カテゴリ:動脈硬化/循環器( 1443 )

 

NASH各指標改善: ロサルタン>アムロジピン ; シンバスタチン追加でさらに改善

ロサルタン 100 mg/day or アムロジピン 10 mg/day 6ヶ月間に、さらにシンバスタチン 20mg/dayを6ヶ月間追加することで、超音波による脂肪肝(SAT)、皮下脂肪、内臓脂肪(VAT)、クランプ法によるインスリン感受性(GIR)、空腹時血糖、TG、炎症性パラメータ比較

ロサルタン+アムロジピンは有意に、収縮期/拡張期血圧減少 (P<0.001 vs. baseline)
ロサルタンは有意に  GIR (P<0.05 vs. baseline)をamlodipine therapyに比べ改善

ロサルタンにシンバスタチンを加えることでGIRは、アムロジピンにシンバスタチン追加比較でさらに増加  (P<0.01 and P<0.05 vs. baseline)

ロサルタンは、アムロジピン併用に比べ有意に脂肪肝の程度、SAT、VAT指標改善(P<0.05 vs. baseline with losartan for all)

ロサルタンにシンバスタチンを加えることは、脂肪肝、SAT、VAT指標改善


Effects of losartan and amlodipine alone or combined with simvastatin in hypertensive patients with nonalcoholic hepatic steatosis
European Journal of Gastroenterology & Hepatology: February 2012 - Volume 24 - Issue 2 - p 164–171


全般的に、ARBの方CCBより脂肪肝にとって好ましいのか?上記比較は、検査指標の比較に過ぎないため、臨床的アウトカムとどうからむかが今後の課題。ACE阻害剤 vs ARB 、それぞれのクラス効果なども課題。 尿酸へのニューロタンの影響は他のARBと異なるというクラス効果の議論(カルシウム拮抗剤とロサルタンは尿酸値低下のみならず、痛風発症リスク減少 ;その他ARBは痛風増加 2012年 01月 13日)がある。

by internalmedicine | 2012-01-14 08:18 | 動脈硬化/循環器  

チオグリタゾン系+スタチン併用にて炎症、酸化ストレス、持続血圧減少

チオグリタゾン:rosiglitazoneロシグリタゾン(商品名:Avandia※日本国内未承認)とスタチン併用

Effects of combining simvastatin with rosiglitazone on inflammation, oxidant stress and ambulatory blood pressure in patients with the metabolic syndrome: the SIROCO study

Authors: Lazich, I.; Sarafidis, P.; de Guzman, E.; Patel, A.; Oliva, R.; Bakris, G.

Source: Diabetes, Obesity and Metabolism, Volume 14, Number 2, 1 February 2012 , pp. 181-186(6)

53名のメタボリックシンドローム患者のランダム化二重盲験プラシーボ対照化研究
シンバスタチン 40mg/日+ロシグリタゾン 4mg/日 vs シンバスタチン 40mg+プラシーボ

6ヶ月間研究、終了時、シンバスタチン/ロシグリタゾン併用群は hsCRP 1.33 mg/dl減少(p=0.029)
尿中isoprostaneの減少(-39%)(p=0.056)
serum malondialdehyde (MDA)は両群差なし(p=0.82)
24-h 収縮帰結圧 (SBP)はまた、6ヶ月で 4.5 mmHg 減少 (p = 0.06)
Adiponectin 値増加 3.91 µg/ml (p = 0.03)
血糖は併用群で減少



by internalmedicine | 2012-01-14 00:01 | 動脈硬化/循環器  

カルシウム拮抗剤とロサルタンは尿酸値低下のみならず、痛風発症リスク減少 ;その他ARBは痛風増加

尿酸低下作用特性比較で、カルシウム・チャンネル・ブロッカー(CCB)とロサルタンは痛風発症低減作用のある。一方、利尿剤、β遮断剤、ACE阻害剤、非ロサルタン系のAII受容体遮断剤は痛風増加と関連

