カテゴリ:環境問題( 141 )

 

都市部自転車利用は、圧倒的に死亡リスクを軽減 ・・・ 主に運動による効果 +CO2排泄減少

約18万人をスペインバルセロナで、自転車シェアリングの健康への影響を検討

プライマリアウトカムは、1)運動、2)大気汚染(PM<2.5)、3)交通事故

The health risks and benefits of cycling in urban environments compared with car use: health impact assessment study
BMJ 2011; 343:d4521 doi: 10.1136/bmj.d4521 (Published 4 August 2011)

自転車利用のバルセロナ住民は交通事故死 0.03、 大気汚染し 0.13
運動の結果、12.46の死亡回避(ベネフィットリスク非 77)

年間死亡回避数は 12.8となり、年間炭酸ガス節約は906トンあまり

Sensitivity analysis tornado plot
信頼区間対数表示した運動による全死亡率に対する相対リスク・センタイル表示


自転車生産に関わるCO2排出量は? ・・・ 車に比べれば少ないだろうけど・・・

バルセロナも車社会であり、電車の発達している東京などではまた異なることだろう。

by internalmedicine | 2011-08-05 08:20 | 環境問題  

携帯電話: 子供の脳腫瘍関連せずの報告・・・ 非大規模後顧的研究

携帯電話関連の話題だが、クリアカットな結論など当面望めそうもなく、うんざり気味・・・

でも、子供に関する報告が珍しい。 一番感受性が高い世代であり、最も保護されるべき世代の話だけに注目される。

論文は、 Journal of the National Cancer Instituteの online(JNCI) 出版記事

西ヨーロッパ100名ほどの子供で352名脳腫瘍患者と対照646名の比較で、必ずしも脳腫瘍患児は携帯電話使用が多くなかったという報告

Mobile Phone Use and Brain Tumors in Children and Adolescents: A Multicenter Case–Control Study
Denis Aydin et. al.
JNCI J Natl Cancer Inst (2011) doi: 10.1093/jnci/djr244 First published online: July 27, 2011


NCIからのプレス・リリースが大元の記事
http://yourlife.usatoday.com/parenting-family/story/2011/07/Cell-phones-dont-increase-cancer-risk-in-kids-study-says/49684308/1


大規模でもなく、後顧的研究だが、子供を対象としたところだけは評価できる・・・ってところか!

by internalmedicine | 2011-07-28 09:01 | 環境問題  

クラゲ刺傷

Evolution of a Jellyfish Sting
Vivian Iida Avelino-Silva, M.D., and Thiago Avelino-Silva, M.D.
N Engl J Med 2011; 365:251July 21, 2011


National Capital Poison Center: http://www.poison.org/poisonpost/summer2009/summer2009.htm
・”毒”と” 触肢”の除去
・特異的解毒作用物質無し
・酢が特定のクラゲで有効だが、別では悪化の可能性も
<ファーストエイド>
・海水でとにかく刺された部位を洗うこと! fresh waterを使うな! 酢・アンモニア・アルコール他刺されたクラゲの種類が特定できない場合は避けること。それらは、特定種類にて対応を
・ 触肢除去につとめること 手で触れずに、シェービングクリーム・ベーキングソーダを塗りつけひげそりやクレジットカードで皮膚をそるように
・OTC鎮痛剤、重症なら医師受診
・OTCかゆみ止め・抗ヒスタミン剤
・もし、唇が腫れたり、眼の周り、皮膚の炎症が広い場合、性器領域なら受診を

Jellyfish Stings and Fish Spine Injury
MICA vol. 14 No. 1 Jan-Mar 2009
http://www.v3club.org/document/Jellyfish%20Stings%20and%20Fish%20Spine%20Injuries.pdf

アンドンクラゲ(Box Jellyfish)は、酢酸5%(ホワイトビネガー)を毒物注入が止まるまで、その後触手除去
眼への刺傷は人工涙液など塩水で、冷やすこと、Pressure-Immobilisation technique、手やタオル・着衣・砂などでひっかかない、痛みが増すのでfresh waterでは洗わない。尿・ガソリン・灯油などを用いない。


bule jelly fish/blue bottle (青いくらげ)には、酢やfresh waterを用いない。nematocyst(刺細胞)を刺激してしまうから


ゴンズイの温熱除痛治療は有名だが、最近、むかで刺傷などにも応用すべきという話があるらしい・・・
http://www.neo-tech-lab.co.uk/How_to_treat-Centipede-Bite_EN.htm
同意する報告(Prospective Study of Centipede Bites in Australia 2004, Vol. 42, No. 1 , Pages 41-48 : http://informahealthcare.com/doi/abs/10.1081/CLT-120028743)もあり今後どのように評価されるかが興味深い。吸収促進とか反論がありそうだけど・・・
ムカデに対する温熱除痛治療を断定的に善と決めつけるにはまだ早いような?

