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高血圧と頭痛の関係

自覚症状の乏しい高血圧治療にくる患者さんになぜ来院したのかを聞いたとき、動脈硬化関連疾患のリスク減少と答える人はどの程度いるのでしょう?
最初は治療の目標が心血管リスクの減少とわかっていた人までいつの間にか“頭痛”の治療が最終目標に代わってしまった患者さんを多く経験します。


高血圧の自覚症状が現れないことが多く、米国では「サイレントキラー(静かなる殺人者)」といわれています。しかも、現れる症状は不定愁訴といわれる他の病気でも見られる症状のため、高血圧症だからといって現れる特徴的な症状が少ないのです。というのが一般的で・・・


教科書からみると・・・
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Harrisonsonlineによると通常の高血圧の多くは、特異的症状が無く、身体検査の過程でしか見出せない。
患者の症状として3つのカテゴリー(1)血圧自体の増加によるもの、(2)高血圧性血管疾患によるもの、(3)潜在する疾患(二次性高血圧症)によるもの と分類。
頭痛は唯一、重症の高血圧の時特異的で、多くの通常の血圧は朝方で、数時間で改善する。ふらつき、動悸、易疲労感、インポテンツ。血管性の変化による鼻血、血尿、網膜変化による霧視、だるさ、一過性脳虚血によるめまい、狭心症、心不全による呼吸困難など。大動脈解離による、あるいは、大動脈瘤切迫破裂などの症状もある。
二次性高血圧による基礎疾患関連症状は、多尿、多飲、低カリウム血症による筋力低下、体重増加、Cushingによる情緒的異常など。褐色細胞腫では発作性頭痛、動悸、発汗、体位性めまいなど
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高血圧緊急症のような重症の場合は
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Hypertensive Urgencies and Emergencies Prevalence and Clinical Presentation Hypertension. 1996;27:144-147によれば、高血圧“urgency”の場合の自覚症状は、頭痛(22%)、鼻出血(17%)、脱力感、心理運動的動揺(10%)で、高血圧“Emergency”の場合は胸痛(27%)、呼吸困難(22%)、神経学的異常(21%)である。
高血圧Emergencyの臓器障害の種類としては脳梗塞(24%)、急性肺水腫(23%)、高血圧性脳症(16%)だそうです。
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だそうです。


このうち、頭痛との関連について・・・・

Headache and Hypertension—Is There an Association?
Academic Emergency Medicine Volume 11, Number 5 521
【目的】血圧増加が頭痛や他の症状と関係しているどうかについて議論がある。
関係する要因を限定して、頭痛が高血圧(HTN)と関係するかどうかを検討する研究デザインをつくったもの
【方法】前向き交差研究、血圧と他の症状をMurse Countyで3ヶ月間
45歳の対象者を看護師チームが自宅、コミュニティーセンターで血圧検診
両側上腕血圧測定を様々な症状に従った質問の前後で行った。
看護師にも、参加者にもこの本当の目的をしらせない。24時間内の頭痛の頻度を血圧群で比較。多変量解析を年齢、性別、高血圧の病歴で補正。
【結果】4085名を検診。特徴は62±12歳、37.8%が女性、45%が高血圧既往、35%が降圧剤治療。収縮期血圧146 ± 25 、拡張期血圧86 ± 13 mm Hg
24時間以内の全般的頭痛頻度は27.9%
多変量解析モデルで、女性、年齢、HTN歴、現在の降圧治療、有意な血圧増加(収縮期血圧 180 or 拡張期血圧 110)は独立して頭痛と関連。補正Odds比は:年齢:0.991(95% CI 0.985-0.997)、女性 2.629 (2.241-3.084)、HTN歴・現在の降圧剤治療 1.919 (1.564-2.226)、血圧高値 1.576 (1.086-2.287)
偽りの症状としての熱発は相関無し。
【結論】頭痛は血圧増加、女性、高血圧既往、降圧剤使用と相関。頭痛の頻度は年齢と逆相関。
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Headache and cardiovascular risk factors: positive association with hypertension
Headache. 1999 Jun;39(6):409-16.
1343名の重症頭痛患者(男性399、女性944)、年齢15-64歳:性別、年齢、頭痛の種類・頻度のコントロール分析。頭痛の頻度は男女差があった。年齢、年あたりの頭痛日数は頭痛の形態の間で有意差がある。頭痛持ちの男女では年齢が高血圧、高コレステロール血症、肥満と相関。低頻度故に年齢による分析が糖尿病に対してはできなかった。喫煙に対しては男性では年齢に対して相関無しだが、女性では逆相関。年齢でコントロールしたとき、心血管リスクは頭痛の形態で有意な頻度の違いは、群発頭痛以外なかった。
偏頭痛の男性の間で、喫煙の頻度が高いが、高コレステロール血症に対しては低かった。年齢コントロールしたとき、男性喫煙を例外として、頭痛日/年は心血管リスクの頻度と相関無かった。対照を使用したサンプルで比較したところ、頭痛は両性とも、年齢と無関係に高い頻度となった (オッズ比 1.51, 95%CI 1.28 ~ 1.80)。頭痛群と対照の違いは年齢増加により低下した。頭痛を有する患者の高血圧の高頻度という現象は加重されたものではない。データによれば頭痛は有意に高血圧と相関するが、他の心血管リスクとは相関せず。
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2つの論文から頭痛とのつながりはやはり高血圧ではありそうです。ただ、降圧治療がうまくいった場合この症状が改善するかどうかは、前の論文でいけば“?”で、女性の場合は年齢が解決してくれるのかも・・・むしろ高血圧発見の黄信号ということで役に立つのかもしれません、

