カテゴリ:糖尿病・肥満( 331 )

 

ランダム化横断研究:スタチン+フィブラート併用の補完的・加算的効果

Effect of statin and fibrate treatment on inflammation in type 2 diabetes. A randomized, cross-over study
Diabetes Research and Clinical Practice Volume 93, Issue 1 , Pages e25-e28, July 2011

C-reactive protein (CRP)、 lipoprotein-associated phospholipase A2 (Lp-PLA2)、 secretory phospholipase A2 (sPLA2)、 interleukin 8 (IL8)、 monocyte chemotactic protein 1 (MCP1) 、 tumor necrosis factor α (TNFα) に関し、補完的、加算的効果を認めた

by internalmedicine | 2011-08-29 08:52 | 糖尿病・肥満  

緑葉野菜以外、野菜・果物で2型糖尿病発症リスク減少効果示せず

2型糖尿病発症、383-4529に及ぶ症例数の6つの研究

フルーツ・野菜摂取5分位 最小 v 最大 では、2型糖尿病発症に関し、統計学的に有意なリスク減少を認めず
フルーツ、野菜、フルーツ野菜組み合わせいずれでも認めず




The Effect of Fruit and Vegetable Intake on the Incidence of Diabetes
Clinical Diabetes July 1, 2011 vol. 29 no. 3 113-115

ハザード比
フルーツのみ   0.93 (95% CI 0.83–1.01)
野菜のみ     0.91 (0.76–1.09)
フルーツ野菜組み合わせ  1.00 (0.92–1.09)

しかし、緑葉野菜摂取に関しては 1.35サービング v 0.2サービングで、2型糖尿病 14%の2リスク減少 HR 0.86 [95% CI 0.77–0.96])

有意なheterogeneityが研究間に見られ、感度分析により手法の違いが研究毎に違うことで説明が出来る(研究場所、被験者性別、食事群分類、食事評価法、食事摂取カテゴリー分けなどなどの違い)



こちらの研究?・・・みかんに関するお祭りで集まった人たちをアンケート調査して、”みかんで糖尿病発症予防”などというアホな果樹研究所(前農林水産省果樹試験場)の報告(参照)があったが、税金使って何やってんだか・・・疫学調査をするならちゃんとすべきだろうに・・・

by internalmedicine | 2011-08-29 08:34 | 糖尿病・肥満  

NIH謹呈ダイエットのための減量シミュレーションオンラインツール

National Institutes of Health謹呈 ウェブベースのオンラインシミュレーションツール
http://bwsimulator.niddk.nih.gov/
減量時開始体重と推定身体活動に基づいて、どの程度で目標体重に到達するかの目安をシミュレート、体脂肪の変化も推定。

本格的に体重が減るのに半年もかかるのだから、それに応じて、体重減量予測を示すことで、モチベーション維持、アドヒアランス向上に役立つはず・・・ってことらしい。

Quantification of the effect of energy imbalance on bodyweight
The Lancet, Volume 378, Issue 9793, Pages 826 - 837, 27 August 2011

肥満介入により減量は可能であるが、正確な体重の時間経過の予測には、動的なエネルギーバランス不均衡の適切な把握が必要である。この報告では、成人メタボリズムへの数式モデルアプローチにより、体重減少中のエネルギー消費適応現象の推計を行ったもので、ウェブベースの体重変化ダイナミクス予測したもの。

エネルギー摂取変化による体重の反応は遅く、約半年くらいかかる。
体脂肪の多い場合はエネルギーの変化に対しより多くの体重減少が期待できる。
恒常的な体重に到達するには最初の脂肪量が少ない場合ほど長くかかる。

住民平均モデルを用いて米国成人肥満発症に呼応する、エネルギーバランス動態を計算。

1日約30kjの摂取と消費の平均エネルギー不均衡が続けば平均的体重増加の原因となる。しかし、エネルギー摂取は、増加した体重に応じたエネルギー消費に見合うように増加する。

by internalmedicine | 2011-08-26 17:41 | 糖尿病・肥満  

長生きの薬? そうです(ただし、あなたが太ったネズミならね)

