カテゴリ:精神・認知( 292 )

 

妊娠中のSSRI服用による新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)

妊娠中SSRI服用による子供の肺高血圧症の危険性、いわゆるSSRIによる新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)の問題

Selective serotonin reuptake inhibitors during pregnancy and risk of persistent pulmonary hypertension in the newborn: population based cohort study from the five Nordic countries
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.d8012 (Published 12 January 2012)

デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン

SSRI妊娠中服用約3万、11014名は妊娠20週未満で投薬

妊娠後期SSRI暴露は新生児の持続性の肺高血圧リスク増加と関連
・1000生下新生児に対し 絶対的リスク3 バックグラウンドは1.2;  補正オッズ比 2.1 (95% 信頼区間 1.5 to 3.0)

SSRI薬剤は特異的なリスク増加は同等 (sertraline, citalopram, paroxetine, and fluoxetine)

妊娠8週前のSSRI処方は、有意にそのリスクをやや増加させるのみ :補正オッズ非 1.4 (95% confidence interval 1.0 to 2.0)


結論としては、リスクそのものは頻度はかなり少ないが、妊娠後期ではそのリスクは2倍を超える。
class effectもあるようである。

by internalmedicine | 2012-01-14 09:37 | 精神・認知  

軽度認知機能障害ニコチン治療:注意力改善 ・・・ 臨床的全般改善は示せず・・・ 今後検討必要

軽度認知機能障害(MCI)に対し、非喫煙者へのニコチン貼付(15mg/日)投与

注意力改善:Connors CPT ( 持続処理課題: Continuous Performance Test ) 、臨床的全般改善度、安全性を評価。


6ヶ月にわたる経皮ニコチン投与は安全に投与可能であった。

注意、記憶、メンタル・プロセスなどのプライマリ・セカンダリ測定値の改善を認めた
しかし、臨床家全般的印象改善率は有意でない。

MCIに対し、ニコチンによる認知改善のエビデンスが示された。今後離床的意義あるか検討が必要。


Nicotine treatment of mild cognitive impairment
A 6-month double-blind pilot clinical trial
Neurology January 10, 2012 vol. 78 no. 2 91-101

by internalmedicine | 2012-01-10 12:53 | 精神・認知  

システマティックレビュー:子供の運動と学業パフォーマンスの正の関連性

Physical Activity and Performance at School
A Systematic Review of the Literature Including a Methodological Quality Assessment
Amika Singh, PhD; Léonie Uijtdewilligen, MSc; Jos W. R. Twisk, PhD; Willem van Mechelen, PhD, MD; Mai J. M. Chinapaw, PhD
Arch Pediatr Adolesc Med. 2012;166(1):49-55. doi:10.1001/archpediatrics.2011.716


10の観察研究、4つの介入研究で、quality score 22%-75%, 2つがhigh quality
長軸的に身体運動と、アカデミックパフォーマンスの正の相関関係認める

用量依存関係の検討が必要

by internalmedicine | 2012-01-04 10:39 | 精神・認知  

無症候性脳梗塞及び海馬容積 と 記憶パフォーマンス

Blum S, et al
"Memory after silent stroke: Hippocampus and infarcts both matter"
Neurology 2012; 78: 38-46.

658名の前向き地域居住ベース研究

脳梗塞の存在は、海馬の縮小と関連
海馬の縮小は、記憶の劣化と特異的に関連

認知症無しの老人で、海馬の容積と脳梗塞が独立して記憶パフォーマンスと関連

今後、予防的介入の意味合いが明確化するかもしれない


無症候性脳梗塞の意味合いがやっと正当化される可能性?

by internalmedicine | 2011-12-30 23:59 | 精神・認知  

認知症ツール MMSE ;著作権により自由に使っちゃ駄目?

