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中年男性において高尿酸血症は心血管疾患・全原因死亡率のリスク要因となり得るが・・・

高尿酸血症のCVDのリスク要因としての意義は未だ確定的でないはず・・
参考
にもかかわらず、日本のガイドラインはリスク要因としての治療を勧めています。脳内エビデンス・脳内でもあるのでしょうか?


一応、中年男性に関して心血管・全原因死亡率に関しては独立したリスク要因のようです。以前の報告と一致しているようです。

Uric Acid Level as a Risk Factor for Cardiovascular and All-Cause Mortality in Middle-aged Men
A Prospective Cohort Study
Arch Intern Med. 2004;164:1546-1551.
11.9年平均フォローアップ。フォローアップ中157名の死亡、うち55名は心血管死亡。年齢補正分析で3分位中の上位血中尿酸値では最低分位に比較し2.5倍超の心血管リスクが高い。心血管リスクや痛風関連変数を斟酌することで、相対的リスクは3.73となる。さらにメタボリック症候群に関連する要因補正でさらにリスクは高まり4.77となる。利尿剤使用の53名の男性を除外してもその結果は変わらず。
年齢補正分析で尿酸値3分位最上位群は最低群にくらべ1.7倍死亡しやすい。リスク要因の補正で幾分その関連は深まる。
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高尿酸血症は血小板凝集をin vitroで促進し、冠動脈血栓性疾患のリスクを増加させるという仮説が想定されております。

でも、冠動脈疾患に対して痛風発作既往のない高尿酸血症治療が必ずしも必要でないし、高尿酸治療により冠動脈疾患を予防した報告は皆無に等しいと最上記Reviewでかかれております。


“降圧療法は血清尿酸値低下作用も兼ね備えた降圧剤、特にロサルタン、その他アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、カルシウム拮抗薬、α1遮断薬の選択が望ましい。”なんて根拠のないことをガイドラインとなづけてよくかけるもんだなあと・・・
そういう“えびでんす”はないだろ! 

by internalmedicine | 2004-07-31 10:38 | 動脈硬化/循環器  

食事療法だけ方が薬物療法より微小血管合併症がすくなかったという皮肉な結果

横断的研究によると、食事療法単独のほうが、薬物療法群より、検査が十分でなかったが、合併症が少なかったという報告で
ワクチン反対原理主義団体のような連中が、以下の横断的研究つかって、糖尿病治療で薬使いすぎキャンペーンを張りそうですが・・・
何が言いたいか・・・糖尿病はやっぱり食事療法が基本です・・・


食事コントロール糖尿病における頻度、ケア、結果
Prevalence, care, and outcomes for patients with diet-controlled diabetes in general practice: cross sectional survey
Lancet 2004; 363: 423-28
【背景】
タイトな糖尿病コントロールは1型、2型糖尿病の微小血管合併症を減少。
食事療法だけの2型糖尿病の比率、合併症の程度、低血糖治療におけるケアの質を確立する目的。
UKの42GPからの253618名の患者7870名の2型糖尿病患者の横断的研究。
プライマリアウトカムはケアの測定プロセス、糖尿病関連合併症である。


2型糖尿病患者の31.3%の患者は食事だけで管理(一般住民の1%)
医者間の4倍以上のバリエーションが存在。
食事療法だけで治療を受けた患者はあまりHbA1c、血圧、コレステロール、微量アルブミンテスト、足の脈測定例が少ない。
HbA1c>7.5%例は、薬剤治療の2型糖尿病38.4%、食事療法のみでは17.3%。
薬物治療群に比べ、栄養単語区群では血圧増加、降圧剤治療が少ない。:45%以上がコレステロールが高く、より脂質低下薬が処方されてない。
食事療法治療群(68%) では糖尿病合併症が薬物治療群に比べ少ない(80%)く、その率は糖尿病のない群に比べて高い。
【結論】食事療法治療の糖尿病は合併症の率を減少させ適切なモニターがなされていないことが判明。GP内のマネージメントに感して大きな視点となる。
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・薬物療法より食事療法が優れていることのエビデンスではありません。
・しかしながら事実としてモニターがしっかりされてないにもかかわらず食事療法だけの群では微小血管合併症がすくなかったという皮肉な結果。

