カテゴリ:環境問題( 141 )

 

歩行者交通事故:ミュージックプレイヤー・ヘッドホン原因が近年急増

Lichenstein R, et al "Headphone use and pedestrian injury and death in the United States: 2004-2011" Inj Prev 2012; DOI:10.1136/injuryprev-2011-040161.
http://press.psprings.co.uk/ip/january/ip040161.pdf

Maryland大学(Baltimore)研究者たちが、2004年から2011年までの歩行者の交通機関による交通事故を検討、経年的にその明確な増加が報告された。

米国外及びheadphoneが明らかな原因でないものも除外116例は・・・
・ 死亡 70%
・ 被害者男性比率 69%
・ 被害者15-24歳比率 53%
・ 列車 55%、車 32%
・ hornや他の警報音 29%
・ 都市部 89%

冬場に事故が多く起こり、夏は少ないという減少があるそうで、これは登校・下校時の音楽プレイヤーやヘッドフォンの影響が考慮されるとのこと

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by internalmedicine | 2012-01-17 09:44 | 環境問題  

赤ワイン:健康研究偽装

特定の食品・飲料・物品を健康に良いと主張する場合、なんらかの事情がある場合がある。

彼らの主張はワンパターン

”食品 A”には、Bという効果のある”C”という成分が含まれている。 故に、”食品 A”は Bの効果がある。

・・・という詐欺の蔓延

なんたら大学食品なんたら学科の教授などという連中がいまだに”あるある問題”に懲りず同様の主張を繰り返し、文化人・知識人面してもっともらしくしゃべっている。

後半の部分の”成分CにはBという効果がある”という部分に関して、動物実験レベルや検査値効果のみということが大多数で、薬剤臨床治験のような厳格な知見がなされているものは少ない。

ところが、基本研究ですら、fakeが紛れ込んでるとしたら・・・



赤ワインでは ”resveratrol”が良く取り上げられる

コネチカット大学の研究者の、100超ものインスタンスになるデータが偽造であることが判明したとニュース
近年の12ほどの科学的ジャーナルに関して重大な問題があるとのこと。

Dipak Dasという研究者
pubmed: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=Dipak%20Das

コネチカット大学の研究者がかれの7年間145例のねつ造を報告。

resveratrolと健康上のベネフィット研究は2006年以降成長したが、Dasはそれに関与せず、この分野の主要人物ではないとアルバートアインシュタイン大学のBarzilaiは述べているが・・

Red wine researcher accused of fraud
Stephanie Reitz, Associated Press Thursday, January 12, 2012
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2012/01/11/MNIJ1MO400.DTL#ixzz1jIHE2XBx



by internalmedicine | 2012-01-13 09:49 | 環境問題  

"カウチポトの夢”(寝てても運動と同じ効果を示す薬剤)が熱中症に効果あり

5-aminoimidazole-4carboxiamide-1-β-D-ribofuranoside(AICAR)、GW1516 という薬剤は、寝てても、運動効果を示す”カウチポテトの夢”(Ronald Evans (the Salk Institute :サンジエゴ近郊)らの研究結果)

AMPK and PPARδ Agonists Are Exercise Mimetics
Cell, Volume 134, Issue 3, 405-415, 8 August 2008
Drugs offer promise of fitness without effort
By Nicholas Wade
Published: Friday, August 1, 2008
http://www.nytimes.com/2008/08/01/health/01iht-01muscle.14927655.html?scp=1&sq=Drugs%20Offer%20Promise%20of%20Fitness%20Without%20Effort%20&st=cse



これが、熱中症も予防するかもという話
“Couch Potato Pill” Might Stop Heat Stroke Too January 08, 2012
Robert T. Dirksen、 Susan L. Hamiltonらの報告で、Nature Medicine掲載とのこと

press release: http://www.urmc.rochester.edu/m/news/story.cfm?id=3383



”(特定の)薬剤が骨格筋細胞のリアノジン受容体RyR1のカルシウム誘発性カルシウム放出を暴走させ、筋小胞体内のカルシウムと、筋細胞内のATPを筋収縮と発熱を引き起こしながら消費し尽くし、体温が制御できなくなり、適切な処置が行われないと死亡する。”
(wiki: http://bit.ly/A4JXC8)

by internalmedicine | 2012-01-09 14:31 | 環境問題  

乳がんリスク:赤ワインと白ワインの差 ・・・ 赤ワインのテストステロン高値・結合蛋白増加

Shufelt C, et al "Red versus white wine as a nutritional aromatase inhibitor in premenopausal women" J Womens Health 2011; DOI:10.1089/jwh.2011.3001.