by internalmedicine | 2004-06-30 16:37 | 動脈硬化/循環器  

かかりつけ患者死亡後判断・・・死亡診断書? 検案書?

24時間以内に患者さんをみてなければその方が死亡された場合死亡診断書を公布できないのではないかという疑問が各医療系MLのFAQとなっているようです。
2年以上続いている医療系MLは4つほど入ってますが、そのすべてでこの話題が出ています。

“死亡診断書(死体検案書)記入マニュアルで解決しているようです(”参考)。
訪問診療していた、あるいは外来通院中のかかりつけの患者が患家で死亡した場合で、死亡に医師が立ち会っていないとき異状死亡でなければ、死亡診断書でよいというのが一般的な回答となります。




ところが、問題は医師法第20条なのですが・・・
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医師法第19条 診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。2 診察若しくは検案をし、又は出産に立ち会つた医師は、診断書若しくは検案書又は出生証明書若しくは死産証書の交付の求があつた場合には、正当の事由がなければ、これを拒んではならない。 

第20条 医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。但し、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。

第21条 医師は、死体又は妊娠4月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは、24時間以内に所轄警察署に届け出なければならない。

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とあり、この20条の「但し、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない」が、どこにかかるかが問題となるわけです。


法律>マニュアル・・・・だろうという部分があり、ほんとにそれで大丈夫なのと医師たちは疑問に思うわけです。


で、FAQとなる・・・・



条文通り、自然にみれば、死亡診断書は24時間以内に受診がなければ診断書がかけないととれます。故に、かかりつけなどで病状・死因が明らかで、病死でありと医師が判断しているにかかわらず、24時間以内の受診がない場合は死体検案書を公布することになります。


ところがこのサイトでは
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医師法第20条によれば医師が死亡診断書を発行できるのは
・死亡に立ち会った場合
・最終診療後24時間以内に当該傷病(その傷病と直接死因との間に因果関係がある場合を含む)で死亡した場合
のいずれかである。ただし24時間以上経過した場合でも改めて死体を診察し,診療していた傷病で死亡したと判断されれば死亡診断書を発行できる。
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ここでも、「ただし・・・」がありますが・・・^^;


介護保険制度導入などで、最近そのケースがおおくなったであろう在宅看取りなどの場合は面前で死亡を確認する場合は死亡診断書の件・・・
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たとえば2日前に往診・在宅診療を行っていたにもかかわらず、朝方死亡されているのを家族が確認し、連絡があり、患者宅で死亡を確認した場合・・・
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厳格な解釈で、この場合は死体検案書という主張のサイトもあります。

