【聴診】クラックルのメカニズム

fine crackleとcoarse crackleは病的意義は明らかだが、吸気crackleと呼気crackleを区別する意義ってあるのだろうか?・・・というのはかねがね思っている私の疑問。
たとえば、Coarse Crackleで、”吸気crackleはあるが、呼気crackleない”、あるいはその逆の病状に違いがあるのだろうか?・・・などと・・・

coarse crackle lung sounds:http://www.stethographics.com/main/physiology_ls_coarse.html


Crackle発生メカニズム説明としては、いわゆる”stress-relaxation quadrupole hypothesis”があり、この仮説の実証の一つ。


結論は
呼気crackleは突然の気道閉塞による。しかし、吸気crackleによる爆発的気道開放イベントに比べよりエネルギーが少ない。呼気時の気道閉塞、吸気時の気道再開放が、crackleの成因と説明


Mechanism of Inspiratory and Expiratory Crackles
CHEST January 2009 vol. 135 no. 1 156-164
multichannel lung sound analyzerで吸気・呼気性のcrackleを解析
37名の肺炎、5名の心不全、13名の間質性線維性疾患
周波数、amplitude、 crackle transmission coefficient、 crackle polarityを検討

スペクトラル、テンポ的な、空間的な特性で同様だが、2つのCrackleは異なる特性である、Crackle数とCrackle極性(polarities)である。

吸気性crackleは、呼気性の約2倍(n = 3,308 vs 1,841)で、主に陰性極性 (吸気性76% s vs 呼気性 31%)


解説が必要だろう・・・・
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Freedberg、Holfordは、crackleが、気道の突然の開放と閉鎖による"stress relaxation quadrupole(四重極)"によると考え、polarity成分の重要性を提示した。
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http://www.stethographics.com/posters/crackle_polarity.pdf

呼気の陰性に比べて吸気の陽性成分の波長が明らかとなった。故に吸気crackleの原因は、呼気crackleの方向性と逆方向のメカニズムと真逆と想定される。


Computerized multichannel lung sound analysis. Development of acoustic instruments for diagnosis and management of medical conditions.
IEEE Eng Med Biol Mag. 2007 Jan-Feb;26(1):16-9.

by internalmedicine | 2009-01-16 08:33 | 呼吸器系  

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