by internalmedicine | 2011-07-21 10:59 | 環境問題  

薬剤関連熱中症・熱性疾患 特に抗コリン作用薬剤に注意

今年は特に、熱中症関連の影響が危惧される。一方、年々、抗コリン系作用薬剤の種類増加し、それにともない処方が増えていると思われる。
過活動性膀胱治療薬やCOPD治療薬など、高齢者に特に多く使用する薬剤である。
夏場の暑気あたりや熱中症などは高齢は高リス要素である。 抗コリン作用薬は認知機能を低下し、寿命を短縮する2011年 07月 04日)を含め、処方側も注意が必要。

夏場に風邪をひいたといって総合感冒薬を飲めば、中には、抗コリン作用を有する薬剤+エフェドラ系薬剤てんこ盛りで、発汗作用抑制し、解熱効果を台無しにする事態も・・・

【抗コリン剤】抗コリン剤薬および抗コリン作動性を持つ薬剤は、高体温症(hyperpyrexia)や熱性疾患(heat illness)に関連する。これは発汗を抑制し、熱放散を減少のためである。他に、頻拍、dry flushed skinや、散瞳、胃腸運動性低下、尿閉を来す。抗コリン剤過剰投与は、せん妄を伴うメンタルな変化をもたらし、痙攣、ミオクローヌス、不整脈なども生じる。
【向精神薬】
多くの向精神薬はドパミン遮断作用をもち、熱性疾患、熱中症、悪性高熱症(neuroleptic malignant syndrome)と関連する。メカニズムは熱産生によるもの。
(medscapeから)



抗コリン特性は抗ヒスタミン、パーキンソン症候群、アトロピン・スコポラミン、他のベラドンナアルカロイド、向精神薬、抗けいれん薬、植物系由来薬剤などに存在し、三環系抗うつ薬はキニジン様Naチャンネル遮断効果を有し、他の抗コリン作用も同様である。しかし、メカニズムは異なる。
シナプス後受容体のアセチルコリン遮断は、交感神経を刺激し神経伝達物質の再取り込みを阻害したり、遊離促進に働く。結果、頻拍、高血圧、散瞳、精神状態変化をもたらす。
コカイン、アンフェタミンなどのドラッグやエフェドリンや偽エフェドリンを含むOTC薬剤やサプリメントに注意が必要。漢方などにも同様な作用を有するものがあるので注意が必要である。
カフェインやテオフィリンなどのメチルキサンチンは直接の交感神経作動性があるので、併用に注意が必要。
直接ではないが、phosphodiesterase阻害剤の交感神経促進に注意必要。テオフィリンはアデノシンの抑制剤だが、熱調整への影響は不明。



・個別要素
未順応、身体的適合能力低下、過体重、脱水、高齢、乳幼児
・健康状態
炎症/発熱、心血管疾患、糖尿病、胃腸炎、皮疹・熱傷・皮膚広範囲熱傷既往、てんかん、甲状腺ストーム、neuroleptic malignant syndrome、悪性高熱症、鎌状血球trait、のう胞性線維症、脊髄損傷
・医薬品
抗コリン剤、向精神薬、抗ヒスタミン剤、Glutethimide(Doriden)、フェノチアジン系、三環系抗うつ薬、アンフェタミン・コカイン・エクスタシー、エフェドリン・エフェドラなどの麦角系刺激剤、リチウム、利尿剤、β遮断剤、エタノール
・環境要素
高温、高湿度、無風、陰がない、熱波、運動、厚着、大気汚染(NO2)

by internalmedicine | 2011-07-13 15:11 | 環境問題  

携帯電話と脳腫瘍:現時点で何が言えるか? ・・・ 否定的

Mobile Phones, Brain Tumours and the Interphone Study: Where Are We Now? Environ Health Perspect :-. doi:10.1289/ehp.1103693

Received: 18 March 2011; Accepted: 29 June 2011; Online: 01 July 2011


成人においては、携帯電話が脳腫瘍を引き起こすことに対し、反証が累積してきている。
特に、Interphone studyについて、方法論的な欠陥があり、recall(思い出し)症例対照研究としては不可避の、解釈上の問題がある。それに、生物学的・動物実験、疫学研究・脳腫瘍罹患から得られたもので、携帯電話10-15年内に、成人脳腫瘍が携帯電話で生じるのは考えにくい。現時点では小児のデータは全く持たない。