もっともこの主張でも、死体検案の結果,死因が明らかで事件性もないとなれば死体検案書が発行されるとかかれてますが、“医師は事件性であるかないかを判断できるのであろうか?”という疑問も出てきます。


ずいぶん前ですが、このようなケース(私が医師として診療しており、定期的な受診があり死因が明らかで、事件性もないと私自体が判断したケース)で警察に電話連絡して、「“死亡診断書”でよいですか?」と聞いたことがありましたが、そのときは「死亡診断書にしてくれ」と警察から言われました。この場合は、警察に“事件性無し”というお墨付きをもらうためでした・・・


最近の最高裁判例は、法律家の論点は医療過誤に関わる医師の場合、憲法上の権利である「何人も自己が刑事上の責任を問われるおそれのある事項について供述を強要されないことを保障したもの」が免責されないという人権上の特異的判決に目がいくのですが・・
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最高裁第三小法廷平成16年04月13日判決(平成15年(あ)第1560号 医師法違反,虚偽有印公文書作成,同行使被告事件)
「要旨」としては、以下の2点が記載されています。
 1 医師法21条にいう死体の「検案」とは,医師が死因等を判定するために死体の外表を検査することをいい,当該死体が自己の診療していた患者のものであるか否かを問わない
 2 死体を検案して異状を認めた医師は,自己がその死因等につき診療行為における業務上過失致死等の罪責を問われるおそれがある場合にも,医師法21条の届出義務を負うとすることは,憲法38条1項に違反しない
(引用:http://fujita.way-nifty.com/lawothers/
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ここで、曖昧だった「検案」という事例の定義が、“自己の診療していた患者のものであるか否かを問わない”とかかれていて、


このサイトの“24時間以上経過した場合でも改めて死体を診察し,診療していた傷病で死亡したと判断されれば死亡診断書を発行できる。の根拠はなくなったのではないかと考えております。

ますます混沌としているのですが・・・

さしあたりは、“自己の診療していた患者のもので”あっても“死体検案書”を書くべきと判断しております。事件性の有無は専門家に任せるという意味もありできれば警察に一報をいれておくのが無難では・・・


在宅死を介護保険などでは推奨しておりますが・・・法的整備などは遅れているのではないかと・・・私は思っているのです・・・

すくなくくとも、経験有る医師でさえ、解釈がさまざま・・・


「異状死体」でない限り、従前の解釈のままでよろしいのでしょうか?
「異状死体」であるかどうか、「検案」し「異状死体」でないと「診断」した場合は「検案書」?「診断書」?


自信がなくなってきております。


<参考>
異状死体・死体検案
「異状死」ガイドライン

by internalmedicine | 2004-06-30 11:40 | 医療一般  

極度の低酸素血症→耐糖能増加のプロセス


睡眠時無呼吸症候群では75%程度までは下がります。睡眠時無呼吸症候群→耐糖能異常というプロセスも考えられるわけですね。

Hypoxia Causes Glucose Intolerance in Humans
Am. J. Respir. Crit. Care Med., Volume 169, Number 11, June 2004, 1231-1237
低酸素性呼吸器疾患は耐糖能異常をともなうことが多い。低酸素血症が健康人でも糖耐糖能の異常の原因となるか検討。
二重盲験で対象者内クロスオーバーデザインで、低酸素vs正常酸素状態で一四名の男性を三〇分、酸素飽和度75%(対照状態は96%)で、定糖クランプの条件下で検討。
安定した血糖レベルを維持するために必要なdextrose量速度を評価。神経ホルモンストレス反応をカテコラミンやコルチゾール濃度、心血管パラメーター、不安症状を測定評価ストレスホルモン反応の影響同、低酸素の耐糖能への影響の違いをみるために、非特異的コントロールとして低血糖クランプも施行した。
対酸素後150分でdextrose注入速度の有意な減少がみられた(P<0.01)。低酸素血症も血中のエピネフリン濃度を増加させ(P<0.01)、心拍を増加させ(P<0.01)、不安症状を悪化させ(P<0.05)たが、他のパラメーターは影響なし。
耐糖能は低酸素状態、低血糖状態の間でごく類似(P>0.9)
この要因の一つはエピネフリン遊離増加のためと考えられる。
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by internalmedicine | 2004-06-29 16:35 | 呼吸器系  

