関節リウマチ抗TNFα製剤:帯状疱疹リスク :ウィルス潜伏感染リスク

生物学的製剤の負の側面について、注意が必要だろう・・・

Risk of Herpes Zoster in Patients With Rheumatoid Arthritis Treated With Anti–TNF-{alpha} Agents
JAMA. 2009;301(7):737-744.
Tumor necrosis factor α (TNF-α) 阻害剤は、細菌感染リスクを増やすが、latent viral infection(ウィルス潜伏感染)の再活動化に関しては不明であった。
関節リウマチの生物学的製剤開始した前向き研究で、Strangfeldらは、TNF-α阻害剤は通常のDMARD治療に比べ、帯状疱疹の率を増加させることを示した。



5040 名のTNF-α阻害剤 or conventional DMARDs使用
82のエピソード(2001年5月~2006年12月)
39が抗TNF-α抗体治療に関与、23が3tanercept、24がDMARDs

1000人年粗発生率は
モノクローナル抗体 11.1(95%信頼区間[CI] 7.9-15.1)
etanercept 8.9(95%CI 5.6-13.3)
DMARDs 5.6(95%CI 3.6-8.3)


年齢、関節リウマチ重症度、副腎ステロイド使用補正後、モノクローナル抗体治療でリスクあり (HR, 1.82 [95% CI, 1.05-3.15])

しかし、リスク自体は臨床的重要性より低かった。

クラスとしては、有意な相関はetanercept使用では見られず(HR, 1.36 [95% CI, 0.73-2.55]) 、抗TNF-α治療でも見られてない(HR, 1.63 [95% CI, 0.97-2.74])


抗TNF-α抗体(dalimumab、infliximab)治療は帯状疱疹ウィルスのリスク増加を示した。


latent viral infectionに関わる他の感染症は・・・?

by internalmedicine | 2009-02-18 09:59 | 感染症  

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