遺伝子相関についての情報の使い方

下記JAMAの記事は、シリーズ記事であり、遺伝子相関研究を理解すべき基礎的遺伝子概念のレビューから始まり、3番目は臨床応用に関する問題に言及している。


How to Use an Article About Genetic Association
C: What Are the Results and Will They Help Me in Caring for My Patients? JAMA. 2009;301(3):304-308.


テレビ番組はNHKも含め、詐欺的番組が多い。

”肥満 遺伝子 テレビ”とググれば、多くの汚水番組で取り上げられていることがわかる(話を持ちかける方にも大いに問題がある・・・ってのは、テレビ番組から取材されたとき思った)。


一般に現在利用できる遺伝子診断で、一般的なリスク要因を凌駕するようなものは存在しない。
そして、 ”Many genetic effects are expected to be smaller in magnitude than traditional risk factors. ”、すなわち、従来のリスク要因にくらべ、多くの遺伝的影響はおそらく小さい。

限定的情報しか持たない、市井の遺伝子診断で、将来の病期を予測できるとするのは、加持祈祷、ペテン占い師と変わらない倫理しか持ち合わせないひとたちだろう。

肥満に関する、新たな7つの座位の塩基多型 [2009-01-19 15:51 ]で触れたごとく、もっとも頻度の高い、比較的影響のある変異発現だって10%程度なのである。

by internalmedicine | 2009-01-21 09:22 | メディア問題  

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