Sub Pは熱傷性急性肺障害の予防に役立つ?
2009年 12月 22日
この知見は、熱傷患者治療への大きな進歩かもしれない。
Early Protection from Burn-induced Acute Lung Injury by Deletion of Preprotachykinin-A Gene
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 181. pp. 36-46, (2010)
体表面積30%熱傷を野生型マウス、preprotachykinin-A (PPT-A) 遺伝子欠損マウス(PPT-A–/– )に生じさせ、内因性SPを投与、急性肺障害、肺機能分析をおこなったもの
野生種では、前炎症性サイトカイン、ケモカイン、内皮血管性接着分子、肺透過性、過剰な好中球浸潤、重症ALIなどが生じた、neurtral endopeptidaseのげんしょう、MMP-9増加顕著、呼吸機能障害が生命危機に関わる。この影響はPPT-A-/-で減衰でされ、SP投与で、炎症性変化、ALIは元に戻る。
さらに、neurokinin-1-receptor (NK1R)はSPが結合する部位で、熱傷によるSPはNK1R発現を調整することが示された。
SP欠損で、熱傷誘発急性肺障害の早期防御となり、肺機能改善顕著。故に、SP遮断は熱傷性急性肺障害の予防に役立つかもしれない。
by internalmedicine | 2009-12-22 12:11 | 呼吸器系