糖尿病は認知機能低下もさせる・・・血糖コントロールで改善

Change in Cognitive Function by Glucose Tolerance Status in Older Adults
A 4-Year Prospective Study of the Rancho Bernardo Study Cohort
Arch Intern Med. 2004;164:1327-1333.

【序】糖尿病の状態と認知機能の変化に関する研究は少なく、様々な結果をしめしたものしかない。耐糖能状態に従った4年の変化を検討
【方法】MMSE、Verbal Fluency [VF] test、Trail-Making Testで42歳から89歳の白人男女999名(Rancho Bernardo Study)NGT(正常耐糖能)、IGT(異常耐糖能)、糖尿病性の耐糖能に分類。性特異的回帰分析モデルを年齢、教育、鬱状態スコア、apolipoprotein E2 allel、現在のエストロジェン使用補正。総コレステロール、LDL,HDL、TG、血圧、グリコヘモグロビン値、微量アルブミン尿症、網膜症、卒中、冠動脈疾患補正でチェック
【結果】ベースラインで、平均認知スコアが各耐糖能別グループで差無し
糖尿病女性は非糖尿病女性に比較して4倍の4年後VGテスト減衰がみらえた。
多変量補正にて、女性のVFテストスコアは 糖尿病では15.2 ± 0.6 年、IGTでは16.7 ± 0.4、NGTでは 17.2 ± 0.2 (P = .007).
グリコヘモグロビンはこの効果に影響をあたえるが、脂質値、血圧、微小血管、大血管疾患では影響をあたえない。MMSE試験とTrail-making test Bは基礎値血糖状態により栄養をあたえるられない。
【結論】糖尿病老人白人女性ではIGT、NGTに比較しVF testのパフォーマンスの急激な衰退が観られ、良好な血糖コントロールがこの衰退を改善する可能性
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Verbal Fluency Test(語彙流暢性検査)
Trail-Making Test(数字検索作業)
MMSE

by internalmedicine | 2004-06-29 14:57 | 内科全般  

C型肝炎漢方治療無効 in US

小柴胡湯の間質性肺炎という副作用が問題になって以来日本では慢性肝炎の漢方治療はかなり減ってるのではないかと思います。

米国ではC型肝炎への漢方のRCTが行われ、何の効果もなかったことが判明しました。

有症状性C型肝炎治療の漢方のランダム化トライアル
A Randomized Trial of Chinese Herbal Medicines for the Treatment of Symptomatic Hepatitis C
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/short/164/12/1341
Arch Intern Med. 2004;164:1341-1346.
【序】HCV感染患者はインターフェロンベースの治療で成功するとは限らない。
漢方がアジアでは多く処方されており、多くのUSの患者も使用している。しかし、この治療薬の有効性をサポートするデータは限られており、知る限りUS国民で出版されたトライアルは無し。
【結果】QOL変数(Hepatitis Quality of Life 質問紙)に影響あたえず
ALT、HCV-RNA値にも影響あたえず、有意差なし


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医薬品の有効性というのが確認されて初めて認可されるもんですが、日本では質の高い治験が必ずしも必要でなかった以前の薬剤認可のため生き残っている薬剤が多いと思います。ことに漢方ではそのようなものが多く
医療用漢方のうちどの程度が質の高いエビデンスがあるのでしょう。漢方医療の保険適応をいったん白紙にもどしてエビデンスのあるものを再認可する方向性でないと、いつまで待っていても漢方の質の高い外的エビデンスというのは出てこない気がします。

