生命・症状に関連のない癌をみつけることを過剰診断と呼ぶ:乳がん検診の半数

疫学知識やセンスのない愚民・司法がそれを求めているのだから仕方がない・・・過剰診断
関連:【社会】乳がん検診見落とし訴訟で、市が350万円支払い和解へ…マンモグラフィーで「異常なし」→翌年乳がんに 千葉・船橋市http://k-c.mine.nu/np/view.php?b=newsplus&id=1389396

これなんざ、乳がん検診の検査感度を考えればこの和解ばかげたことだと自明

”Estimates of mammography sensitivity range from 75% to 90% with specificity from 90% to 95%. ”(http://www.acpm.org/breast.htm
行政・司法人たちは自分たちがばかげた判断していることに全く気づいていない・・・それが日本の裁判制度の悲しさである。結果的には税金を垂れ流している。


overdiagnosisのリスクに関して語られることもなく、見逃しばかり追求されれば・・・そうなる

がん検診は、致命的な癌を早期に発見するだけでなく、死亡・症状の原因とならない有害性のないものも見つけることとなる。そんな癌をみつけてしまうことをoverdiagnosisと呼ぶ。検診されたが為に、結果的に利益性がなく、生命に関わる治療検査リスクを負うこととなる。



Overdiagnosis in publicly organised mammography screening programmes: systematic review of incidence trends
Published 9 July 2009, doi:10.1136/bmj.b2587
Cite this as: BMJ 2009;339:b2587


検診前7年と後7年をカバーしたデータで、
頻度ピークである導入期を除外し、背景頻度、より高齢、検診既往の影響を補正
過剰診断は推定52%(95%信頼区間46%~58%)


by internalmedicine | 2009-07-10 11:42 | がん  

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