カテゴリ:医療一般( 809 )

 

尿路カテーテルの適正使用啓発;カテーテル使用減少、コンプライアンス改善

適正使用、留置カテーテルの認識、タイムリーなカテーテル除去の啓発

カテーテル関連尿路感染(CAUTI)の予防のためのCDCガイドラインである、CDC Healthcare Infection Control Practices Advisory Committee [HICPAC] guidelineにつながる、1983年のCDC推奨がこの啓発内容の具体例

カテーテル適応具体例は、尿路閉塞、神経因性膀胱機能障害、尿うっ滞、泌尿器科学的検査、隣接臓器手術。加え、尿失禁、stage III or IVの仙骨部除褥瘡、EOLに関しては適切な適応を考慮すべきという、ルーチンなカテーテル使用を控えることも考慮するよう求めている。

さらに、持続的なフィードバックをチームに行い、Web-based MHA data system "Care Countによる測定評価。チームとしてmultiple coaching call 、Webinar(WebとSeminarの組み合わせ;造語)、"Bladder Bundle" manual全スタッフ配布



Reducing Inappropriate Urinary Catheter Use

A Statewide Effort

Mohamad G. Fakih, MD, MPH; Sam R. Watson, MSA, MT; M. Todd Greene, PhD, MPH; Edward H. Kennedy, MS; Russell N. Olmsted, MPH; Sarah L. Krein, PhD, RN; Sanjay Saint, MD, MPH

Arch Intern Med. Published online January 9, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2011.627
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/full/archinternmed.2011.627

不適切な尿道カテーテル使用を減らす努力により、有意にカテーテル使用の減少、そして、適切使用のコンプライアンス改善が関連した。2年ほどのこの介入の効果は持続する。

by internalmedicine | 2012-01-10 10:38 | 医療一般  

医療健康関連ニュース(海外視線)

一つのメディアが報告した今年の健康・医療関連デイリー・ニュース トップ10

当ブログ記載とからめてまとめてみた

2011: The year in health by Healthy Living News

Special to the Tri-State Defender
http://tri-statedefenderonline.com/articlelive/articles/7038/1/2011-The-year-in-health/Page1.html
1)HIV流行30年
2)HIV-052研究
HIV prevention trials network)052 study
9か国で行われた無作為研究。CD4値350-550でHIV治療を開始することによりHIVに感染していないパートナーへの感染リスクが96%減少という結果。
http://www.jica.go.jp/project/zambia/0901033/news/general/20110720_01.htmlから引用


3)C型肝炎薬剤 breakthrough
関連: 厚生労働省は26日、C型肝炎治療薬「テラプレビル」を使った治療を患者の医療費助成の対象にすると都道府県に通知した。 yomiuri H23.12.26

4)国際的な肥満問題
参考

5)USDA food pyramidよ、さらば、 plateよ、こんにちは!
USDA food pyramid
米国栄養ガイドシンボル:ピラミッド型からプレート型へ  2011/05/31

6)がん検診混乱! 昨年から引き続きマンモグラフィーにゆれた年、 肺がんCT検診早期診断への利益性発表と通常レントゲン撮影との対比研究
参考:
・ マンモグラフィー検診って実は役立ってない? 2011/07/29
・ 乳がん:カナダ予防医学・特別委員会:40代のマンモグラフィー検診行うべきでない 2011/11/22
・ 乳がん検診:開始後7-10年は、ネットでは有害性の方が大きい 2011/12/09
・ 肺がん検診:PLCOトライアル 年次胸部レントゲン検診では肺がん死亡率減少させず 2011/10/28
・ 低用量CT喫煙者肺癌検診は通常のレントゲン検診に比べ死亡率を減少させるが・・・ 2011年 06月 30日
;放射線被曝の問題、日本に於ける非選別的検診の有害性問題も同時に語られるべきと思う。

7)黒色腫、乳がん、肺がんへtargeted drug therapy

8)携帯電話と癌; WHOによる携帯電話電磁波と発がん性アナウンス。未結論という専門家も多い
WHOのワークグループ 携帯電話の発がん性認める 2011年 06月 01日

9)経済と健康に関わる影響

10)自閉症・MMMRワクチン関連神話の大元はやはり営利目的だった
・ 英国MMRワクチ自閉症虚偽Lancet論文は金銭目的とBMJ誌 2011/01/12
・ 英医学誌、MMRワクチンめぐり論文取り消し 2010/02/05

by internalmedicine | 2011-12-30 08:58 | 医療一般  

”安定”(obs stable)という記載はあてにするな!

