Ottawa ankle rules :レントゲン比率は減るが・・・見逃し率増加

Ottawa knee rule、Ottawa ankle ruleとか・・・
カナダのStiellらによって報告された救急部門での単純X 線撮影の適応基準であり,Ottawa knee ruleでは55歳より年長,腓骨頭の圧痛,膝蓋骨の圧痛,90度以上の屈曲制限,外傷直後の荷重不能,救急室での4 歩以上の歩行困難のうち1 項目以上の症例について膝関節の単純X 線を撮影するとするもの,Ottawa ankle ruleは55歳より年長,内・外果部の圧痛,荷重不能のいずれかを満たすものについて足関節の単純X 線撮影を行うとするものである。彼らによれば,このような単純な基準を用いるだけで,診断の見逃しを起こすことなく,救急室の単純X 線検査を有効に減少させることができたとしている。http://www.jcr.or.jp/guideline/guide_9.pdf


医療費の問題・放射線被ばくの問題では、レントゲン撮影は消極的になるし、見逃しだと患者・家族から騒がれ、アウトカムに影響がでると考えれば積極的にレントゲン撮影を・・・と、思う。バランスのよい落としどころってどこだ?・・・と、なると、なんらかのルールが・・・ってことで、オタワ式が日本のごく一部で普及傾向なのだが・・・


Practice Quality Improvement Report
A multifaceted strategy for implementation of the Ottawa ankle rules in two emergency departments
Published 12 August 2009, doi:10.1136/bmj.b3056
Cite this as: BMJ 2009;339:b3056

Ottawa ankle ruleの実行、三次で57.5%→94.7%、地域病院では51.6%→80.8%(P<0.001 for both).

レントゲン施行患者比率は、三次病院 95.8%→87.2%、地域病院91.4%→78.9% (P<0.001 for both).
骨折を示すレントゲン比率は、三次病院 20.4%→27.1%l (P=0.069)、地域病院で15.2%→27.2%(P=0.002)
骨折見逃し率は、三次病院で0→-2.9%、地域病院で0%→1.6% (ベースライン比較P=0.783 and P=0.747).



見逃し率アップって・・・日本では受容されるのだろうか?・・・

by internalmedicine | 2009-08-13 10:47 | 運動系  

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