おもしろい書き方をする・・・と、感心してしまった。

A Drug to Live Longer? Yes! (But Only If You're a Fat Mouse)
Read more: http://healthland.time.com/2011/08/19/a-drug-to-live-longer-yes-but-only-if-youre-a-fat-mouse/#ixzz1VWPPEtge

赤ワインに含まれる、resveratrolをベースにしたSRT-1720

低カロリーダイエットによるマウスやラットにおける寿命延長30%


Sirt1 は NAD+-dependent deacetylaseであり、小器官の生命延長、メタボリズムの改善、加齢進展遷延化をもたらすとされている。動物実験でin vitroでのSirt1の活性化合成産物であるSRT1720。
このSRT1720 は、ミトコンドリアのSirt1- と PGC-1α-依存的に働く、そして、高脂肪食マウスの寿命延長が示された。
寿命延長は、脂肪肝減少、インスリン感受性増加、運動活動性促進、炎症・アポトーシスの遺伝子発現の正常化をもたらした。

SRT1720 improves survival and healthspan of obese mice
Scientific Reports 1, Article number: 70 doi:10.1038/srep00070
Received 18 July 2011 Accepted 29 July 2011 Published 18 August 2011

Robin K. Minor, Joseph A. Bau et al.




どこぞの国営放送は、すでのこの関連であるサーチュイン遺伝子で番組を作り、即、人間に応用するような番組作りをしていた。冒頭の記事のような少しさめたスタンスでの報道のほうが好感が持てる。
・・・長生きのためには食うな! ( - 2007/04/06)と言わず、サプリメントの宣伝と化していた愚劣な番組 : NHKスペシャル|あなたの寿命は延ばせる ~発見!長寿遺伝子・・・国営放送がもっともセンセーショナリズムに陥っている。顧客である視聴者の利益性を無視して・・・


免疫抑制剤に長寿効果=高齢マウスへの投与で確認-人では危険と警告 - 2009/07/09

記憶障害主体のMCIへの食事の影響: 高飽和脂肪酸・低炭水化物食 v 低飽和脂肪酸・高炭水化物食
... - 2011/06/14

SIRT1活性化小分子の2型糖尿病への治療の期待 - 2007/12/01

by internalmedicine | 2011-08-20 08:57 | 糖尿病・肥満  

アルコールで体重増加するか?

アルコールは1gあたり 7.1 kcalである。

「アルコールでは太らない」」とまことしやかにささやかれたり、自信満々に根拠有るかごとくしたり顔でしゃべる御仁をみるにつけ・・・情けなくなることがある。

”アルコールと体重の影響”に関して、まともなシステマティック・レビューがなかった。そのため、面と向かって反論するにはやや弱気に、でも、やっとまちにまったレビュー出現。

アルコールはエンプティーカロリーだから太らないって・・・その言葉自体が元々誤訳だし、言いたいことも嘘っぽい!
焼酎で太らないって・・・そんな証拠はない!
ワインは少しなら太らない・・・かもしれない!


Alcohol consumption and body weight: a systematic review.
Sayon-Orea C, Martinez-Gonzalez MA, Bes-Rastrollo M.
Nutrition Reviews 2011;69:419-431.


アルコール1グラムあたり、29 kJ、7.1 kcalで、体重増加の可能性がある
レビューにて アルコール飲量と体重増加の検討。
Medline database(1984年から20010年3月まで)検討し、前向きコホート、介入トライアルについて調査。31の文献で、デザイン・手法の頻度・質を検討。

パワー力同等な大規模横断研究から、前向き、長期コホート研究は、相反な結果。
短期実験トライアルでは明らかな傾向見られず、、アルコールと肥満傾向の正の関係は全体的結果として結論的にものが言えず。
しかし、アルコール飲量と体重増加の正の関係は飲酒量が増えるとほぼ正の所見が多い。故に、アルコール飲酒量が多いと少ない場合に比べ、体重増加への影響をもたらすと言えるかもしれない。