英国での看護師業界用語 らしい “obs stable” ・・・ ”病状不変”というフレーズに近いのだろうか?

経過記録の78%(95%信頼区間 66%-90%)に存在
事前24時間観察で異常があったのは113/159(71%)、少なくとも一つの異常の持続事項は31(19%)
最頻回異常は、呼吸過多(20回/分以上)、低血圧(収縮期血圧<100 mmHg)
症例の42%で直前の観察異常があった。
"安定”と記載された正常範囲を越えた事例が存在したが、24時間観察平均rangeは正常日内変動限度内にある。

Christmas 2011: Professional Matters
Relevance of the expression “obs stable” in nursing observations: retrospective study
BMJ 2011; 343 doi: 10.1136/bmj.d7504 (Published 20 December 2011)
Cite this as: BMJ 2011;343:d7504



BMJクリスマス特集の一つ

カルテになんか書かないといけないと言うことで、"stable"やら”安定”やら書くことが確かにある。
真に、"stable"やら"病状安定”なのか、議論すべきなのかもしれない。

入院急性期・不安定患者では、特に、日内変動を考慮した上での血圧、脈拍、体温変動を捉えるべきなのかもしれない。呼吸数・換気量の概日リズムはちょっとむずかしいが・・・

by internalmedicine | 2011-12-30 08:22 | 医療一般  

歯科インプラント治療に係る問題:国民生活センター

全国の歯科医療機関の2割で歯科インプラントなされているが、治療プロセス全体を網羅するガイドラインなどが存在しない!
ホームページを主に問題にしているが、番組の一部として広告しているテレビ・ラジオ番組も存在し、実質広告と見なされるようなメディアを利用した宣伝が有り、広告可能資格外の資格の掲載、手術件数の掲載、比較広告などがなされている。


歯科インプラント治療に係る問題-身体的トラブルを中心に-

[報告書本文] 歯科インプラント治療に係る問題-身体的トラブルを中心に-[PDF形式](386KB)

インプラントの苦情
・ 歯科インプラント治療で危害を受けたという相談 ・・・ 増加傾向
・ 契約購入金額の相談:50万以上の契約が7割を閉め、高額な契約が大部分
・ 身体症状継続、 内容は歯や口腔(こうくう)の痛み、腫れ、インプラント体の破損、化膿(かのう)等

関係学会への要望
・ 治療内容・治療方法・治療のリスクなどに関する十分な情報提供
・ 歯科インプラント治療についての基準やガイドライン作成
・ 医療法などによる規制に反する不適切広告の存在
・ インプラント治療などでの危害等を受けたと訴える場合の対応改善

学会が仕事してないから、”行政への要望”に”ガイドライン作成働きかけが含まれている。


広告の問題
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by internalmedicine | 2011-12-22 15:51 | 医療一般  

財務省・市場原理主義者たちがつぶそうとしている日本のかかりつけ医制度類似制度 ”Medical Home"の価値

"patient centered medical home (PCMH)"という概念
http://www.pcpcc.net/patient-centered-medical-home

ここから、リンクされているWikipedia上の定義
The medical home, also known as the patient-centered medical home (PCMH), is defined as "a health care setting that facilitates partnerships between individual patients, and their personal providers, and when appropriate, the patient’s family".
It is "an approach to providing comprehensive primary care for children, youth and adults".
The provision of medical homes may allow better access to health care, increase satisfaction with care, and improve health.