乳がんリスクはアルコール飲料量に依存して増加する。しかし、赤ワインでこのリスク増加があるか議論のあるところ。
Aromatase inhibitor (AI)は、アンドロゲンからエストロゲンへの変換を防止し、これは自然に武道、ブドウジュース、赤ワインに含まれるが、白ワインには含まれない。
36名の所英(平均年齢[SD], 36[8]歳)の交差デザイン研究で、閉経後女性に於ける栄養的AIの検査。8オンス(237mL)/日連日の量で、赤ワインから白ワインは1ヶ月間、これを交代する。
赤ワインは白ワインに比較し、遊離テストステロン増加 mean difference 0.64 pg/mL [0.2 SE], p=0.009) 、 SHBG(sex hormone binding globulin)低下(平均差 -5.0 nmol/L [1.9 SE], p=0.007)。
estradiol (E2)値は、白ワインに比較し、赤ワインで低値だが、統計学的有意差無し。
LH は有意に赤ワインで高値 (mean difference 2.3 mIU/mL [1.3 SE], p=0.027)。しかし、FSHは低下せず。

赤ワイン飲酒は白ワイン飲酒に比べ、遊離テストステロン高値、SHBG低下をもたらす。
このことから乳がんリスク減少を説明出来るのではないか・・・という結論。

これって、
・ 非飲酒者との比較がなされてない
・ 乳がんという特定の疾患だけを対象に考察してるが、女性においては排卵障害、多毛、肥満などの高テストステロン状態との関連性、男性に於ける男性ホルモン依存的な前立腺癌など片方のリスク考察が結論にない。

by internalmedicine | 2012-01-07 09:16 | 環境問題  

アルコール最低価格10%上げれば、16.1%アルコール消費量を減らせる・・・

アルコールに関して、喫煙より、厳しい意見が聞こえてこない。非利用者にとってたばこは副流煙による害が日常的で、遭遇する機会が大いため、厳しい声が多いのかもしれない。
だが、日本でも、飲酒強要・暴言・暴力・セクシュアルハラスメント被害にあっているのは3000万人程度、アルコール使用の疾病負荷量(DALY)は、日本では、全DALY の男性6.7%、女性1.3%と推計されている。アルコールの寄与割合の高い疾患は、肝硬変、外傷、がん、精神神経障害などである。これらは、いずれも、アルコールを使用した本人にもたらされる、身体的、精神的健康被害の量的指標であり、それだけでもかなりの大きな影響であるが、社会的影響を加味するとさらに大きな影響があると考えられる。
(http://www.j-arukanren.com/wp-content/uploads/file/al-hakusyo.pdf)

アルコール依存は毎年数十億ドル(数千億円の単位)の社会的コストの損失をもたらす。
http://pubs.niaaa.nih.gov/publications/arh26-1/22-34.htm

マスコミは広告主に遠慮して、この有害なアルコールの悪しき側面をひた隠しにして、手を変え品を変え、飲酒をあおり続ける。


Does minimum pricing reduce alcohol consumption? The experience of a Canadian province
Tim Stockwell, M. Christopher Auld, Jinhui Zhao, Gina Martin
Addiction DOI: 10.1111/j.1360-0443.2011.03763.x

アルコール飲料最小価格を10%増加させると、他飲料に比べ16.1%消費量を減少できる
スピリッツ、リキュール 6.8%(P = 0.004)、 ワイン 8.9%(P = 0.033)、 アルコールソーダ・サイダー 13.9%(P = 0.067)、 ビール 1.5%(P = 0.043)、アルコール全部で3.4%(P = 0.007)

by internalmedicine | 2012-01-05 10:16 | 環境問題  

妊娠糖尿病・インスリン抵抗性:妊娠中期からの運動指導で効果は現れない

Original Research
Regular Exercise During Pregnancy to Prevent Gestational Diabetes: A Randomized Controlled Trial
Obstetrics & Gynecology: January 2012 - Volume 119 - Issue 1 - p 29–36
doi: 10.1097/AOG.0b013e3182393f86


885名の妊娠18-22週女性をランダム割り付け
・ 12週間標準運動プログラム(介入群)
・ 標準出生前ケア(対照群)

運動は中等度~高強度運動週3回以上

プライマリアウトカムは妊娠糖尿病・インスリン抵抗性

32-36週の妊娠時において、両群で、妊娠糖尿病差無し
介入群 25 / 375 (7%)
対照群 18 / 327 (6%) (P=.52)

ベースライン補正後のインスリン抵抗性の差も認めず

介入群の55%のみが推奨運動遵守せず

重度副事象認めず

結局12週間の標準運動プログラムを女性に寄与しても、妊娠糖尿病・インスリン抵抗性変化認めず


対象が低リスクであったこと、運動開始が2nd trimesterじゃ遅すぎた可能性がある。

妊娠中期になって慌てて運動指導しても遅い!

by internalmedicine | 2011-12-30 00:01 | 環境問題  

茶カテキンの肝毒性疑念とヘルシア・・・ 

ネット上に、下記サイト誘導、書き込みを目にする。いわゆるコピペとして、広まってるが ホントのところはどうなんだろう?