高血圧症は痛風にとってコモンな合併症で、痛風の74%が高血圧。他の降圧剤と違ってカルシウムチャンネル遮断薬(カルシウム拮抗剤:CCB)とロサルタンは尿酸値を低下させることは判明していたが、痛風との関連はまだ確立したものではなかった。

Antihypertensive drugs and risk of incident gout among patients with hypertension: population based case-control study
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.d8190 (Published 12 January 2012)
Cite this as: BMJ 2012;344:d8190


Nested case-control study (nesetdの説明 →http://dr-urashima.jp/pdf/eki-200406-8.pdf

年齢・性別・BMI・GP受診・アルコール摂取・寄与薬剤・合併症補正後、
現行高血圧において現行降圧剤使用者(n=29138)間の痛風多変量相対リスクは、
CCB 0.87 (95% confidence interval 0.82 to 0.93) for calcium channel blockers,
ロサルタン 0.81 (0.70 to 0.94) 
利尿剤 2.36 (2.21 to 2.52)  
β遮断剤 0.48 (1.40 to 1.57)  
ACE阻害剤 1.24 (1.17 to 1.32) 
非ロサルタンARB 1.29 (1.16 to 1.43) 

同様の結果が高血圧なしの群でも見られた

CCB使用期間によ多変量相対リスクは1年で1.02未満、1-1.9年で0.88、2年以上で0.75
ロサルタン使用では、0.98、 0.87、 0.71  (both P<0.05 for trend)


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by internalmedicine | 2012-01-13 08:47 | 動脈硬化/循環器  

ASSERT研究;ペースメーカー患者;心房性頻拍は卒中・全身性血栓の予測因子

Asymptomatic Atrial Fibrillation and Stroke Evaluation in Pacemaker Patients and the Atrial Fibrillation Reduction Atrial Pacing Trial (ASSERT) 研究の目的
ペーシング患者において
・ 心房性頻拍の無症状エピソードを前向きに評価し、虚血性卒中リスク増加と関連するか?
・ 臨床的心房細動予防のためのcontinuous atrial overdrive pacing の評価



後者に関しては悲観的結果で有り、有効性が証明できなかった・・・という大事な知見も含まれる。

そして、無症状心房性頻拍エピソードが卒中リスクと関連するという知見はかなり重要。

Subclinical Atrial Fibrillation and the Risk of Stroke
the ASSERT Investigators
N Engl J Med 2012; 366:120-129January 12, 2012

ペースメーカー装着中の患者で臨床症状無しの心房性頻拍エピソードを検知されるが、それが虚血性卒中リスクと関連するかどうか?

2580名の被験者中、261名で臨床症状無しの心房性頻拍検知(10.1%)

無症状心房性頻拍は臨床的心房細動と相関(ハザード比, 5.56; 95% 信頼区間 [CI], 3.78 to 8.17; P<0.001) し、虚血性卒中・全身性塞栓と関連(ハザード比, 2.49; 95% CI, 1.28 to 4.85; P=0.007)。

プライマリイベント51名の内、11名が無症状心房性頻拍を3ヶ月までに検知されており、臨床的心房細動は3ヶ月まで認めなかった。

無症状心房性頻拍の卒中・全身性血栓の住民寄与リスクは13%

無症状臨床的心房性頻拍は卒中良く因子補正後もプライマリアウトカムの予測性として残る(hazard ratio, 2.50; 95% CI, 1.28 to 4.89; P=0.008)

持続的心房細動overdrive pacingは心房細動を予防せず

by internalmedicine | 2012-01-12 09:01 | 動脈硬化/循環器  

仕事とレジャー運動と心発作リスク

29000名の症例対照研究 INTERHEART study

"Physical activity levels, ownership of goods promoting sedentary behaviour and risk of myocardial infarction: results of the INTERHEART study". European Heart Journal. doi:10.1093/eurheartj/ehr432

"On cars, TVs, and other alibis to globalize sedentarism". European Heart Journal. doi:10.1093/eurheartj/ehr363


