カテゴリ:がん( 215 )

 

レビュー:PSAベース前立腺がん検診 ・・・ 死亡率減少にちっとも役立たないという結論

毎度おなじみの結果

PSAベースの検診は前立腺癌特異的死亡率減少に関して、小程度にも役立たないし、その後の、不要なものを含む、検査・治療による有害性増加と関連する。

Review: Screening for Prostate Cancer: A Review of the Evidence for the U.S. Preventive Services Task Force
Ann Int Med. December 6, 2011 vol. 155 no. 11 762-771

日本の検診システムには、根拠や合理性は存在しません・・・

間寛平さんが、PSA検診の広告塔となってる ...
PSAからみた検診・人間ドック 2005年 07月 07日
PSA値:共感を感じて検査してしまう 2007年 07月 10日

by internalmedicine | 2011-12-07 15:13 | がん  

メトホルミン癌抑制効果の可能性

メトホルミンは糖新生遺伝子のtranscriptionを阻害する働きがあり、乳がんなどの糖尿病関連腫瘍リスクを低下させることが認められている。メトホルミンが乳がんリスクを減少させるかどうかの仮説確認のため、ヒト乳がん細胞cell lineであるMCF-7で3Dmammosphereでの癌幹細胞を用いて腫瘍増殖・治療抵抗性とともに検討。
癌幹細胞マーカーとしてのOCT4発現を用いて、細胞の数・サイズを測定
メトホルミンはE2 & TCDD mammosphereのサイズ・数を劇的に現減少。bisphenol A mammosphereでは認めなかったことより、乳がん細胞はbisphenol A系以外の機序が働いていることが分かった。

Metformin Represses Self-Renewal of the Human Breast Carcinoma Stem Cells via Inhibition of Estrogen Receptor-Mediated OCT4 Expression.
Jung J-W, Park S-B, Lee S-J, Seo M-S, Trosko JE, et al. (2011)
PLoS ONE 6(11): e28068. doi:10.1371/journal.pone.0028068

解説:http://news.msu.edu/story/10056/

by internalmedicine | 2011-11-24 22:31 | がん  

乳がん:カナダ予防医学・特別委員会:40代のマンモグラフィー検診行うべきでない

(表現が正確でなかったため、タイトル・内容変更しました)

カナダ予防医学・特別委員会は、40-49歳の女性のマンモグラフィー検診に関して今まで”推奨しない”だったが、より強く、積極的に”行なわないようにと推奨”と変更した。
米国予防医学会では、積極的に”ルーチン検診に反対”し、”個別決断・患者の同意が主”としている。
オーストラリアでは、”積極的には勧めない”となっている。

Tonelli M, et al "Recommendations on screening for breast cancer in average-risk women aged 40-74 years" CMAJ 2011; DOI: 10.1503/cmaj.110334.

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他のガイドラインとの比較
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先進国で”乳がん検診”野放ししてる国って日本くらい!
 ・・・ 年齢層別化なんてなにそれ?・・って具合に、40歳代どころか、それより若い層も対象にしているかごとく、テレビで乳がん検診と大騒ぎしている。

cf.)乳がん検診ガイドライン作成会議 ・・・ こういう流れの中でどういうガイドラインになるか・・・



関連
マンモグラフィー検診って実は役立ってない? 2011年 07月 29日

乳がん:詐欺ピンクリボン運動製品に注意を! 2010年 11月 01日

番組きっかけの乳がん検診 TBSに医師らが中止要望 2010年 06月 10日

by internalmedicine | 2011-11-22 11:23 | がん  

東大:PGD2 マウス肺がんモデル抑制効果

host hematopoietic PGD2 synthase (H-PGDS) 欠損で、マウス肺癌モデルにおける血管漏出、血管形成、単球・マスト細胞浸潤を伴う、肺がん進展作用が示された。

Prostagladin D2 is a mast cell-derived antiangiogenic factor in lung carcinoma
Takahisa Murata et. al.
NAS 2011 ; published ahead of print November 21, 2011,


がん成長抑える物質発見=免疫細胞が分泌―東大など
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111122-00000014-jij-soci
時事通信 11月22日(火)5時2分配信
 がんの成長を助長する異常な炎症反応を抑える物質を、東京大と大阪バイオサイエンス研究所、動物衛生研究所の研究チームが21日までに発見した。この物質は免疫細胞の一種が分泌する「プロスタグランジンD2(PGD2)」。働きを強めることができれば、新たな治療法になるという。研究成果は米科学アカデミー紀要電子版に発表される。
 東大大学院農学生命科学研究科の村田幸久助教らは、がん組織で免疫細胞の一種「肥満細胞」にPGD2の合成酵素があることを発見。この合成酵素を作れないマウスを生み出したところ、がん組織で異常な炎症反応が起きたり、血管が新たに形成されたりして、がんの成長が速かった。 

by internalmedicine | 2011-11-22 11:07 | がん  

表皮内悪性黒色腫治療:切除、COレーザー

L後顧的レビュー :手術+COレーザーの再発率は低いが、統計学的有意差認めず
表皮内悪性黒色腫 -除去に関して有用性切除拒否例・不可能例の代替的治療の妥当性報告

"Carbon dioxide laser treatment for lentigo maligna: A retrospective review comparing 3 different treatment modalities"
Lee H, et al
Arch Facial Plast Surg 2011; 13(6): 398-403.