花王ヘルシアの高濃度茶カテキンで有害報告続々、「空腹時は飲むな、女性は注意」 日米欧研究
植田武智
15:57 10/27 2011
http://www.mynewsjapan.com/reports/1513


「あるある」の花王 ヘルシア成分・茶カテキンサプリで、また肝障害
植田武智
17:52 01/27 2007
http://www.mynewsjapan.com/reports/524


日本人は緑茶に対して親しみを感じるせいか、肝障害への予防効果(Biomed Res. 2005 Oct;26(5):187-92. )を肯定的に受容する傾向があるようだ。イメージの悪い“人間ドック学会花王”の組み合わせでも、お茶関連ならさほど問題は無いと思い込んでいるところがある。


ヘルシア 成分分析表
http://www.kao.com/jp/healthya/hty_healthya_00.html#seibun
(1本(350ml)当たり) 熱量14Kcal・たんぱく質0g・脂質0g・炭水化物3.9g・ナトリウム35mg
関与成分:茶カテキン540mg カフェイン80mg



"カテキン: catechin"でちょっと文献検索してみた。

カナダ保健省が緑茶抽出物摂取との関連が疑われる肝毒性の事例を公表(070116)
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail861.html
公表された事例は、42歳の女性が黄疸と腹部の不快を訴えて入院し、その後さらに症状が悪化して肝移植を受けたという内容です。女性は緑茶抽出物を含む製品(カフェインは除き、カテキンを1カプセル中100mg含有するもの)を1日6カプセル(カテキンとして600mg/日)、6ヶ月間摂取していました。製品の利用目的は体重減少ですが、カナダでは承認されていません。また、女性は家庭でノミスプレー(成分不明)を使用しており、避妊用の低用量ピルの注射(3ヶ月に1回)も受けていました。

これとは別に、因果関係は明らかにされていませんが、緑茶の水アルコール抽出物(25%のカテキンと5-10%のカフェインを含む製品)による劇症肝炎の疑いを報告した文献があります(PMID:16148563)。



pubmed検索すると、

・Hepatotoxicity from green tea: a review of the literature and two unpublished cases.
Eur J Clin Pharmacol. 2009 Apr;65(4):331-41. Epub 2009 Feb 6.

・Safety of green tea extracts : a systematic review by the US Pharmacopeia.
Drug Saf. 2008;31(6):469-84.
US Pharmacopeia (USP) Dietary Supplement Information Expert Committee (DSI EC) のシステマティックなレビューで、緑茶製品の安全性再評価お支持し、臨床例・動物薬物・毒性情報を集めた。
米国内の他のプログラム、報告システム、オーストラリアの行政、UK当局、カナダの副作用プログラムなどのデータの結果を検討。126例で、肝障害関連34例。27の報告でpossible causalityカテゴリー、7例でprobable causalityとカテゴリー化。空腹時吸収が多く、影響が大きいことが示された。

・Toxicity of green tea extracts and their constituents in rat hepatocytes in primary culture.
Food Chem Toxicol. 2005 Feb;43(2):307-14.
ラットの実験系で、緑茶抽出物で肝細胞への急性毒性が示されている。


確かに、緑茶抽出物に関する肝毒性報告は存在し、米国・カナダ・英国・オーストラリアは行政も動いていることはたしかだ。

有害可能性のある物品をまともな科学的検討することなく、”特定健康食品”としている日本の行政!
消費者無視のスタンスの行政は、いんちき”学会”とともに、批難されるべき対象である。

by internalmedicine | 2011-12-28 15:38 | 環境問題  

Pediatrics: あらためてアレルギー検査過剰検査や偏重診断に自重を求める

Pediatrics の2012年1月号に予定のようだ

http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-12/jhmi-mtp122011.php


Robert Wood ( Johns Hopkins Children's Center) と Scott Sicherer ( Mt. Sinai Hospital )のアレルギー学の指導的立場の2人から、アレルギー検査オーダー時の注意点と、診断において、これらのみを重視してはならないという助言が記載されるとのこと。

具体的には・・・
In their report, the scientists say, skin and blood tests can and should be used to:

Confirm a suspected allergic trigger after observing clinical reactions suggestive of an allergy. For example, children with moderate to severe asthma should be tested for allergies to common household or environmental triggers including pollen, molds, pet dander, cockroach, mice or dust mites.
Monitor the course of established food allergies via periodic testing. Levels of antibodies can help determine whether someone is still allergic, and progressively decreasing levels of antibodies can signify allergy resolution or outgrowing the allergy.
Confirm an allergy to insect venom following a sting that causes anaphylaxis, a life-threatening allergic reaction marked by difficulty breathing, lightheadedness, dizziness and hives.
Determine vaccine allergies (skin tests only).