仕事中、レジャー中の運動と心臓発作リスクを52ヶ国(アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカ、オーストラリア、北米・南米、南アフリカ)で横断研究のINTERHEART study。
仕事中の軽度・中等度運動は、レジャー中の運動の多少に関わらず、心発作リスク鵜を減少させ、これは、男女とも従来のリスク要素と独立したもので、低・中・高収入国での知見で、重度身体運動は心発作の予防的とはならなかった。

車所有、テレビ所有が、運動不足の元で、独立した心発作リスク要素となる。


Swedenらは、14217名の健康対照者と、初回心発作100043名の症例を比較、年齢、性別、国、収入、喫煙、アルコール、教育、健康、食事など補正後、軽度・中等度労作を有する仕事の人は、ほぼ動かない仕事の人より1/5(22%)、1/10(11%)の心発作リスク。重度労作はリスクを減少するとは限らない。
レジャータイムにおいて無運動に比べどのレベルの運動でも行うことは、リスクを低下させる。軽度で13%、中等度で24%。
車・テレビの所有を運動不足の指標とすると、所有は、どちらもない人に比べ、心発作27%増加する。
高所得・中等所得国に比べ、低所得国は、労作のない仕事、レジャー時間運動の少ない比率が多い

http://www.medpagetoday.com/Cardiology/Prevention/30598

http://www.eurekalert.org/pub_releases/2012-01/esoc-gss010912.php

by internalmedicine | 2012-01-11 17:20 | 動脈硬化/循環器  

前糖尿病状態でも、降圧治療はACE阻害剤第一選択 ;糖尿病発症・合併症・死亡率・副作用で優位

糖尿病リスクのある場合の高血圧症に対し、ACE阻害剤 vs 利尿剤 オープン前向き平行群研究

Ramipril-based versus diuretic-based antihypertensive primary treatment in patients with pre-diabetes (ADaPT) study
Cardiovascular Diabetology 2012, 11:1 doi:10.1186/1475-2840-11-1
Published: 9 January 2012


新規糖尿病発症は、期間3年中央値にて 24.4% vs 29.5%; p<0.05

降圧降下ほぼ同等

有意に心血管合併症・死亡率減少(p=0.033)

HbA1c、空腹時血糖に差は無し、副作用イベントは利尿剤に多い。

前糖尿病状態:http://www.diabetes.org/diabetes-basics/prevention/pre-diabetes/: 要するに "IFG and/or IGT"

by internalmedicine | 2012-01-11 10:06 | 動脈硬化/循環器  

心筋梗塞後血中カリウムと死亡率U字型関係 ・・・ 観察研究結果 解釈は慎重に

急性心筋梗塞後の血中カリウム濃度と死亡率のU字型関連

Goyal A, Spertus JA, Gosch K, et al. Serum potassium levels and mortality in acute myocardial infarction. JAMA 2012; 307: 157-164

カリウム濃度 3.5 ~ <4.0を比較対照とし、死亡率は

・ 4.0 ~ <4.5 死亡率 (5.0%; 95% CI, 4.7%-5.3%), 多変量補正オッズ比 (OR), 1.19 (95% CI, 1.04-1.36)

・ 4.5 ~ <5.0 死亡率 10.0%; 95% CI, 9.1%-10.9%; 多変量補正 OR, 1.99; 95% CI, 1.68-2.36)、高カリウム層別化においてさえ増加

・<3.5 でも死亡率増加

心室粗動・心停止率は <3.0 mEq/L未満、 5.0 mEq/L以上で高率 



1990年代の小規模観察研究をベースとした、急性心筋梗塞ガイドラインでは、心房粗動や師根石リスク減少のため、血中カリウム濃度を 4.0から5.0 mEq/Lに維持するよう推奨されている。

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http://www.theheart.org/article/1338913.do#bib_1

この解説だと、観察研究の限界と、"misclassification bias”などの問題が指摘されている。
即、ガイドラインにストリクトな血中カリウム濃度調整基準が掲載されることはかえって危険な場合もあるかもしれない。

この知見が暴走することもまた好ましいことではないようだ・・・

by internalmedicine | 2012-01-11 08:40 | 動脈硬化/循環器  

プラダキサ:心筋梗塞・急性冠症候群リスク増加 ;使用に関し十分な注意を!