考え方に基づく漢方製剤についてのエビデンスが集積しつつある状況なので、次第にその素地は固まっているはずです。

by internalmedicine | 2004-06-29 11:03 | 感染症  

ツベルクリン皮膚テストに代わる新しい検査・・・QuantiFERON-TBテスト


ツベルクリン皮膚テストと新しい特異的血液検査の比較
Comparison of Tuberculin Skin Test and New Specific Blood Test in Tuberculosis Contacts
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 170. pp. 65-69, (2004)
ツベルクリン皮膚テストは潜在化結核感染を検出するのに使用するに多くの欠点を有しており、新しい診断テスト(QuantiFERON-TB [QTF-TB]) が導入された
PPD刺激の全血中のIFN産生を測定するものでツベルクリン皮膚テストに関する運用上の問題がその目的で、BCGワクチンに対する低感度を有する問題である。
ESAT-6およびCFP-10抗原を含むテストでmodifyした、それはBCGワクチン種が存在せず、非結核性のマイコバクテリアのほとんどを含まない。
このテストをデンマークの高校の結核流行時の接触した感染の同定に使用した。多くがBCGワクチン接種しておらず、皮膚反応と血液試験との直接比較可能で、ワクチンの結果で混乱することはなかった。
2つの試験の一致性は優秀で94%,値0.866で、PPDの血液検査と対照的に奇異な血液検査の結果はワクチンの状態に影響されなかった。
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QuantiFERON-TBの概要など

QFT-2Gキットの原理

細胞性免疫応答機能検討用 インターフェロン-γ(IFN-γ)測定試薬


すでにガイドラインが作成されてます。
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潜伏結核感染(LTBI)治療時に使用するQuantiFERON-TBテストのガイドライン
Guidelines for using the QuantiFERON-TB test for diagnosing latent mycobacterium tuberculosis infection.
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推奨をサポートするタイプは特異的にまだ述べられてない
・テストプログラムのおける最優先時候は、潜伏結核感染(LTBI)の治療を受けることで利益を被る結核のリスクを有する人たちを同定することである。結核に最近感染したリスクを有する人々や感染期間にかかわらず活動性の結核の進展のリスクにある人々を同定することになる。
・QuantiFERON-TB試験(QFT)の役割はまだしっかりと決まってないがQFTはLTBI検診にいかのごとく考慮される
・LTBIのリスクの高い人々の初回・連続検診(e.g., recent immigrants, injection-drug users, and residents and employees of prisons and jails)
・病歴によりLTBI低リスク だが、将来的に暴露のリスクが高く、LTBIサーベイランスプログラムの最適とされる場合で初回・連続検診
・LTBI検診を行ったが、感染の可能性が高いと判断されない場合のテスト (e.g.,特定の学校・職場の入学・入職時の要求)

QFTテストを考慮する前に、検査のお膳立ての質を高めるべき。12時間以内に質の確認、採取、移送がこの準備に含まれるべき
QFT施行そのものが、その後のQFTやツベルクリン皮膚テスト(TST)の結果へ影響をあたえないので、ツベルクリン皮膚テストの結果とともにQFT結果のを確認することが可能。
LTBIの可能性が低いとき、LTBI治療を開始する前にQFT陽性の確認はTSTとともに行うことが推奨。LTBI治療はQFT陰性 あるいは QFT陽性・TST陰性時には推奨すべきでない
TSTはLTBIリスクの高いひとでQFT陽性の確認のためにも用いられる。しかし、QFT陽性でTSTが陰性の時のLTBI治療の必要性は臨床的判断とそのリスクで判断すべき
QFT陰性の結果は必ずしも断定にはならないが、もし正確性に疑問があった場合QFTやTST反復にて確定すべき。
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by internalmedicine | 2004-06-28 16:51 | 呼吸器系  

膿胸の初期治療にストレプトキナーゼを含めた胸腔洗浄を!