(これだと、堂々と、Wiki使える・・・)

簡単に言えば、日本の”かかりつけ医”制度

特異的な医療ニーズのない子供のかかりつけ医の価値についての報告

The Value of the Medical Home for Children Without Special Health Care Needs
Pediatrics Published online December 19, 2011 (doi: 10.1542/peds.2011-1739)

医療機関使用パターンの改善効果、子供の健康状態に対する両親の評価の改善、健康促進行動へのアドヒアランス増加の効果有り

by internalmedicine | 2011-12-21 12:12 | 医療一般  

ウジ虫療法ランダム化研究:1週間のウジ虫デブリ治療は有効だが、2週間継続は無意味

時々出てくる、ウジ虫治療。フランスのランダム化研究で、debridementとしての1週間治療は意味があるが、継続的に2週間も使うベネフィットはない。

2週間入院の間、40cm2未満の非治癒腐敗部位を有する119名の患者、ABI 0.8以上へのmaggot debridement therapy(MDT)と通常治療比較
アウトカムは15日目の創傷状況

8日目で群間有意差あり (MDT群 54.5% v 対照群66.5%) (P = .04)
15日目の腐敗創傷平均面積は、MDT群 、対照群 55.4%(P = .78)

対照群66.5%にくらべ、ウジ虫治療は54.5%と、腐敗面積減少

Opletalova K, et al "Maggot therapy for wound debridement: a randomized multicenter trial" Arch Dermatol 2011; DOI:10.1001/archdermatol.2011.1895.

解説:http://www.medpagetoday.com/Dermatology/GeneralDermatology/30308

by internalmedicine | 2011-12-20 11:55 | 医療一般  

急性肺障害:2年後もうつ、身体症状持続 ・・・ 

うつが約40%、身体的機能障害66%ほど、急性肺障害後 2年後も続いている・・・

Depressive Symptoms and Impaired Physical Function after Acute Lung Injury: a 2-Year Longitudinal Study
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2011, doi:10.1164/rccm.201103-0503OC

身体機能障害リスク要素は、ICU滞在期間の長さと、発病前うつ症状

回復状態早期のうつ疾患介入など修正しうる要素への介入研究が必要という結論


by internalmedicine | 2011-12-14 10:13 | 医療一般  

医療機器との経済的利益がある医師が頼む検査は陽性所見無しが多い

Radiological Society of North America meeting(RSNA)で、医師自身がスキャンニング機器を有しているとより所見無しスキャン所見(negative scan)が多いという報告がなされたらしい。

医師自身が検査機器の経済的利益と関連する場合とない場合は 42% v 23%という比率。
negative scanの差は医師自身が機器を持っている場合は、86%も所見無しスキャン所見

Paxton BE, et al "A case study in lumbar spine MRI and physician self-referral of imaging" RSNA 2011; Abstract SSK08-07.


情報ソース:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/RSNA/29971

米国では、2/3の金銭が医師へ渡り、32%がradiologistへいく計算になるという。

2名のMPが500名のカルテのレビュー検討結果

経済的にベネフィットを有する医師の場合のオーダー間のnegative studyの増加を報告。
そして、陽性所見あたりの平均病変数に関しては差が無かった。

機器に直接的経済的関連を持つ医師により紹介された患者は、そうでない医師により紹介された患者より若い  (平均年齢 49.6 versus 56.9, P<0.0001)

すべてが不必要というわけではないが、経済的関連有無2群間で明らかな差があるのは事実。


自医療機関内に検査機器があると、無駄な検査をやり過ぎになる傾向があるということになる。
だが、逆に、検査機器がない場合はやりなすぎという事態も考えられる。

検査適応スタンダードを確立し、スタンダードから外れた施行基準の目立つ医療機関を公的医療保険から排除すべきだと思うし、CT・MRIなどの共同利用システムが理想と思う。
だだ、利益性追求インセンティブがやはり一定程度は必要。

MDCTなど高額医療機器導入促進的に進む一方の日本、その経済的影響は大きいだけに、合理的な基準形成と公的歯止めが必要と思う。

by internalmedicine | 2011-12-02 08:48 | 医療一般  

高齢者薬物副作用:救急入院での比率は少ないが、一定薬剤に偏重あり、対策可能と思われる

置き薬とか、OTC販売のために、薬の副作用過剰表現し、老人たちを脅し、薬物アドヒアランスを著しく阻害することが田舎では行われていることに気づいてきた。輪をかけてるのが、ビートたけしなんか野番組で”ほんとは怖い・・・”と薬剤副作用のレアだが重篤なケースを大仰にテレビで報道・・・ 結果的に、エビデンスある医療を阻害する状況。

薬物副作用で、老人が救急入院する発生頻度とはどの程度なのだろうか?そしてその対策は?