Conversely, skin and blood tests should NOT be used:

As general screens to look for allergies in symptom-free children.
In children with history of allergic reactions to specific foods. In this case, the test will add no diagnostic value
, the experts say.
To test for drug allergies. Generally, blood and skin tests do not detect antibodies to medications.



あくまでも臨床的状況で示唆されるアレルギー・トリガー疑いに対する確認のため用いるべき
具体例:
・中等症・重症ぜん息児の居宅内・環境トリガー(花粉、カビ、ペット、ゴキブリ、マウス、ほこり
・食物アレルギーへの定時的モニター
・昆虫刺傷後のアナフィラキシーなど重大な反応
・ワクチンアレルギー(皮膚反応のみ)

症状無しの子供へのスクリーニングとして用いてはならない
アレルギー反応のある子供でも、診断的付加価値はないと専門家。
薬物アレルギーに関して、血液/皮膚反応は抗体検知は出来ない。

Warning: Food Allergy Blood Tests Sometimes Unreliable 
July 17, 2007
http://www.hopkinschildrens.org/newsDetail.aspx?id=1896&LangType=1033&terms=Allergy+tests

目新しいのもではないが、屋内アレルゲン回避行動に介して臨床的ベネフィットは一般的に確立しておらず、報告があるとしても非浸透性のベッドカバーのみ(GINA 2010 Figure 4.2-1)

にもかかわらず、抗原回避への極端な指導がなされていることも確か。

臨床的エビデンスそっちのけで、家電機器の宣伝文句が、町中の広告や、テレビ・新聞・・・・

by internalmedicine | 2011-12-27 08:59 | 環境問題  

カフェインの血圧への影響:個体差 ・・ 遺伝子レベルの影響 アデノシン受容体・アドレナリン受容体

Genetic determinants of blood pressure responses to caffeine drinking
Am J Clin Nutr January 2012 vol. 95 no. 1 241-248

カフェインによる血圧への急性変動が、cytochrome P450 1A2、 adenosine metabolism (for adenosine receptor and AMP deaminase)、 catecholamine receptorsにより影響されるのではないかという仮説に基づく研究

110名の健康通常普通のコーヒー飲料者を対照に二重盲検研究

カフェインは収縮期血圧 4±12 mmHg、拡張期血圧 3±10 mmHg増加(P<0.001)

血中カフェインとアドレナリンはカフェイン飲料後増加、脱カフェイン飲料後は増加せず

11の遺伝子多様性検討 
・ ADORA2A TT variantと収縮期血圧ピーク変化との関連
・ ADRA2B I variant と収縮期血圧平均変化・ピーク変化ともに関連
この2つのとも、カフェインによる収縮期血圧変化と関連。


お酒やコーヒーなど日常的飲み物と日本人の遺伝子 中村 貴子 筑波大学医学系技術室 筑波大学技術報告 31:33-38,2011
http://www.tech.tsukuba.ac.jp/2010/report/n06_report2010.pdf
 ↑
日本人に於ける、ADORA2A:Adenosin A2A Receptorと、カフェインの関連

adrenergic receptor 2b (ADRA2B) gene polymorphism はメタボリックシンドロームとの関連で検討されていたと思う。

by internalmedicine | 2011-12-22 08:54 | 環境問題  

米国内福島原発事故関連超過死亡1万4千名との報告

Mangano JJ, Sherman JD "An unexpected mortality increase in the United States follows arrival of the radioactive plume from Fukushima: is there a correlation?" Int J Health Services 2012; 42(1): 47–64.
http://www.medpagetoday.com/PublicHealthPolicy/EnvironmentalHealth/30305


3月20日から6月25日の14週間を検討、この期間に4.46%ほど、死亡率が増加したという報告
International Journal of Health Servicesのオンライン版に掲載

研究者たちは、放射線の影響外の要素は除外できないというコメントを記載している。
そして、Morin(Mayo Clinic in Jacksonville, Fla.) は、 MedPage Today誌に、急性の影響などは4-5桁上でのレベルでもない限りあり得ないと述べている。低レベルの電離放射線の影響は数年たたないと出てこないと述べ、scientific communityでは重大に受け止められてないと述べている。サンプル数が少なく、一時的な傾向と空間的比較に関する正確な分析は出来ていないとのこと。

by internalmedicine | 2011-12-20 17:32 | 環境問題