表皮内悪性黒色腫 :Melanoma in Situ

by internalmedicine | 2011-11-22 09:18 | がん  

シリアル・全粒穀物の食物繊維高度摂取は、特に直腸結腸がんのリスク減少と関連

シリアル・全粒穀物の食物繊維高度摂取は、特に直腸結腸がんのリスク減少と関連。


"Dietary fibre, whole grains, and risk of colorectal cancer: systematic review and dose-response meta-analysis of prospective studies"
Aune D, et al
BMJ 2011; DOI: 10.1136/bmj.d6617.

25の前向き研究

総食物繊維10gあたりの直腸結腸癌のsummary relative risk(16研究)は、  0.90 (95% 信頼区間l 0.86 to 0.94, I2=0%)、 果物食物繊維(n=9) では、0.93 (0.82 to 1.05, I2=23%)、 野菜食物繊維 (n=9) では 0.98 (0.91 to 1.06, I2=0%)、 マメ科植物食物繊維(n=4) では 0.62 (0.27 to 1.42, I2=58%)、 シリアル食物繊維 (n=8) では 0.90 (0.83 to 0.97, I2=0%)

whole grain 1日あたり3サービング増加毎のsummary relative risk  (n=6) は 0.83 (0.78 to 0.89, I2=18%)


量反応関係<全繊維>



量反応関係<果物>


量反応関係<高度摂取 v 摂取不足>





TPP決まって、日本も、上記エビデンス直輸入・・・・よかったね ・・・ ついでに、皆保険も有名無実化決定のようで・・・ (この亡国政府、国民も、自ら選んだつもりはないのでしょうが・・・)

by internalmedicine | 2011-11-11 09:36 | がん  

アルコール摂取は乳がんのリスク要素 飲み過ぎが特に悪い

乳がんとアルコールとの関連をChenらはNHS10万名あまりで解析し、1980-2008年のアルコール評価項目完遂対象者で、生涯早期と後期のアルコール消費と3-6ドリンク/週と、侵襲型乳がんの相関

Moderate Alcohol Consumption During Adult Life, Drinking Patterns, and Breast Cancer Risk
JAMA. 2011;306(17):1884-1890. doi: 10.1001/jama.2011.1590

240万人年フォローアップ、侵襲型乳がん7690症例診断

アルコール消費量と、乳がんリスクは相関し、 5.0-9.9g/日=週3-6ドリンクで、相対リスク 1.15; 95% CI, 1.06-1.24; 333 cases/100 000 人年
アルコール摂取量補正後の検討で、飲酒回数でなく、飲み過ぎが、乳がんリスク増加と関連と判明

若年・後年アルコール摂取はともに独立してリスクとなり得る




by internalmedicine | 2011-11-02 08:19 | がん  

腹部CT偶発所見管理:ACR偶発所見委員会白書

Managing Incidental Findings on Abdominal CT: White Paper of the ACR Incidental Findings Committee
http://www.medpagetoday.com/upload/2010/10/29/PIIS1546144010003303.pdf


腎臓のう胞腫
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腎固形腫
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副腎
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無症候性膵嚢胞(CT・MRI)偶発腫
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Managing Incidental Findings on Abdominal CT: White Paper of the ACR Incidental Findings Committee
Journal of the American College of Radiology
Volume 7, Issue 10 , Pages 754-773, October 2010



MDCTは医療の中心的役割を果たしつつあり、CT画像の膝窩以前により、数多くの”"incidental finding”検知してしまうこととなっている。
"incidental findig"の定義は、 ”findings that are unrelated to the clinical indication for the imaging examination performed.”:画像診断のための臨床的適応以外の所見
この”incidentaloma”をいかにマネージするか医師患者に混乱を与える。
この偶発所見の多くは良性であり、臨床的有用性は少ないか無いが、まれな重要的診断の可能性故に医師・患者はその曖昧さを許容しがたい事態体になっている。
偶発所見の評価・サーベイランスは、一方で、横断画像評価が増加の原因ともなっている部分もある。実際偶発所見が重大である場合があり、故に、それらをいかにいついかなる風にして評価すべきか不明

偶発腫の精密検査は医師・領域によりばらつきがあり、コスト限界・患者へのリスク減少の観点から特定の標準化、必要なことがある。
偶発腫を有する患者に対する不必要な検査・治療は侵襲性、検査や医療手技カスケードの至る。
ここに記載されている他の放射線学的組織の参加を得て、ACRは、腹部と骨盤のCTスキャンで偶発的所見を管理する実践的かつ医学的に適切な​​アプローチを導出するために偶発的所見の委員会を結成。