膿胸の相談をうけることが多いのですが・・・ほとんどに初期治療に問題があると思われます。


“never let the sun set on a pleural effusion”


“胸水は日没までほっとくな”ということで、診断・治療に迅速性が重要!
もっとも重要な疾患が膿胸であり、手遅れになるととても難渋するのですが


日本では、膿胸の記載でも緊急性の一言が無く、治療の緊急性に関して認識が甘いのではないかと・・・

 ↓
ストレプトキナーゼの胸腔内洗浄についても認識が甘いのでは・・・


Intra-pleural fibrinolytic therapy versus conservative management in the treatment of parapneumonic effusions and empyema (Cochrane Review)
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4つの研究で、RCTサイズが小さく(足しても104名)である。
pooled dataで入院期間、解熱までの時間、レントゲン所見の改善、手術必要性に関しては有意差があったが、必ずしも共通したものではなかった。
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ということで、検討が必要ということで

 ↓


Intrapleural Streptokinase for Empyema and Complicated Parapneumonic Effusions American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 170. pp. 49-53, (2004)
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単一施設タンダム化偽薬対照トライアル
胸腔内チューブへのストレプトキナーザ注入が膿胸の手術やアウトカムを改善するかどうか
53名の患者(膿性成分吸引81%、微生物学的培養62%、平均浸出液pH ± 0.4)
抗生剤使用、供給チューブドレナージ、1日1回洗浄(生食かストレプトキナーゼ入り(25万単位))を4.5 ± 2 日(n=22)と生食(n=22)を3 ± 1.3日
治療中1名死亡。臨床的成功と手術考慮がおもなアウトカム測定
3日後両群間差異なし。7日後、ストレプトキナーゼ治療患者では成功率82% vs 48%(p=0.01)で、手術考慮は45% vs 9%(p=0.02)
レントゲンや機能的差異は6ヶ月後はない
膿胸に対する胸腔内チューブドレナージに治療的ストレプトキナーゼ投与は手術の必要性を減少させ、臨床的治療成功をもたらす。
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by internalmedicine | 2004-06-28 12:31 | 呼吸器系  

いわゆるエコミークラス症候群 存在に否定的の論文?


これって、いわゆる、飛行機旅行に伴うエコミークラス症候群の否定的の論文?
深部静脈血栓リスクを有するような人の長期間フライトは別として飛行機旅行に
基づく独特なDVTリスクは明確には認められず・・・てことでしょうか?


The association between air travel and deep vein thrombosis: Systematic review & meta-analysis
BMC Cardiovascular Disorders 2004, 4:7 doi:10.1186/1471-2261-4-7

【結果】総254の研究でのうち、6つの事例研究と4つのリスク研究のみがシステムレビュー使用に正当化できるクライテリアに合致したもの。有症状DVTの頻度は一つの研究で0%~10年以上のパイロット研究の0.28%まで
無症状性のDVTの頻度は0%-10.34%
2つの症例対照研究のPooled odds ratioは1.11(95%CI 0.64-1.94)
すべての旅行モデルPooled odds ratioは長時間旅行の2つの研究を含むもので1.70(95%CI 0.89-3.22)
【結論】明らかな飛行機旅行を含む長時間旅行(3時間超)でのDVTリスク増加の明確なエビデンス無し。もし付加的リスクが有れば8時間以上のフライトではDVTのリスクが増加するかも

by internalmedicine | 2004-06-25 18:04 | 医学  

アルツハイマー病治療薬 アリセプトは費用効果的でない! ルーチンに使うべきでない


アリセプトをルーチンにアルツハイマー病と診断したら使うってのは間違いだという論文で、費用効果的でないという論文発表される。

アリセプト DonepezilはUKでアルツハイマー病へ最初にライセンスされたコリンエステラーゼ阻害剤である。“AD2000 Collaborative Group”は、非認知機能と行動的症状の改善に関して価値があるか、そして効果費用的かどうか検討。
認知面での軽度の改善を認め、活動性を改善したが、施設への入所率・生涯の進行に関しては測定できる効果がなかった。研究者たちは、コスト効果的でない、価値は最小の確実な閾値以下であり、医師はルーチンにこの薬剤を処方することに対して疑問を持つべきだとした。
コメントの中で、Lon Schneiderはコリンエステラーゼ阻害剤、memantine、アスピリン、ginkgo biloba(銀杏)や他の薬剤との長期トライアルが必要と述べた。