Perspective
Copyright and Open Access at the Bedside
John C. Newman, M.D., Ph.D., and Robin Feldman, J.D.
N Engl J Med 2011; 365:2447-2449December 29, 2011


1975年発行のMMSEは広く教科書・ポケットガイド・ウェブサイトなどで配布されている。認知症チェックの、de facto standardとして広まってるのだが、これは、著作権の存在するものである。2000年、著作権を持つ、Marshal Folstein、 Susan Folstein、 Paul McHughが著作権着手し、2001年に独占ライセンス(cal Assessment Resources (PAR) to publish, distribute, and manage all intellectual property rights)を手に入れた。

現時点で、臨床医はその状況に対し沈黙しているが、トレーニング・発展途上国への影響・医薬品開発への影響など影響への危惧も表明しているコメンテーターも存在する。

この騒ぎは、前触れで有り、臨床医にとって、著作権侵害の危険性は、身近で、頻回に遭遇する事態がこれからもさらに急増することだろう。


著作権を保護しながら、臨床ツールのイノベーションと、ツールへのアクセス促進という二つの相反する要素

Google、Facebook、Twitterといったオープンソースは、経済的ベネフィットを有しながら、検証・信頼性・持続性が担保された製品群である。学術的である医学が著作権をいかに生かすかが今後の課題でもある。

MMSE使用は臨床医にとってこの選択を続けることは難しくなっている現状は理解しておかなければならないようだ。


長谷川式(HDS-R)などはどうなってるんだろう?


著作権の問題は、頭が痛い問題。当ブログでも、図表の使い方で指摘があったばかり・・・ 
TPPなど、著作権関連規制強化が今後強まることは予想される。学習・意見主張などを阻害する弊害は軽視されつつある時代なのだろう。元々、著作物だって、まったく他の著作物から影響されてないものなんてあり得ないと思うのだが・・・。学習しやすい時代になるとおもってたが、ますます、学習しづらい時代になったものだ。
そして、臨床的に悪影響が・・・

by internalmedicine | 2011-12-29 08:57 | 精神・認知  

ADHD薬物 心筋梗塞・心臓突然死・卒中リスク増加と関連せず

注意欠陥多動性疾患(ADHD)成人への薬物は、収縮期血圧・拡張期血圧・心拍数増加と関連
Habelらは、ADHD医薬品の心血管系への安全性評価を443198名(うち、ADHD薬物使用 150359名)住民ベースコホート

ADHD Medications and Risk of Serious Cardiovascular Events in Young and Middle-aged Adults
JAMA. 2011;306(24):2673-2683. Published online December 12, 2011.

薬物非使用・未使用長期間比較で、現行ADHD薬物使用は、心筋梗塞、心臓突然死、卒中リスク増加と関連せず


by internalmedicine | 2011-12-28 23:09 | 精神・認知  

大型メモリークリニック・コホート:脳脊髄液マーカー 認知症鑑別

Cerebrospinal fluid markers for differential dementia diagnosis in a large memory clinic cohort
Neurology January 3, 2012 vol. 78 no. 1 47-54

アルツハイマー病(AD) 512名、他の認知症(OD) 272名、 精神疾患(PSY) 135名、主観的記憶障害 275名、うち、剖検を17名

AD 92%、OD66%でCSF Aβ42とp-tau測定
核上性麻痺患者は90%で正常CSFバイオマーカー
クロイツフェルト・ヤコブ病では高CSF中 極端なt-tau高値だが、p-tauは正常
レビー小体病(DLB)では47%にCSF ADバイオマーカー特性あり
皮質基底核変性症(CBD)では38%、前頭側頭葉変性症(FTLD)、血管性認知症(VaD)ではほぼ30%
PSY と SMCでは91%、88%が正常のCSF
より高齢者はCSF AD特性を有するものが多くなる
臨床的診断と神経病理的診断との一致率は85%
CSFマーカーは神経病理を94%反映

by internalmedicine | 2011-12-27 11:54 | 精神・認知  

初期認知症 MRIマーカー 皮質肥厚所見

Press Release :AAN

記憶障害を生じてない時点で、アルツハイマー病を予知できるかもしれない所見について報告。

平均年齢76歳159名の脳皮質領域の肥厚で、アルツハイマー型認知症患者の萎縮を示す前に選択的な部位の病変出現。

http://www.aan.com/press/index.cfm?fuseaction=release.view&release=1007
Source reference:
Dickerson BC, et al "MRI cortical thickness biomarker predicts AD-like CSF and cognitive decline in normal adults" Neurology 2012; 78: 84–90.

Additional source: Neurology
Source reference:
Resnick SM, Scheltens P "MRI-based biomarkers of preclinical AD: An Alzheimer signature" Neurology 2012; 78: 80–81.