ACRは、腹部・骨盤腔内のCT偶発腫マネージメント実践的・医学的アプローチを公式化した。



脳ドック・人間ドック・肺がんCT検診・・・・日本にはこの種の偶発腫・偶発所見をわざわざ見つけようとする無駄な”医療”の多いことよ ・・・ ごく一部の医療関係者だけが批判してるに過ぎない情けない日本の現状

by internalmedicine | 2011-11-01 15:21 | がん  

子宮頚癌:LBC(液状化細胞診)スクリーニング システマティック・レビュー

子宮頚癌スクリーニングのためのLiquid Based Cytology(LBC: 液状化細胞診)のレビュー

U.S. Preventive Services Task Force(USPSTF[米国予防医療専門委員会]で用いられているLBCと高リスクHPVスクリーニングのシステマティック・レビュー

結論は、”子宮がん検診に、LBC/通常細胞診を用いることは支持する結果であったが、HPV-enhanced primary screeningとしてはまだエビデンス不充分”というもの

比較的良好から良好な質を担保する研究4つ、14万名あまりでの検討に基づき、LBCは通常の細胞診に比べ感度・特異度とも同等であったという結論。

6つ以上の比較的良好は質の研究で、1回のHPVスクリーニングは細胞診よりCIN3+/CIN2+同定においては感度として良好であったが、特異性を認めない。

2つ以上の比較的良好なRCT(12万名あまり)では、HPV検査が30歳超の婦人ではより多くのCIN grade 3異常の症例検知をもたらした。

4つ以上の比較的良好な診断精索性研究・4つ以上の良好な質のRCTでは、30歳以上の女性において、細胞診単独比較対象でHPV+細胞診は一致した結果を得ず、明らかなHPVスクリーニング単独より良好であるという結果は見いだせなかった。
HPV-enhanced testing strategyのネット・ベネフィットを含むことに関しては不充分

Review
Liquid-Based Cytology and Human Papillomavirus Testing to Screen for Cervical Cancer: A Systematic Review for the U.S. Preventive Services Task Force
First published October 17, 2011 on annals.org.
full text free
http://www.annals.org/content/early/2011/1/14/0003-4819-155-10-201111150-00376.full




Liquid Based Cytologyと免疫組織細胞化学
www.nichirei.co.jp/bio/tamatebako/pdf/tech_01_dr_nemoto.pdf
Liquid Based Cytology(LBC: 液状化細胞診)とは、細胞診における細胞検体処理法の一つである。本法では採取した細胞診検体を分散液(保存液)中で撹拌・分散した後、細胞を回収しスライドガラス上へ薄く転写・塗沫し、固定した後、染色を行い細胞診標本を作製する方法
従来、婦人科細胞診においては、細胞塗沫過程における乾燥による人工産物の発生が細胞像を評価する上で大きな障害となることが指摘されており、また、綿棒などによる細胞採取では、細胞成分の有効利用ができない(細胞成分のロス)ことが問題となっていた。この点に関して、LBC法は採取細胞を液状化することで乾燥を防ぐと共に、特殊な集細胞/転写・塗沫法(現在FDAはフィルター転写法ならびに比重勾配法を認可している)によって効率良く細胞を塗沫することが可能となった。さらに、保存液中で分散することで塗沫細胞の重なりを最小限にすることが可能となり、観察評価に適することが示されている

by internalmedicine | 2011-11-01 11:11 | がん  

アスピリン:高リスクLynch症候群 直腸結腸がんリスク減少予防効果

アスピリンは高リスクに結腸直腸癌予防で重要な役割を果たす。
高リスク患者へのアスピリン投与症例で、非使用に比べ60%ほどの相対リスク減少が明らかに・・・・


Burn J, et al "Long-term effect of aspirin on cancer risk in carriers of hereditary colorectal cancer: an analysis from the CAPP2 randomised controlled trial" Lancet 2011; DOI: 10.1016/S0140-6736(11)61049-0.
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2811%2961049-0/fulltext(リンク未成立)
podcast

Lynch症候群患者は全直腸結腸がん症例の約3%と推定、約80%が直腸結腸癌発症する
DNA mismatch repair geneの機能的遺伝子喪失疾患

CAPP2 (as the second trial conducted in the U.K.'s Colorectal Adenoma/Carcinoma Prevention Programme)と呼ばれるトライアルで、Lynch症候群(遺伝性非ポリポーシス) 861名をランダム割り付け

ITT解析では、CAPP2において、プラセボ比較で リスクを37%減少(有意差無し HR 0.63, 95% CI 0.35 to 1.13)
しかし、補正解析で、有意差あり  (incidence rate ratio 0.56, 95% CI 0.32 to 0.99)

最低2年服用 508例では、ハザード比 0.41
服用2年未満例では明らかなベネフィット認めず(HR 1.07, 95% CI 0.47 to 2.41)

per-protocolにて、非直腸結腸癌減少に関しても減少傾向が強く見られた (HR 0.47, P=0.07)

by internalmedicine | 2011-10-28 10:23 | がん