by internalmedicine | 2004-07-30 18:02 | 動脈硬化/循環器  

地名を病名にすると禍根を残す

地名を病名にすると問題を残すそうで、かつ、それが解決するまで時間がかかるということです。

日本脳炎、日本住血吸虫てのも考えてみれば問題ありそうだけど、日本人は問題にしないですね。水俣病というのは問題ありでしょうか。国自体が水俣病という名称で研究しているわけで・・・住民が何も言わないからいいのか・・・

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BMJ 2004;329:272 (31 July), doi:10.1136/bmj.329.7460.272

病名は最初に記載された場所や多い場所で知られることが多い。マルタ熱もマルタ住民が多く反対したにかかわらず、波状熱、特に、リウマチ熱へ移行することがしばしばある消耗性の熱性疾患を呼ぶようになった。
これには他に多くの名称がある:Rock or Gibraltar fever、Cyprus、Neapolitan、Italian、Crimean feverである。しかしマルタ熱というのが好まれて使われる病名である。
地中海熱が国際会議で推奨されたが、多くの場所で見つけられるため現実的にはそぐわない病名である。
Sir David Bruceが、マルタ島で死亡した軍人の脾臓に原因菌を見つけ、Micrococcus melitensisとなずけた(Melitaとはマルタの古い名前)
1903年Colonial Officeで、“マルタ熱について”とRoyal Societyへ書簡を送り、Bruceは繰り返し“一度名前が文献上定着すると、変更は困難である。しかし、地中海(Mediterranean)というのはながったらしくて、短いことばであるマルタ、古くて短いことばであることに人々はなれているので”。翌年細菌の伝播の検索の念願に成功し、“地中海熱”委員会という名前を使用した。しかしながらかれは1906年・1907年の論文のタイトルやテキストにマルタ熱を使用し、1908年の“Research Defence Society”冊子 にもマルタ熱の死滅(動物実験のレッスンの部分)と使用している。

マルタの医者たちは、マルタ熱の継続的な使用に不快を表明した。
1927年には、マルタのCamera Medicaおよび英国医学の学術協会のマルタ支部のメンバーが、英語、イタリア語、フランス語、スペイン語およびドイツ語版3ページのパンフレット中の波状熱の地理的方面の病名の停止を嘆願した。

4年後に、少将卿デービッド・ブルースFRSは死去し、Malta ChronicleおよImperial Services Gazetteは死亡記事に一部を、ヤギのミルクによるマルタ熱の伝播の発見にBruceが正確には寄与していないとした。Dr J E Debonoはただちに反応して、偉大なマルタ島医師のSir Themistocles Zammitの重要な発見とクレジットをあたえ、そして、もう一度波状熱という名前を要望した。

Debonoは、“マルタ島と関連するといおう最後の証拠は消えるでしょう。そのような変化はが望ましいかどうかはわからないが、過敏になっている人たちの満足感はあたえるでしょう。”
この疾患がブルセラ症として知られ、地理的な前に由来する用語を、より敏感な世代となり使用するものはいないことをSir David Bruceは熱望していたのかもしれない。
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もっとも、日本ではブルセラの方をよろこぶ連中がいそうな気もするが・・・

<独り言>
SARSなんて中国異型肺炎て何故言わないのだろう、国際的発言力が日本より高いからか・・・すくなくともそんな国にODAは必要ないだろう

by internalmedicine | 2004-07-30 14:42 | 医学  

中等度運動後の回復期の発汗速度は筋肉の機械的受容器の影響による部分がある

"中等度運動後の回復期の発汗速度は筋肉の機械的受容器の影響による部分がある"ということは、運動終了後に急に運動をやめるのと比べると、ゆっくり体を動かすクールダウンだと発汗が促進するのかも?