Emergency Hospitalizations for Adverse Drug Events in Older Americans
Daniel S. Budnitz et. al.
N Engl J Med 2011; 365:2002-2012November 24, 2011

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抗血栓、抗糖尿病のよりよい治療は、高齢者の副作用イベントによる救急受診を減少させる。
65歳以上の緊急入院は薬剤副作用による場合は少なくない。
一方で、高リスク・不適切薬剤は、緊急入院のわずかであるというNEJMの報告
その中でも、2/3がワーファリン、インスリン、経口抗血小板治療、経口血糖降下薬が2/3をしめる。
2011年のHealthcare Effectiveness Data and Information Setの高リスク高齢者における入院は救急入院の1.2%のみ。不適切Beers-criteria薬物療法を含む入院の半数超がジゴキシン。ジゴキシンを除けば、Beers-criteria薬物療法は入院の3.2%程度の意味合いに過ぎない。

Budnitzらは研究対象期間中の5077の緊急入院、国家的には年9万9628推定 (95% CI 55,531 to 143,724)を検討。入院の半数近く48.1%は80歳以上で、65.7%は非意図的過剰投与。
4剤、4つのクラスが関連しており、コレラの単独或いは組み合わせによる薬剤副事象イベントの67%に相当。
ワーファリンが年33171、入院の33.3%に相当、インスリンは年13854件入院13.9%に相当、経口抗血小板が13263で入院の13.3%に相当、経口血糖降下剤は10656件で、10.7%に相当
これらが、年齢にかかわらず頻度の多い原因である。

保母全例が過剰投与で、ワーファリン 95.1%、インスリン 99.4%、経口血糖降下剤 99.1%



筆者らは、抗血栓、抗糖尿病マネージメント改善で、公衆衛生上の、離床的に有益な、明らかな差のある効果が期待できる。
救急受診の実数過小評価の可能性に注意すべきという指摘


Beers-criteria medication:
The Beers Criteria (or Beers List) is a list of specific medications that are generally considered inappropriate when given to elderly people.
http://en.wikipedia.org/wiki/Beers_Criteria

by internalmedicine | 2011-11-24 10:27 | 医療一般  

医療費データで遊んでみた・・・

”医療費の動向”ってのが医療機関を攻めるためだけに存在するようで、細かな解析がない・・・ おそらくわざとだろうけど・・・この時期いろんなデータが出現して、医療機関いじめにいろいろデータを送出してくる。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/iryou_doukou.html

グラフで遊んでみた・・・

・調剤医療費
H17 2兆5658億円 → H22 6兆0389億円

参考:調剤医療費の動向 http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/cyouzai_doukou.html


柔道整復師等の施術に係る療養費の推移(推計)
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=169277

調剤医療費+柔道整復+はり・きゅう+マッサージ
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柔道整復+はり・きゅう+マッサージ
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柔道整復+はり・きゅう
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これでいくと・・・ 医療費増大の原因は、 調剤薬局>柔道整復>はり・きゅう>マッサージ ・・・ の順番である・・・ってことに・・・


いんちきな官僚や政治家が、良くやる手 ・・・ まずは結論ありきで・・・ データ作成


いろいろ問題はあるにしても、調剤薬局は医薬分業で厚労省が意図的に勧めた部分がある。チェーン薬局の政治力みせつけられている昨今、今後この伸びは減らないだろう・・・今野政権が続く限り・・・
問題なのは ”ねんざ・脱臼急性期疾患が本来業務である”柔道整復業 ・・・ これほど保険給付が伸びるのはやはりおかしい。はり・きゅう、マッサージ自体も前年比率で減少することがない状況。

by internalmedicine | 2011-11-17 15:17 | 医療一般