有害姓否定ベースの論理的展開だが、読むほどまだ何も分かってないと言う気がする。
特に、小児に関して・・・

分からないなら、今は、子供を携帯電話に近づけるな! ・・・ というべきだろうに

by internalmedicine | 2011-07-12 14:31 | 環境問題  

日焼け疼痛原因物質:ケモカインCXCL5 治療介入開発の可能性

英国研究者たちが日焼けによる持続性疼痛に関連する分子を発見し、日焼け後の痛みに対する治療開発に期待される研究成果を発表(abc good morning america)。
Science Translational Medicine 七月六日号
CXCL5 Mediates UVB Irradiation–Induced Pain
John M. Dawes, Margarita Calvo, James R. Perkins, Kathryn J. Paterson, Hannes Kiesewetter, Carl Hobbs, Timothy K. Y. Kaan, Christine Orengo, David L. H. Bennett, and Stephen B. McMahon 6 July 2011: 90ra60



解説:Science Translational Medicine: New Clues to Why Sunburn Hurts
http://www.aaas.org/news/releases/2011/0706sp_sunburn.shtml

CXCL5は、UVB放射ラットの最大疼痛時期に増加するだけでなく、健康ラット皮膚へ注射することで反応も増
加。疼痛効果は好中球やマクロファージも関与していることを見いだした。感覚神経線維に疼痛sensitizing分子とともにこれらの細胞がCXCL5を分泌している。CXCL5中和抗体で疼痛緩和することも示している。



RANTES (Regulated upon Activation, Normal T-cell Expressed, and Secreted)で、血小板やT細胞由来の好酸球走化性物質、RANTESはC-Cケモカインの分子量8 kDaのメンバーです。RANTESは線維芽細胞や上皮細胞に早く誘導されますが、T細胞においては活性化の3-5日後に増大します。C-Cケモカインファミリーの他のメンバーと同様にRANTESは単球、NK細胞、好酸球、T細胞の強い走化性因子として機能します。RANTESは活性化単球に発現し、NK細胞に構成的に発現していると報告されています。(http://baybio.co.jp/jd/detail.php?sk1=51&sk2=9905)


abcの記事の”アスピリン服用”は意味あることなのだろうか?、ひたすら冷やして、加湿が大事で、その後皮膚の剥離の問題がでてくるが、皮膚そのものははがさず保持すること。カバーをすることなどが書かれている。

by internalmedicine | 2011-07-07 14:55 | 環境問題  

携帯電話と腫瘍の関連性仮説に対して否定的エビデンスが累積してきた・・・と

携帯電話と腫瘍の関連性仮説に対して反するエビデンスが累積してきたというコメンタリ-。

Swerdlow AJ, Feychting M, Green AC, Kheifets L, Savitz DA, International Commission for Non-Ionizing Radiation Protection Standing Committee on Epidemiology 2011. Mobile Phones, Brain Tumours and the Interphone Study: Where Are We Now? Environ Health Perspect :-. doi:10.1289/ehp.1103693


英国、US、スウェーデンの専門委員会からのレビューの結論はがんとの関連性を示す確固たるエビデンス認めず、さらに、携帯電話からの無線信号が腫瘍のトリガーとなる確立した生物学的メカニズム上もないことが示された。
不確実性は確かに残るものの、成人における携帯電話使用が脳腫瘍の原因になることの反証が累積している。
WHOのIARC( International Agency for Research on Cancer )による携帯電話のヒト発がん可能性認定なされた。イギリスのがん研究所のAnthony Swerdlowは、2つのposition talkは矛盾してないと述べており、IARCのはpre-defined risk categoryに過ぎないと述べている

・・・

”関連性がないこと”の証明は、存在証明よりはるかに難しい。

関連記事:http://www.reuters.com/article/2011/07/04/us-phone-cancer-risk-idUSTRE7634SL20110704



WHOのワークグループ 携帯電話の発がん性認める - 2011/06/01



結局、”疑わしき”をどのレベルに設定するかが問題と思う。脳内仮説から動物実験、個別明確な関連事例累積なのか? そしてマスとしての影響度は?・・・など。

でも、この事案、”関連性があることを証明するほうも難しい”と思う。なんせ、発症まで時間がかかるわけで・・・



にしても、ソフトバンクの本業軽視の上の行政口出しって眉をひそめるが、それ以上に、池田信夫って、軽薄すぎる・・・こんなのが日本ではメディア上知識人らしい
”http://www.j-cast.com/2011/06/01097276.html”

by internalmedicine | 2011-07-05 09:46 | 環境問題  

ミルクアレルギーの一つの治療法: 加熱牛乳から徐々に生ミルクへ・・・

ミルクアレルギーの75%は、加熱ミルクでは寛容な状況である。
Tolerance to extensively heated milk in children with cow's milk allergy
The Journal of Allergy and Clinical Immunology
Volume 122, Issue 2 , Pages 342-347.e2, August 2008


・・・となると、加熱乳製品から非加熱・生ミルクへ徐々に代えていけば、免疫寛容ができあがるのでは!