Muscle mechanoreceptor modulation of sweat rate during recovery from moderate exercise
J Appl Physiol 96: 2115-2119, 2004

筋肉機械的受容体刺激が発汗速度を変化させるかどうかの研究。
7名の健康成人で20分の臥位運動施行(最大心拍数の65%時60 rpm)
運動終了後、60分受動的に足を動かした。このことで中枢命令の最小の活動性で筋肉の機械的刺激を行うこととなる。
食道体温、平均皮膚温度、心拍、平均血圧、酸素摂取量、皮膚血管コンダクタンス、発汗の速度は2つの運動形態でも変わらなかった。
運動回復のモードに関わらず食道体温、平均皮膚温度、皮膚血管コンダクタンスは差無し。一方、回復期の早期に、胸部・前腕部発汗速度が受動的回復モードでペダルこぎをしないときに比べて多かった(胸部: 0.57 ± 0.13 vs. 0.39 ± 0.14, 前腕: 0.30 ± 0.05 vs. 0.12 ± 0.02 mg·cm-2·min-1; both P < 0.05).
このことで、事前の活動している筋肉の機械受容体刺激が発汗速度に関与することが示唆された。

Yahooの記事になっている・・

by internalmedicine | 2004-07-29 18:25 | 運動系  

運動による糖輸送体発現増加機序

運動による糖輸送体発現増加機序の研究てのを国立健康・栄養研究室でもやっているようです。図1のメカニズムがいまひとつ判明してないようで・・・・筋細胞enhancer factor2(MEF2)、GLUT4 enhancer factor (GEF)で少し近づいたか・・・?


嫌気的筋繊維も空腹時にブドウ糖をも必要とするので、インスリン低値の時でも筋肉のtransporterは筋肉収縮による反応で活性化する、インスリンが全くない場合でもそうである。インスリンがない状態でもブドウ糖をとりこむことができる利点と、運動などで低血糖が生じやすい説明ともなる


2型糖尿病における骨格筋中のインスリン刺激性GLUT4 translocationの欠如の報告と異なり、短期的運動によりGLUT4の骨格筋のplasma membraneへのtranslocationが生じるという報告。



Regulation of GLUT4 Gene Expression during Exercise.
Medicine & Science in Sports & Exercise. 36(7):1202-1206, July 2004.
運動はGLUT4 mRNAと蛋白の表出増加する。GLUT4遺伝子のtranscriptionは運動の一時的暴露後一過性に活性化し、繰り返す運動暴露後数日で2-3倍にGLUT4蛋白は増加する。
GLUT4プロモーター研究で2つのDNA sequenceを見出し、運動によってtranscriptionが増加する。このDNAエレメントは筋細胞enhancer factor2(MEF2)、GLUT4 enhancer factor (GEF)と結合する。この蛋白のメカニズムがリサーチ上重要な分野として残っている。






スポーツマンなど正常な人で運動時に炭水化物を付加することはGLUT-4蛋白表出をその効率増加により促進するわけで、運動後の低血糖をがGLUT-4mRNAのupregulationを生じ、ブドウ糖の利用の効率かを促進する。この調節機構は運動後の低血糖防御のため、ブドウ糖利用効率増加のため役立つ
J Appl Physiol 87: 2290-2295, 1999;



伸張性運動がGLUT4蛋白を減少
J Physiol. 1995 Feb 1;482 ( Pt 3):705-12.