脳皮質の特定部分の肥厚が認知機能低下と関連
画像上のバイオマーカーとしての、ADsig 、“AD signature”

by internalmedicine | 2011-12-22 16:33 | 精神・認知  

マインドフルネス・グループ介入:関節リウマチ ・・  精神的苦痛・疲労軽減

マインドフルネスやacceptance-based therapy
参照:http://kiui.jp/pc/clinical/kiyou/data/pdf2010/02_2.pdfといったアプローチは、無欲思想への非判断的姿勢、回避や変化を求めないであるがままに経験すること( nonjudgmental attention to unwanted thoughts feelings, and bodily experiences without attempting to avoid or change them )といったことの重要性をadvocateするもの。

Vitality Training Program (VTP)(Steen E, Haugli L: The body has a history: an educational intervention programme for people with generalised chronic musculoskeletal pain. Patient Educ Couns 2000, 41:181-195.)を筋肉骨格系患者への介入に開発。

A mindfulness-based group intervention to reduce psychological distress and fatigue in patients with infl ammatory rheumatic joint diseases: a randomised controlled trial
Heidi A Zangi et. al.
pdf

痛みや障害を患者が受容するよう、介入報告で、ネガティブな思考や不安を阻害し、うつ症状減少し、対処スキルを改善するという報告

いわゆる、マインドフルネス介入により心理的苦痛を4.7ポイント(95%CI 7.8-1.8)治療後減少し、12ヶ月時点で3.7ポイント(95% CI 5.3-1.1) 減少を維持する。
重度心理的苦痛閾値をパスした患者はベースラインで36%、12ヶ月で5$となり、対照群では29%から24%(P=0.045)

54歳平均年齢、73名の関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、16年間の罹病期間平均、3/4が女性

4ヶ月に10セッション行い、6ヶ月後booster sessionを行う。

心理学的苦痛よりも他の様々なエンドポイントでも有意な差が認められた。
・自己評価疼痛, 9.1 (95% CI 3.4 to 14.8, P=0.001)
・自己評価症候, 13.1 (95% CI 6.7 to 19.3, P<0.001)
・Emotional processing, 0.3 (95% CI 0.02 to 0.5, P<0.001)
・疲労, −1.1 (95% CI −1.8 to −0.4, P=0.002)
・自己ケア能力, 1 (95% CI 0.5 to 1.6, P<0.001)
・包括的な well-being, 0.6 (95% CI 0.1 to 1.2, P<0.001)



慢性・再発性腰痛:ヨガが機能的改善をもたらす 2005年 12月 20日

線維筋痛症におけるヨガの効用:マインドフルネス向上・コーチゾル値改善 2011/07/28

瞑想:マインドフルネス・トレーニング  過敏性腸症候群に有効 2011/05/13

by internalmedicine | 2011-12-20 17:41 | 精神・認知  

ADHD治療薬服用:若年・中年とも重篤な心血管イベント増加示せず ・・・ むしろ健康ユーザー効果?

ADHD Medications and Risk of Serious Cardiovascular Events in Young and Middle-aged Adults
JAMA. Published online December 12, 2011.

米国内では、150万名もの注意欠陥・多動性障害:attention-deficit/hyperactivity disorder (ADHD)治療として、stimulantや他の薬剤を使用している状況である。
考古的介せkの結果、80万6千人年ほど(中央値、1.3年/人)で、心筋梗塞 1357、 SCE(心臓突然死) 296、卒中 575

現行使用で、1000人年 粗発生率 心筋梗塞 1.34(95%CI, 0.72-0.96)、 SCD 0.30 (95% CI, 0.20-0.42) 、 卒中 0.56 (95% CI, 0.43-0.72)

現行ADD薬物使用vs非使用者心血管イベント多変量補正rate ratio 0.83 (95% CI, 0.72-0.96)

新規使用者では  0.77 (95% CI, 0.63-0.94)

現行使用 vs remote useでは、  1.03 (95% CI, 0.86-1.24);補正 RR 1.02 (95% CI, 0.82-1.28); 上限1.28では1000人年あたりイベント表現すると、25-44歳で0.19付加、45-64歳で0.77に呼応する状況。

結論から言えば、若年・中年成人でもADD薬物現行・新規使用は、非使用・remote use比較でも心血管イベントのリスク増加とは関連せず。防御的関連はhealty-user bias(より健康的なため健康認識が良く、服薬アドヒアランスが良好)の可能性あり、


by internalmedicine | 2011-12-13 08:38 | 精神・認知