中皮腫による死亡数の年次推移・・・で思うこと

兵庫県の中皮腫死亡数の推移

ゲスの勘ぐり・・・かもしれないが、関心の高まりとともに過剰診断、その後関心の低さとともに過小診断・・・どちらなのだろう?

都道府県別にみた中皮腫による死亡数の年次推移(平成7年~20年)人口動態統計(確定数)より

年齢補正都道府県(100万人あたり)
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・・・やはり兵庫が突出していることがわかる。

全国の死亡数推移は・・・
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そして、兵庫の推移は・・・
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人口構成の加齢化が主な原因と思うが、どこの都道府県でも中皮腫は線形に増加している。全国の動きと兵庫の動きを比べたときに、2005-2007年急増、その後フラットになったように見える・・・・この間に、兵庫のアスベスト騒動があった。

中皮腫死亡率、平均の11倍 兵庫・尼崎の工場周辺

2005年11月23日18時41分

 兵庫県尼崎市にあった「クボタ」旧神崎工場の半径500メートル以内に居住歴のある人で、アスベスト(石綿)が原因とみられる中皮腫(ちゅうひしゅ)による死亡率が、女性で全国平均の18.1倍、男性で9.8倍、男女合わせると11.7倍に達していたことが奈良県立医科大学の車谷典男教授(産業疫学)と大阪府立公衆衛生研究所の熊谷信二課長(有害物暴露評価)の疫学調査でわかった。今年8月の中間報告では男女合わせて9.5倍だったが、その後に調査対象者が増えたことで跳ね上がった。工場周辺の危険な実態がより浮き彫りになった。

 車谷教授は「女性の死亡率が高いのは、一般的に専業主婦が多く、家などの生活圏にいて石綿の暴露時間が長かったのでは」とみている。

 23日に大阪市内であった日本職業・災害医学会学術大会で発表した


アスベストによる中皮腫発症までのlatent時間から考えれば短期間の変動は考えにくいと思うのだが・・・やはり、メディアによる報道などの影響がこの死亡数変異に影響を与えたと考えたい。


私は、朝日新聞に見られるアスベスト中皮腫報道のいい加減さ  2005-08-30と記載したことがあるのだが、未だに、中皮腫と工場周囲の環境被爆について解せないと思っている。また、他の疫学的研究でも明らかなように、喫煙という共役因子の存在を考慮されるべきだし、他、環境汚染因子も考慮されるべきだろう。

by internalmedicine | 2009-09-04 14:55 | 環境問題  

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