<参考>
日本語訳の参考

Insulin-regulated movement of GLUT4

by internalmedicine | 2004-07-29 17:14 | 運動系  

COPDなどのインフルエンザ桿菌のコロナイゼーションは細菌培養で同定されない可能性

感染性を有するインフルエン桿菌の多くの種類はH influenzae type b (Hib)で、polyribosyl ribitol phosphate (PRP) capsuleを有し、95%のインフルエンザ桿菌の侵襲的疾患(細菌血症、髄膜炎、蜂か織炎、喉頭蓋炎、敗血症性関節炎、肺炎、膿胸)や眼内炎、骨髄炎、心内膜炎なども生じる。莢膜を有さない、すなわち、タイプ分け不能である菌種群である、Nontypeable Haemophillus influenzae(NTHi)はひとの上気道の正常細菌叢の役割である一群の細菌。多くの疾患にも関わっている。

NTHiは健康、社会経済学的な大きな問題を生じる。たとえば、NTHiによる下気道感染は発展途上国の新生児・子供の死亡率に大きく関わり、先進国・発展途上における合併症の大きな原因である。
キャリアは健康であるが時に急性、局在性の感染症(たとえば、中耳炎、副鼻腔炎、肺炎、結膜炎など)を生じる。加えて慢性気管支炎、気管支拡張症、嚢胞性線維症などの肺の基礎疾患で感染増悪を生じる可能性がある。多くはないが、敗血症、心内膜炎、喉頭蓋炎、敗血症性関節炎、髄膜炎などの状態をも生じる。

Biofilmとの関連 in vitroでNTHiがbiofilmを形成し、臨床的に分離されたもので3つの外膜蛋白(P2、P5、P6)がbiofilmつくるときに表出されている。planktonic growthと比較してlipopolysaccharideの表出は変化している。中耳炎の子供やCOPD成人でBiofilmの特徴がNTHiの病原性やNTHiの免疫反応の理解のためが重要であろう。など


Persistent Colonization by Haemophilus influenzae in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 170. pp. 266-272, (2004)
前向き研究としてNTHi分離株を月ごとに収集し、分子学的分類を目的とした。
陰影の培養が1ヶ月以上つづく122回のエピソードと事前、事後のH.influenzaの同定株をフォロー。陰性培養の17回のエピソードでは6ヶ月以上続き、203人月におよび、陰性培養の時期にH.influenzaeと同じ株の持続的なコロナイゼーションがあるという仮説の検証を詳細に試みた。3つの独立した分子学的タイピング方法により、培養陰性事前、事後で実際に同定された。培養陰性とされた喀痰試料のなかで株特異的なH.influenzaeが同定された。この結果、COPDのある患者ではH.influenzaeのコロナイゼーションが持続性に生じ、喀痰培養はCOPDにおけるH.influenzaeのコロナイゼーションの頻度を過小評価している可能性がある。
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by internalmedicine | 2004-07-29 15:11 | 呼吸器系  

抗ガン剤多剤併用多ければいいという状況ではない

多剤併用療法の意義としては、単剤にくらべ耐性化や複数の機序による副作用軽減効果などあると思いますが、現時点で、肺非小細胞癌(NSCLC)では3剤以上で生存率の改善までいたってないということです。


Benefits of Adding a Drug to a Single-Agent or a 2-Agent Chemotherapy Regimen in Advanced Non–Small-Cell Lung Cancer
A Meta-analysis
JAMA. 2004;292:470-484.
NSCLCの化学療法のいくつかのトライアルでは1剤、2剤と加えることで奏功率があがることがのべられているが、生存率へ利点があるかは不明。
NSCLC化学療法のデータからのメタ・アナリシスで、1剤と比較して2剤で奏功率、生存率改善。2剤を3剤と比較した場合は奏功率増加したが生存率に変化無し。

65トライアル(13601名)を検討。

2剤vs単剤:
腫瘍奏功率 OR 0.42; 95%CI 0.37-0.47; P<.001
1年生存率  OR 0.80; 95% CI, 0.70-0.91; P<.001
生存率中央値比 0.83 (95% CI, 0.79-0.89; P<.001