ということで

Dietary baked milk accelerates the resolution of cow’s milk allergy in children
Journal of Allergy and Clinical Immunology Vol. 128, Issue 1, Pages 125-131.e2


”baked milk"って・・・”Baked milk (Russian: топлёное молоко, Ukrainian: пряжене молоко) is a variety of boiled milk that has been particularly popular in Russia and Ukraine. It is made by simmering milk on low heat for eight hours or longer.”ってwikiに書かれている。ロシアの飲み物のようだ。だが、ここで使用されているの”baked milk"とは、具体的には、”マフィン、ワッフル、クッキーのようなもの”で加熱乳製品ということになる。

牛乳アレルギー 88名の子供(2-17歳)をトレランスを評価、ミルク中の蛋白を焼くほど熱することで抗原性を破壊することを利用したもの
5年かけて次第に加熱を少なくして、最終的には非加熱乳製品、スキムミルク、ヨーグルト・アイスクリームとしていく

すると47%が非加熱ミルクに対し寛容となり、対照群では22%であった。




このまま実行する人がいるとは思えませんが、一応、書いときますが、論文報告なので、これをこのまま、家庭内で行うことは危険! すべてのブログ内容に関しては医学的知見の照会名だけであり、個々のケースに関して責任はとりませんのでご注意を!あくまで責任をとれる専門家との相談が原則です。

by internalmedicine | 2011-07-02 09:28 | 環境問題  

ヘビ咬傷のファーストエイドにニトログリセリン軟膏有効!

pressure bandage with immobilization (PBI)と呼ばれる圧力テープで、受傷肢部位のリンパ管を遮断するファーストエイドがなされているが、オーストラリア・ニューキャッスル大学のt Dirk van Helden がニトログリセリン軟膏を使うことで、ヘビ毒の血中への移行をすこしでも遅らせることを示した。


When the Snake Bites ... Try Ointment
by Mitch Leslie on 26 June 2011, 1:00 PM

http://news.sciencemag.org/sciencenow/2011/06/when-the-snake-bites-try-ointmen.html?ref=hp


ヘビ咬傷に対し、血中への広がりを抑える目的に、硝酸グリセリン軟膏を使うことを記載している。
これは、テニス肘から狭心症まで使われている薬剤で、また、軟膏は裂肛の痛みに対し用いられている。

あるヘビ毒を無害化放射線ラベル混合物としてボランティアの脚に注入し、リンパ管からの移動を検討。対照には軟膏を投与せず脚の基部まで13分が、54分まで延長された。
NOはリンパ管システムのpumping作用を緩徐化させる機序を持ち、血中への輸送を緩徐化する

Nature Medicine. に掲載とのこと


あくまでも、研究報告・・・

by internalmedicine | 2011-06-27 09:00 | 環境問題  

シックハウス予防に”シダ”類を・・・

ホルムアルデヒドはヒトの粘膜を刺激するため、目がチカチカしたり涙が出る、鼻水が出る、のどの渇き・痛みやせきなど、シックハウス症候群の原因となる代表的な化学物質(引用

ホルムアルデヒド除去phytoremedation可能性一覧

Postharvest Biology and Technology
Variation in Formaldehyde Removal Efficiency among Indoor Plant Species
Kim et al. HortScience.2010; 45: 1489-1495

可能性のある植物
Osmunda japonica (Japanese royal fern):ゼンマイ(薇)
Selaginella tamariscina (Spikemoss):イワヒバ
Davallia mariesii (Hare's-foot fern):シノブ
Polypodium formosanum:タイワンアオネカズラ
Psidium guajava (Guava):ばんじろう (蕃石榴);この葉がグアバ茶の材料
Lavandula (Sweet Lavender):ラベンダー
Pteris dispar:アマクサシダ
Pteris multifida (Spider fern):イノモトソウイノモトソウ
Pelargonium (Geranium) :ペラルゴニウム

シダ類5種類がホルムアルデヒド除去能が高い




新築の家にホルムアルデヒド除去を狙って上記植物を飾ってもいいのかもしれない(責任は取らないが・・・)

ところで、シダ類とかゼンマイって室内で栽培って聞いたことないのだが、シノブとかは観葉植物用に販売されているようだ


ラベンダーは北海道専用?逆に、ばんじろうは南国用?

シックハウス症候群予防にこういった観葉植物を開発してもらえれば・・・

by internalmedicine | 2011-06-24 12:03 | 環境問題