鉄補給による低酸素血症性肺高血圧の緩和効果

高山病だけでなく、低酸素性肺血管攣縮を伴う病態に対しても示唆を与える、興味ある研究である。

それにしても、ラジカルな実験系・・・表層的ジンケン至上主義の日本だったら、無理な研究?

Effects of Iron Supplementation and Depletion on Hypoxic Pulmonary Hypertension
Two Randomized Controlled Trials
JAMA. 2009;302(13):1444-1450.
2つのランダム化二重盲検プラセボ対照化プロトコール(2008年10-12月)
第1プロトコールでは、22名の海面レベル居住健康男性(19-60歳)を1週間、ペルーのCerro de Pasco(高度4340m)にて居住
第2番プロトコールでは、11名の慢性高山病診断された高地居住11名男性(30-59歳)Cerro de Pascoにて1ヶ月にわたり研究

介入は第1プロトコールでは、Fe(III)-hydroxide sucrose (200 mg) か プラセボを、3日目に静注
第2プロトコールでは、2Lの段階的定用量瀉血を行い、2週後、Fe(III)-hydroxide sucrose (400 mg) かプラセボ投与

プライマリアウトカムは、肺収縮期血圧(PASP)をドップラーエコーにて検討もの

結果は、海面レベルプロトコールでは、約40%が鉄投与にて低酸素性肺高血圧応答改善し、PASPは 6mmHg(95%信頼区間[CI], 4--8mmHg)低下
37 mmHg(95% CI, 34-40 mm Hg) から31mmHg(95% CI, 29-33 mm Hg; P = .01)に低下

慢性高山病プロトコールでは、瀉血により生じた鉄不足は、25% PASP増加 9 mm Hg (95% CI, 4-14 mm Hg)と関連( 37 mm Hg (95% CI, 30-44 mm Hg) → 46 mm Hg (95% CI, 40-52 mm Hg; P = .003))
crossover periodにおいて、鉄補充による急性効果は検知されず

by internalmedicine | 2009-10-07 08:31 | 呼吸器系  

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