前立腺癌PSA検診は死亡率を改善しない・・・検診時は利益・有害性のインフォームド・コンセントを

包括的に考えれば、健診により診断を2-4倍増やすが、検診による死亡率の差は有意差がない。

検診というものは、前率がん検診だけでなく、検診を受けること自体の有害性も具有するものということに利用者も情報提供されるべきであり、インフォームド・コンセントが重要。

ネットの死亡率で見れば矮小な利益性しかないと、著者らは述べている。

A Model of Prostate-Specific Antigen Screening Outcomes for Low- to High-Risk Men
Information to Support Informed Choices
Arch Intern Med. 2009;169(17):1603-1610.


40,50,60,70歳での、前立腺癌 低、中等度、高リスクでの、年次PSA検診有無でのベストケースシナリオとして、前立腺癌死亡率20%の相対リスクとしたMarkovモデルでの検討

利益と有害は年齢、家族リスクにおいて様々

60歳男性低リスクの場合
・年次検診を受けた1000名の場合、115名の生検のきっかけとなり、10年間で前立腺癌診断53名
・検診受けてない場合の1000名の場合、23名が前立腺癌診断

10年における前立腺癌による死亡は、検診男性で3.5名、非検診男性では4.4名

40-69歳の検診1000名で、85歳時点で、前立腺癌死 27.9、全原因死亡 639.5
対して、非検診者では、前立腺癌死 29.9、全原因死亡 640.4


高リスク男性では前立腺癌死は増えるが、前立腺癌との診断数および、それに関わる有害性も増加する。


日本の検診は、ことごとく、検診の有害性について、無視
住民検診なども、委託先においては、エビデンスのない検診をオプションとして設定して、まるで有害性がないがごとく、説明がなされている。たとえば、胃透視検査における誤嚥、各レントゲン撮影の放射線被ばく・過剰拾い上げに伴う放射線機会の増大、採血項目頻度数増加による二次検診頻度増加などなど

検診時、検査の限界(特に死亡率への影響)と有害性説明を義務化すべきだと思う・・・

by internalmedicine | 2009-09-29 09:46 | がん  

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