long-term donepezil treatment in 565 patients with Alzheimer's disease (AD2000): randomised double-blind trial
Lancet 2004; 363: 2105-15
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565名の軽症から中等症のアルツハイマー病(AD)地域居住の患者で12週間run-in period試験。ランダムにdonepezil(5mg/day)とプラセボを割り付け。486名を再ランダムかし、donepezil 5mg、10mg、プラセボに割付、2重盲験にて判断。一次エンドポイントは施設入所、障害の進行(基礎項目4項目中2項目、11の補助項目中6つと定義)、“Bristol activities of daily living scale (BADLS”)の活動性

donepezil最初の2年間で、認知機能としてMMSE(mini-mental state examination)平均0.8ポイント良好(95%CI 0.5-1.2 p<0.0001)、機能的にはBADLSポイント1.0ポイント良好。プラセボに比較して施設入所はdonepezilで3年で42% vs 44%(P=0.4)、障害度進行58% vs 59%(P=0.4)
donepezil群の施設入所相対リスクはプラセボに比較して0.97(95%CI 0.72-1.30 p=0.8)
障害進行相対リスクは0.96(95%CI 0.74-1.24 p=0.7)
行動、心理的症状、ケア者の心理病理、公的ケアコスト、無料ケア時間、副作用イベント、死亡の関する差異無しで、5mg、10mgdonepezilの差もなし。
【結論】Donepezilは費用効果的でない。最小閾値以下のベネフィットのみ。より効果的な治療法が必要。

by internalmedicine | 2004-06-25 17:10 | 内科全般  

医療訴訟法曹関係者は診ない・・・医師たち 大激怒!

医療訴訟をあえて起こさせて、成功報酬をもらい、それが法律家だけをもうけさせて、医療そのものを崩壊させているということです。

US doctors debate refusing treatment to malpractice lawyers
BMJ 2004;328:1518 (26 June), doi:10.1136/bmj.328.7455.1518
医師と医療過誤法律家相互の敵意は、アメリカ医学協会(AMA)は、法律家や、その家族雇用者に救急以外治療を拒否すべきという提案に関する動きに至り、議論がさかんとなった。
南カリフォルニアの医師、Chris Hwakらにもたらされた動きは無くなったが、それが提案された事実に関して両専門家の関係がまさに険悪になっているかを示すものであると、感じた医師がいる。
医療過誤の成功報酬が保険料金に組み入れられているという影響に対してとりわけ怒っている。
Clinton "Rick" Miller医師(ニューハンプシャーの著名な脳外科医)は、救急以外治療を拒否するアイディアを支持する医師の一人である。
25年のキャリアの中で、医療過誤は無い。しかし、医療責任保険料に84,151ドル払った。税引き後の手取りは64,00ドルであると言っている。“それは医療過誤保険料以下です”とMiller医師はのべた。“客観的に見て、これが如何に絶望的なことか”

かれは公的に、Tim Coughlin(ニューハンプシャーのTrial法律協会の会長)を緊急時以外治療しないと述べている。Coughlinが、医療ミス訴訟に対する上限立法に対してロビー活動をしたためである。
・・・・・(後略)・・・・


医療過誤訴訟の上限枠設置はブッシュの演説の中に出てきます。
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2003年ブッシュの一般教書演説の中で、きれいさっぱり、マスコミで無視された部分があります。
“我々の医療システムを改善するため、最もコストを高くしている部分に着手しなければならず、それは医師や病院が一方的に訴えられている不公正さにある脅威です。(拍手)
過度の訴訟のため、結局、みながより多く医療費を支払わなければならないし、アメリカの多くで良医を失っています。軽率な訴訟によって、だれも治癒することはありません。。私は、医学の責任改革案を可決するように議会に促します。(拍手)”
(参考:my URL
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このときまではブッシュは好きだったのだが・・・

by internalmedicine | 2004-06-25 15:41 | 医療一般