さらに、軽度から中等度アルコール、特に、ワイン飲用は、より体重増加に反する降下があるようで、スピリッツは体重増加に正の関連がある。
さらに、種類別研究が必要。
研究は飲用パターンの降下についても考慮されるべきで、以前評価されてなかった影響が体重増加傾向のあるひとに考慮されるべきである。

さすがに、最近は、アルコールは”エンプティーカロリーだから体重を増やさない”などという馬鹿が少なくなった。以前はどこぞの栄養大学教授様たちがえらそうにこういう妄言をテレビで平気で放言していたのだが・・(”エンプティーカロリー”の真の意味合いは、栄養的に空っぽのカロリーという意味であることはこのブログでも扱っている。前述のような表現をする人間が残ってるとしたら、その人の脳みそがエンプティーである)

あるある大辞典:炭水化物(Atkins)ダイエット礼賛番組 2005年 01月 09日
がんのニュース:3分の2は理解出来ない言葉! 2010年 11月 11日

by internalmedicine | 2011-08-17 15:32 | 糖尿病・肥満  

日本人・RCT:空腹時血糖異常(IFG)ベースのライフスタイル介入は効果有り・・・

日本人対象のRCTで、空腹時高血糖(impaired fasting glucose, IFG)だけで、ライフスタイル介入しても、糖尿病発症リスク減少につながったというもの。そして、食後血糖増加の要素が含まれるIGT識別でさらに有効性が高くなる可能性も示唆された。


Lifestyle Modification and Prevention of Type 2 Diabetes in Overweight Japanese With Impaired Fasting Glucose Levels
A Randomized Controlled Trial
Toshikazu Saito et. al.
Zensharen Study for Prevention of Lifestyle Diseases Group
Arch Intern Med. 2011;171(15):1352-1360. doi:10.1001/archinternmed.2011.275

2型糖尿病推定累積頻度: 介入群 12.2%、 対照群 16.6%

介入群の補正ハザード比は、 0.56 (95% 信頼区間l, 0.36-0.87)

post hoc subgroup解析で、IGTにおけるハザード比は  0.41 (95% confidence interval, 0.24-0.69)
JDS測定値 HbA1c 5.6%以上では  0.24 (0.12-0.48)

IFG単独やHbA1c 5.6%未満の場合にはリスク減少はみられなかった。


日本人での研究ということで、価値が高いだろう。
検診介入の"net burden" という分析も引き出してほしい・・・
今のメタボ検診は、網を大きくしすぎて、対象が散漫となり、行政コストも増大し、”見えざる税や個人負担の増大”という負の側面が顕著になっている。

目隠しでないから、ライフスタイルは医療機関受診とか、一部のIGT外来などの介入が加わった可能性もある。


Zensharen Studyとは、”全国社会保険協会連合会”のこと?


にしても・・・メタボ検診の糖化ヘモグロビン 5.2%以上という線引きに、疑問が・・・

by internalmedicine | 2011-08-09 09:21 | 糖尿病・肥満  

血糖降下強化治療による死亡率・疾患死亡リスク、微小血管イベントへの影響

強化治療による死亡率増加(ハザード比 1.22、95%信頼区間 1.01-1.46)を示したAction to Control Cardiovascular Risk in Diabetes (ACCORD) 研究、さらに最近の3研究でも低血糖・体重増加を示す報告があり、強化治療に関してその効果に疑義が上がっている。


Effect of intensive glucose lowering treatment on all cause mortality, cardiovascular death, and microvascular events in type 2 diabetes: meta-analysis of randomised controlled trials
Rémy Boussageon et. al.
BMJ 2011;343:doi:10.1136/bmj.d4169 (Published 26 July 2011)


血糖降下強化治療の定義がはっきりしないが、強化治療 v 標準治療が主体の、13研究、34533名の患者
強化治療群 18315、 標準治療群 15218

強化治療は結局有意に全原因死亡率、心血管死に影響与えず (risk ratio 1.04, 99% 信頼区間 0.91 to 1.19、1.11, 0.86 to 1.43)