Dabigatran Association With Higher Risk of Acute Coronary Events
Meta-analysis of Noninferiority Randomized Controlled Trials
Ken Uchino, MD; Adrian V. Hernandez, MD, PhD
Arch Intern Med. Published online January 9, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2011.1666
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/full/archinternmed.2011.1666

RE-LYトライアルにて、心房細動患者の対ワーファリン比較で心筋梗塞リスクをやや増加が示唆された。
システマティックに心筋梗塞(MI)・急性冠症候群(ACS)のリスクを評価したもの

心房細動卒中予防2研究、急性静脈血栓塞栓症1研究、ACS1研究、DVT短期予防3つを含む7つのトライアル(n=30,514)
対照群はワーファリン、enoxaparin、プラシーボ治療を含む

Dabigatranは、対照群薬物治療使用より、MI・ACS高リスク (dabigatran, 237 of 20 000 [1.19%] vs control, 83 of 10 514 [0.79%]; ORM-H, 1.33; 95% CI, 1.03-1.71; P = .03)

MIもしくはACSのリスクは、RE-LYトライアル改訂、短期トライアル除外後も同様(ORM-H, 1.27; 95% CI, 1.00-1.61; P = .05 、 ORM-H, 1.33; 95% CI, 1.03-1.72; P = .03) 
リスクは全解析にてheterogenousでなく(I2 = 0%; P ≥ .30) 、異なるメソッド、関連する測定値で一致


Dabigatranは、様々な対照をとった広汎なスペクトラムな患者において、心筋梗塞、ACSのリスク増加を認める。臨床医はこの薬剤使用に関し、有害な心血管影響を考慮し使用すべきだろう。


心房細動:抗トロンビンDabigatranはワーファリンと同様の効果、出血イベント減少 2009年 09月 17日

心房細動・卒中予測スコアCHADS2は予後・出血リスク推定にも役立つ 2011年 11月 24日


プラダキサ使用の際、リスク評価が、ますます重要となってきたと思う!

by internalmedicine | 2012-01-10 09:25 | 動脈硬化/循環器  

心不全:薬物アドヒアランス・アウトカム:計画的行動理論に基づく介入

Effect of a Medication-Taking Behavior Feedback Theory–Based Intervention on Outcomes in Patients With Heart Failure
Journal of Cardiac Failure Volume 18, Issue 1 , Pages 1-9, January 2012
Received 23 March 2011; received in revised form 27 July 2011; accepted 12 September 2011. published online 19 October 2011.



計画的行動理論 : the theory of planned behavior (TPB) (Azjen e.g. http://sclab.yonsei.ac.kr/team/IR/1.pdf)

・Attitude toward Act or Behavior ;(当該)行動・行為に対する態度
・Subjective Norm :主観的規範
・Perceived Behavioral Control :行動統制の困難さ

Behavioral Intention:行動意図

Behavior:行動

Azjen 1991.

by internalmedicine | 2012-01-09 13:34 | 動脈硬化/循環器  

腎機能(eGFR)低下と共に睡眠時無呼吸増加

254名の腎臓外来クリニック・透析施設患者にて、検討

睡眠時無呼吸頻度は eGFR減少に伴い増加
eGFR  ≧ 60 27%、 CKD 41%、 ESRD 57% p=0.002

夜間低酸素頻度もその傾向、 16%、 47%、 48% p<0.001

DECLINING KIDNEY FUNCTION INCREASES THE PREVALENCE OF SLEEP APNEA AND NOCTURNAL HYPOXIA
Published online before print January 5, 2012, doi: 10.1378/chest.11-1809 CHEST January 2012 111809

慢性腎不全・透析・ESRDで睡眠時無呼吸高頻度というのは知られている。 さらに早期から無呼吸合併頻度が高いことが示され、eGFR悪化に伴いその頻度が増加する傾向があることが示された。この両者の病勢の因果関係に関して考察が必要であろう。高血圧・肥満・耐糖能異常・糖尿病などといった共役要素との関連との考察が必要。

by internalmedicine | 2012-01-07 08:44 | 動脈硬化/循環器