LARGE トライアル:β受容体多形型にかかわらずLABA有効

序文を見ると、β2-adrenergic receptor (ADRB2)の単一核酸多形型で、白人で0.4%のalleleである16番アミノ酸のGlycineからArginineへの置換は、後顧的研究で、吸入ステロイドや短期作動β2作動薬salbutamolなどのβ2アゴニストのなどの定期吸入にてGly/glyよりArg/Arg homozygousで肺機能低下と関連するとされ、他の研究ではArg/Arg genotypeのsalmeterolにはないsalbutamolの定期使用による急性悪化のリスク増加が報告されていた。

B16 Arg/Arg と B16 Gly/Gly genotype喘息患者は両群とも、”salmeterol +吸入ステロイド” が吸入ステロイド単独より気道機能改善をもたらす・・・故に遺伝子型にかかわらずLABA+ICSしろってことらしい・・・

Effect of β2-adrenergic receptor polymorphism on response to longacting β2 agonist in asthma (LARGE trial): a genotype-stratified, randomised, placebo-controlled, crossover trial
The Lancet, Volume 374, Issue 9703, Pages 1754 - 1764, 21 November 2009

16番アミノ酸のアルギニンhomozygous (B16 Arg/Arg) 置換はglycineのhomozygous (B16 Gly/Gly)より、LABA+吸入ステロイド治療のベネフィットが、少ないこと報告されていた。
多施設ランダム化二重盲検プラセボ対照化トライアルにて、B16 Arg/Arg (n=42) or B16 Gly/Gly (n=45) genotypeにより、コンピュータランダム化sequenceにてinhaled longacting β2 agonist (salmeterol 50 μg twice a day) or placebo を割り付ける。
プライマリエンドポイントは、PEFで、ITT解析。

18週間治療後、平均朝PEFは、プラセボ割り付けよりsalmeterol割り付け群で、21.4L/min(95% CI 11.8-31.1)高い (p<0·0001)

Gly/Gly 被験者では、朝PEFは、プラセボ割り付けよりsalmeterol割り付け群で、21.5L/min(11.0-32.1)高い(p<0·0001)

PEFの改善は両genotypeにて差がない(difference [Arg/Arg—Gly/Gly] −0·1, −14·4 to 14·2; p=0·99)

Gly/Gly被験者で、メサコリンPC20(FEV1 20%減少、事前特異セカンダリアウトカム)はサルメテロールで、プラセボより、2.4倍高い(p<0·0001)
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Arg/Arg被験者では、メサコリン反応性はサルメテロールとプラセボに差は認めない (p=0·87)

メサコリン反応性のgenotype-specificな違いは2.5倍に及ぶ (1·32 doubling dose difference between genotypes, 0·43—2·21, p=0·0038).

7名のArg/Arg被験者(プラセボ n=5、サルメテロール n=2)と6名のGly/Gly被験者(プラセボ n=3、サルメテロール n=3)は喘息急性悪化

5名の重篤副事象報告、1例はオープンラベルの吸入ステロイドpre-matchやrun-inフェーズで、2例は二重盲検治療下サルメテロール/吸入ステロイド、1例は二重盲検プラセボ/吸入ステロイド
重篤重症イベントは喘息関連、薬剤・施行手技関連では認めず



副産物だろうが、メサコリン反応性がADRのgenotype特異的相違が報告された。
ICS+LABAの理論的サポートがまた一つ追加・・・

by internalmedicine | 2009-11-21 10:36 | 呼吸器系  

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