2型糖尿病HbA1cと生存率の関係:U字型

2型糖尿病の至適HbA1cの議論は果てしなく続く・・・

糖尿病の主な目的は、微小血管、大血管合併症を最小化するため、血圧、脂質組成、血糖正常化である。
HbA1cを正常範囲とする特異的目標は、1型2型とも長期微小血管障害合併症を減弱することが知られている。
ADVANCEトライアル(Engl J Med 2008; 358: 2560-257)、ACCORD研究(New Engl J Med 2008; 358: 2545-2559.)にて、2型糖尿病の大血管・微小血管アウトカム、大血管疾患におけるの血糖コントロールへの影響が調査された。両研究にて、良好なコントロールが心血管リスク減少と関連することは示されなかった。


後顧的研究にて、全原因死亡率と、HbA1cの関連を2型糖尿病・プライマリケアの状況にて検討し、明らかな相関があるかどうか検討。
Survival as a function of HbA1c in people with type 2 diabetes: a retrospective cohort study
The Lancet, Volume 375, Issue 9713, Pages 481 - 489, 6 February 2010
2型糖尿病50歳以上の2つのコホート研究(K General Practice Research Database) 1986年11月から2008年11月まで
27965名の経口単剤治療から経口血糖降下剤併用、20005名のインスリンを含む治療に変更事例
他疾患による糖尿病患者は除外
全原因死亡率をプライマリアウトカムとし、年齢、性別、喫煙状態、コレステロール、心血管リスク、一般的合併症を重要な共役要素とし、Cox生存率モデルをこれらの要素で補正。


複合コホートにより、糖化ヘモグロビン(HbA1c) 最小ハザード(HbA1c 7.5%, IQR 7.5-7.6%)中央値)に比べ、最小HbA1c低下(中央値 6·4%, 6·1—6·6)の全原因死亡率の補正ハザード比(HR)は、1.52(95%CI 1.32-1.76)、最大HbA1c低下(中央値 10·5%, IQR 10·1—11·2%) は、1.97(95%CI 1.56-2.06)

結果は、U字状の関連が示され、最小HRは約7.5%
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経口血糖治療組み合わせとインスリン治療ベースによる、HbA1c減少による全原因死亡率補正ハザード比
Cox比例ハザードモデルを使用し、HbA1cベース例のシナリオ
Vertical error bars show 95% CIs, horizontal bars show HbA1c range.  Red circle=reference decile.
*Truncated at lower quartile. †Truncated at upper quartile. Metformin plus sulphonylureas (A); and insulin-based regimens (B).


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全原因死亡率をもたらすHbA1c(%)の補正ハザードモデルへtime-fixed or time-dependent covariateとしての適用
2つの時間依存因子から構成
Vertical error bars show 95% CIs, horizontal bars show HbA1c range. Red circle=reference decile.
*Truncated at lower quartile. †Truncated at upper quartile.

All three methods compared (A); mean of all HBA1c values (B); yearly mean, last observation carried forward‡ (C); updated mean (D).



インスリンベースレジメン(2834 deaths) vs経口剤 (2035) の全原因死亡率HRは、1.49(95%CI-1.59)





高リスク2型糖尿病強化治療:異なる2つトライアル結果:ACCORD vs ADVANCE 2008-06-07


ACCORD研究のインパクト 2008-06-09

ACCORDサブ解析:ベースライン・リスクを探る 2010-01-15

by internalmedicine | 2010-02-05 13:52 | 糖尿病・肥満  

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