人工換気中の重症患者の無鎮静
2010年 02月 05日
”挿管後24時間以内に、1:1ランダム割り付けで、静脈投与analgesics投与無し群(介入群)と、覚醒まで日中中止を伴う鎮静群(対照群)に分け、介入群でも、ボーラス注射モルヒネ投与(2.5 or 5 mg)を行う”という変形の非鎮静!での検討
A protocol of no sedation for critically ill patients receiving mechanical ventilation: a randomised trial
The Lancet, Volume 375, Issue 9713, Pages 475 - 480, 6 February 2010
428名の検討中、人工換気施行および24時間を超える可能性の140名の重症成人を参入
1:1割り当て(非ブラインド化)で、鎮静無し70名、鎮静(propofol 20 mg/mL 48時間→midazolam 1 mg/mL)で覚醒まで日中中断
ITT分析
27名が死亡、48時間以内に抜管成功
鎮静無し群の患者は、有意に、無人工換気日数が多かった(n=55; 平均 13·8 日, SD 11·0 vs (n=58; 平均 9·6 日, SD 10·0; 平均差 4·2 日, 95% CI 0·3—8·1; p=0·0191)
鎮静無し群はまた、初期30日研究では、ICU日数短い (HR 1·86, 95% CI 1·05—3·23; p=0·0316)、中断鎮静より入院も短い (3·57, 1·52—9·09; p=0·0039)
アクシデント的な抜管頻度、CT、MRI脳スキャン、VAPで差は認めない。
攻撃的せん妄は介入群で頻回(n=11, 20% vs n=4, 7%; p=0·0400)
これで、結論じみたことを出すのは困難なのでは?
by internalmedicine | 2010-02-05 15:29 | 集中・救急医療