アジアの糖尿病

SNPがらみの研究成果とともに、まとめられている。

Diabetes in Asia
The Lancet, Volume 375, Issue 9712, Pages 408 - 418, 30 January 2010

2型糖尿病がnativeおよび移民的アジア人に急増。白人より若年で特に増加が著しく、合併率・死亡率とも増加。この増加と心血管リスク要素の増加とともに、心血管障害リスク増加が著しい。
糖尿病の病因遺伝的要素とその閾値がいくつか明らかとなり、糖尿病による経済的、社会的、国家的に問題となっている。この疾患の公衆衛生的警告や、標準治療改善、一次予防プログラムが国家的戦略として差し迫って重要となっている。



アジア人種では、糖尿病発見のための空腹時血糖および糖化ヘモグロビン(HbA1c)濃度は、食後2時間食後血糖より、感度が著しく低い。DECODA研究で、糖尿病の半数以上が食後高血糖を有し、心血管疾患、早期死亡のマーカーとなっている。

アジア人種の早期発症傾向は、長期間合併症リスクにさらされることになり、、高収入世帯より、都市部貧困層で、糖尿病頻度が多く、コントロール不十分となりやすく、心血管合併症の頻度が多くなる。
2型糖尿病の推定30%程度は網膜症を有し、北アメリカで白人よりアジア人種で終末期腎疾患頻度がたかくい。膝切断率は60-69%低く、心血管疾患は24-33%少ない。末梢血管合併症はアジアインド系では少ないというが、下肢合併少数が多いためでは無かろうか?神経障害頻度、下肢感染頻度は高い。
WHO Multinational Study of Vascular Disease in Diabetesで、糖尿病中国人の冠動脈疾患リスクはきわめて少ないが、有意に増加。網膜症、腎症は多い。MAP研究の結果、腎症が多く、微量アルブミン尿40%、顕性アルブミン尿20%。

日本人が関係すると銘記してあった遺伝子変異:KCNJ11(11)、TCF7L2(10)、SLC30A8(8)、CDKAL1(6)、HHEX(10)、IGF2BP2(3)、CDKN2A/CDKN2B(9)、KCNQ1(11)
(染色体ナンバー)

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Pancreatic β-cell genes associated with type 2 diabetes are in italics. G6P=glucose-6-phosphate. Adapted from Florez JC. Newly identified loci highlight beta cell dysfunction as a key cause of type 2 diabetes: where are the insulin resistance genes? Diabetologia 2008; 51: 1100—10, by kind permission of the author and Springer Science + Business Media.


以前のNEJMの報告
Clinical Risk Factors, DNA Variants, and the Development of Type 2 Diabetes
N Engl. J Med. Vol. 359:() 2220-2232, Nov. 2008
TCF7L2, KCNJ11, PPARGの3つの変異が2型糖尿病と関連が当初、指摘。2007年、新しい変異が見いだされ、染色体9のlocusのCDKAL1, IGF2BP2、近傍の、CDKN2A/CDKN2B, FTO, HHEX, SLC30A8, WFS1で再現性も確認された。メタ解析モデルでJAZF1, CDC123/CAMK1D, TSPAN8/LGR5, THADA, ADAMTS9, NOTCH2・・

この論文では、”TCF7L2, PPARG, FTO, KCNJ11, NOTCH2, WFS1, CDKAL1, IGF2BP2, SLC30A8, JAZF1, HHEX”が特に有意とされた。

β細胞機能に影響を与えるgenotypeの多くは、増殖、再生、アポトーシスに影響を与え、BMIの時間的増加、インスリン感受性減少、インスリン抵抗性増加をもたらすことと関連しているのかもしれない。FTO , PPARG は、TCF7L2 , KCNJ11とともに、β細胞機能減衰に基づく、肥満・インスリン抵抗性と関連する可能性




書き起こしシェーマきたなすぎ



by internalmedicine | 2010-01-30 11:24 | 糖尿病・肥満  

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