3剤vs2剤:
腫瘍奏功率 OR 0.66; 95% CI, 0.58-0.75; P<.001
1年生存率 OR 1.01; 95% CI, 0.85-1.21; P = .88
生存率中央値比 1.00 (95% CI, 0.94-1.06; P = .97

by internalmedicine | 2004-07-29 10:39 | 呼吸器系  

周期性四肢麻痺の鑑別診断

夏場で低カリウム血症患者続出で・・・

<基礎復習>─────────────────────────
参考
TTKG(transtubularK+gradient):尿K濃度/血清K濃度×血清浸透圧/尿浸透圧

低カリウム+四肢麻痺の診断ロジック
・尿中 K < 20mmol/day or TTKG < 2 :外的喪失→血中重炭酸濃度→低(下痢・下部GI瘻など)、正常(発汗過多)、高(利尿剤中断、嘔吐の先行)

・尿中 K > 20mmol/day or TTKG > 2 :腎性喪失
+高血圧 → PRA↑:悪性高血圧・腎血管性高血圧・レニン分泌腫瘍
 → PRA↓:アルドステロン↑(原発性アルドステロン症)、アルドステロン↓(Cushing症候群、CAH)

-高血圧 → 重炭酸↓:腎尿細管性アシドーシス
     → 重炭酸↑:尿中Cl↓(嘔吐)、↑(利尿剤、Barter症候群、Gitelman症候群)
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スポット測定でできるから便利ですが、重炭酸は如何に測定するか・・・血ガスかなやっぱり


Laboratory Tests to Determine the Cause of Hypokalemia and Paralysis
Arch Intern Med. 2004;164:1561-1566.
低カリウムと四肢麻痺は低カリウム性四肢麻痺の短期的なカリウムの細胞内へのシフトにより生じる場合と、低カリウム性四肢麻痺でない場合の大量のカリウム低下によるものによる。両者を鑑別することでマネージメントが良好となるはずである。故に、スポットの尿検査の診断的価値を3年間評価した。
治療前に尿中K濃度、Na-クレアチニン比、Transtubular potassium concentration gradient (TTKG) を検査。

低カリウム血症と麻痺43名の患者
30名がHPPで13名非HPP

Forty-three patients with hypokalemia and paralysis were identified: 30 had HPP and 13 had non-HPP.
血中カリウムと重炭酸濃度と動脈血pHの差は2群間で有意な差がなかった。非HPP群で2例を除き全例で尿中カリウム濃度は20mmol/L未満であった。
カリウム濃度は有意にHPP群で低かったが、いくつかオーバーラップがあった。
対照的に、尿細管カリウム濃度勾配とカリウム-クレアチン比ではHPPと非HPPを区別される。
HPPでは、KCl 平均 ± SD of 63 ± 36 mmol投与するが、リバウンドした高K血症(>5 mmol/L)が30名中19名に生じる。
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低カリウム性四肢麻痺:参考
電位依存性骨格筋カルシウムチャンネルの遺伝子変異だが、詳細は不明。

by internalmedicine | 2004-07-28 14:31 | 内科全般  

老人へのベンゾジアゼピン使用は股関節部骨折を増やす

ベンゾジアゼピン系薬剤はGABA受容体の機能を亢進して、抗不安効果、催眠効果、抗痙攣作用 、脊髄反射の抑制による筋弛緩 、錯乱などの逆説効果 <引用>があるわけで後ろの2作用が老人では骨折事故↑となる可能性があるということで

Benzodiazepine Use and Hip Fractures in the Elderly
Who Is at Greatest Risk?
Arch Intern Med. 2004;164:1567-1572.
【背景】ベンゾジアゼピン使用が股関節骨折を増加させるかどうか不明だった。大規模コホート対象多くの潜在性要因を対照とした治験

コホートメンバー(n=125203)が194071人年をもたらし2312件の骨折
メディケイドナーシングホーム居住、抗精神薬使用(抗パーキンソン薬使用を含め)、てんかん、痴呆の診断、事前6ヶ月以上の入院歴補正にて、股関節骨折の頻度は有意にベンゾジアゼピン非使用群に比較して、インシデント比 [IRR]で表現:

・種類をとわず全ベンゾジアゼピン:1.24; 95% CI 1.06-1.44
・短半減期・高ポテンシーなベンゾジアゼピン: 1.27; 95% CI, 1.01-1.59
・ベンゾジアゼピン開始後2週間:2.05; 95% CI, 1.28-3.28
・ベンゾジアゼピン開始後次の2週間:IRR, 1.88; 95% CI, 1.15-3.07
・持続使用:1.18; 95% CI, 1.03-1.35

【結論】股関節骨折の頻度はベンゾジアゼピン使用と関連。事前の研究と反対に短期半減期ベンゾジアゼピンは長期ベンゾジアゼピンと比較して安全とはいえない。股関節骨折リスクはベンゾジアゼピン使用後最初の2週間で高く、次第に減少する。

by internalmedicine | 2004-07-28 11:49 | 内科全般  

受動喫煙による心血管リスク・・・・血中コチニン濃度で分析

高レベルの受動喫煙は冠動脈疾患進展のリスクが高くなる。
4729名の非喫煙者(1979-80年British regional heart study)でWhincupらは血中コチニン値高い値をしめす場合( 0.7ng/ml超)では冠動脈疾患を50-60%多くなることが示されたが、卒中リスクは増加を示されなかった。
 ↓
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Passive smoking and risk of coronary heart disease and stroke: prospective study with cotinine measurement
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;329/7459/200
BMJ 2004;329:200-205 (24 July), doi:10.1136/bmj.38146.427188.55 (published 30 June 2004)
2105名の非喫煙者で、コチニン濃度(<14.1ng/ml)を4つのグループに分けて、コチニン濃度 0.7ng/mlまでのグループとの冠動脈相対ハザード (95%CI)を示した(すべて補正後)
0.8-1.4ng/ml 1.45 (1.01 - 2.08)
1.5-2.7ng/ml 1.49 (1.03 - 2.14)
2.8-14.0ng/ml 1.57 (1.08 - 2.28)

コチニン濃度0.7超のハザード比は、最初の5年で3.73(95%CI 1.32~10.58)、次の5年フォローアップで 1.95 (95%CI 1.09 ~ 3.48)


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既知トピックス:
・受動喫煙は冠動脈疾患リスクを25-30%増加する
・受動喫煙は卒中リスクを増加する、ただしその情報量は少ない
・血縁者との同居は受動喫煙の元であるばかりでなく、コチニンなどの生化学的マーカーによって参照される受動喫煙源が疾患のアウトカムと関連すると斟酌される研究もある。

この研究で知見として加わったこと
・非喫煙者の血中コチニン濃度高値は冠動脈疾患の超過リスク50-60%と関連するが、卒中との相関は少なかった。
・受動喫煙と関連するリスクはこの研究対象の非喫煙者全般に広がっていた。
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当方、葉たばこ生産の盛んなところに開業しており、居住地行政もたばこ規制に積極的でない地方なため、飲食店などに行っても、喫煙に寛容すぎるようです。


健康増進法の受動喫煙防止規定もあり、受動喫煙で損害賠償というのは最近よく聞く言葉で、放置していると行政も無作為責任がとわれるのは必至だと思っております。
といっても、行政の無責任の常で、自分たちはすでに引退・配置がえされた後ということになってしまいそうですが・・・


心血管疾患発生時に、どれほどの損害賠償が適当かというと受動喫煙に関しては、相対リスクから考えて50から60%ほどは行政・JT・喫煙者からいただかなければならないのでは・・。
血中コチニン値を証拠に賠償請求を算出するというのはいかがなもんでしょうねえ。だれのたばこ由来かわかりませんけど・・・

by internalmedicine | 2004-07-23 18:02 | 動脈硬化/循環器