プライマリエンドポイントは、全原因死亡率・心血管死




セカンダリエンドポイントは、重度低血糖・大血管・微小血管イベントで、
非致死的心筋梗塞、微量アルブミン尿リスク減少は示す (0.85, 0.74 to 0.96, P<0.001、(0.90, 0.85 to 0.96, P<0.001)

2倍もの重度低血糖リスクがある  (2.33, 21.62 to 3.36, P<0.001)

5年治療経過後、心筋梗塞に対するNNTは 117~150、微量アルブミン尿回避NNTは32-142
低血糖による重度エピソードHHTは、15-52


Jadad score 3を越える高品質研究だけに限定すると、強化治療の減少に関する有意リスクはなく、うっ血性心不全47%増加の可能性がある  (P<0.001)


さて、実際の糖尿病診療にどう反映するか・・・

Kumamoto studyでも微小血管疾患(網膜症、腎症)の改善を認めている(http://www.dm-net.co.jp/daikibo/5_kumamoto_study/)。
Kumamoto studyでは心血管イベントが少なく、統計上も考察不能な状況であった。例数が少ないことが主因だったと思うが、人種的・風習的影響はなかったのか・・・少々、気になる。

by internalmedicine | 2011-08-05 10:50 | 糖尿病・肥満  

ADA:インスリン抵抗性・糖尿病・心血管疾患ワールドコングレス

World Congress on Insulin Resistance, Diabetes, and Cardiovascular Disease
Part 1
Diabetes Care July 2011 vol. 34 no. 7 e115-120

World Congress on Insulin Resistance, Diabetes, and Cardiovascular Disease
Part 2
Diabetes Care August 2011 vol. 34 no. 8 e126-e131

by internalmedicine | 2011-07-29 17:15 | 糖尿病・肥満  

FDA助言委員会:糖尿病治療薬SGLT2抑制剤dapagliflozin不承認多数

新規糖尿病薬ダパグリフロジンも膀胱癌・乳がんリスク懸念 &肝障害 ・・ FDA認可どうなる?2011年 07月 16日

結局、” An FDA advisory committee has voted 9-6 against recommending approval for the novel diabetes drug dapagliflozin ”とのこと!

sodium glucose cotransporter-2 (SGLT2)抑制剤は、ぶどう糖排泄を促進し、血中への吸収を上回ることで血糖を下げるメカニズム。他の糖尿病治療で調整できない部分に作用することで注目され、そして、以外のメリットとして体重を若干低下させることで期待された。一方、その機能は、腎臓のクリアランス機能に依存し、中等度以上の腎障害では使用不可とした。
しかし、委員に対し糖尿病の新しい治療薬としての明確なefficacyを提示できなかった上に、乳がん・膀胱癌の発がん可能性も示唆された(膀胱癌 投与対象5478名中9名 v 対照 3156中1名、乳がん2223名中9名 v 対照 1053名中1名)。療法あわせると期待値以上であるが、臨床的意味ある差を示すほどのパワーはないと述べている。さらに、肝障害1例に注目している。

ただ、FDA委員会の評決を無視してFDAが結論を行うことはあるとのこと!

by internalmedicine | 2011-07-20 11:42 | 糖尿病・肥満  

レストランでのカロリー表示はおおむね妥当だが、低めに表示する傾向がある

日本でも、レストランで、エネルギー・カロリー表示してくれるところが増えているが、まだまだすべてではない。

エネルギー・カロリー表示は信頼できるのだろうか?

日々の食事の35%が出来合いのものであるが、レストランでのエネルギーコンテンツのメニュー情報からの推定は曖昧になりやすい。
Urban らは、3つの州の即席、座席レストランでの42のランダム選択レストランで、メニューに掲げているエネルギー値と検査室測定エネルギー値の差を検討。
測定値と、レストラン側の公表値にさほど差がなかった。

不正確になりやすいものがあり、その場合、エネルギー値を低くカウントする傾向にあった。



Accuracy of Stated Energy Contents of Restaurant Foods
JAMA. 2011;306(3):287-293. doi: 10.1001/jama.2011.993


日本のレストランでの表示の正確性は?

by internalmedicine | 2011-07-20 09:14 | 糖尿病・肥満