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抗酸化ビタミンの有効性・・・でも・・・・




抗酸化ビタミンの有効性が出たんですと・・・でも
サブ解析でしたから・・・・
残念


最近、ビタミン・サプリメントの話題ばっかりだなぁ・・・・
拾うほうのROIの問題でしょうが、多少トレンドってこともあるのかな?
危険性を一般の方が認識せず、テレビ・新聞などのメディアで一方的な有益性の情報だけしかながされていないということが問題なので、多少責務的にも考えております。


The SU.VI.MAX Study
A Randomized, Placebo-Controlled Trial of the Health Effects of Antioxidant Vitamins and Minerals
Arch Intern Med. 2004;164:2335-2342.
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/abstract/164/21/2335?etoc
【序】抗酸化ビタミンとミネラル摂取が心血管やガンの促進因子であることが示唆。近来、サプリメントのランダム化、プラセボ対象治験はその利益効果が示されていない。
抗酸化作用ビタミンとミネラルの組み合わせの栄養学的投与の効果をガンや虚血性心疾患を一般住民で減少させるか評価。
【方法】The Supplémentation en Vitamines et Minéraux Antioxydants (SU.VI.MAX) study
13017名のフランス成人(35-60歳の7876名女性、45-60歳5141名の男性)
アスコルビン酸120mg、ビタミンE30mg、βカロチン6mg、セレニウム100μg、亜鉛20mg、対照 7.5年のフォローアップ
【結果】
ガン発生率、虚血性心疾患、全原因死亡率に差異なし
(267 [4.1%] vs 295 [4.5%] 、134 [2.1%] vs 137[2.1%])、76 [1.2%] vs 98 [1.5%])

しかし、ガンにおいては性・グループの相互関係が見られた(P=.004)
性層別化会席で、男性において防御的効果が見られたが女性ではなかった
(relative risk 0.69 [95% confidence interval {CI}, 0.53-0.91]、 1.04 [95% CI, 0.85-1.29])
同様な傾向が全原因死亡率にもみられ、男性では防御的、女性ではなし
(relative risk, 0.63 [95% CI, 0.42-0.93]、1.03 [95% CI, 0.64-1.63] ; P = .11 for interaction).

【結論】
7.5年後、ガン発生と全原因死亡率に関して低用量抗酸化サプリメントは男性では防御的、女性ではその影響が見られなかった。
サプリメントは男性にのみ防御的、理由はもともとの特定の抗酸化物質、特にβカロチンの低下があるのではなかろうか?


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評価できることは
・7.5年とフォローアップ期間が長い
・低用量のサプリメントであること(ビタミンEなど:http://intmed.exblog.jp/m2004-11-01#1298166)
・一般住民への影響であること、後述の喫煙者などの限定的なpopulationではない


しかし、いろいろ問題のある文献です。
・本来の男女混合の分析では有意差がなかったということで、サブ解析ご都合結果発表であること
・以下の2つの発表と合致しない
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CARET(Beta Carotene and Retinol Efficacy Trial):
ヘビースモーカーでアスベスト暴露歴のあるひとのガンを予防するための研究
プラセボに比較してサプリメント群平均4年、28%の肺がん診断増加、死亡17%増加:21ヶ月で中止
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=8901853
J Natl Cancer Inst. 1996 Nov 6;88(21):1550-9.


ATBC:
29000名の喫煙者・アルコール摂取者。肺がん死亡の18%の増加、11%の虚血性心疾患の増加。(20mgβカロチン投与)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=8127329&dopt=Abstract
NEJM Volume 330:1029-1035 April 14, 1994 Number 15

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最近はこういったことはpro-oxidant効果というのがキーワードのような気がします。
http://www.worldofmolecules.com/antioxidants/bcarotene.htm


ひとつだけいえることは、いわゆる“抗酸化ビタミン”は有害性も考慮しなければならないということです。

by internalmedicine | 2004-11-23 08:36 | Quack  

CoQ10不足ねぇ・・・

大人気のCoQ10、供給難でケンコーコムが6000人分キャンセル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041122-00000009-zdn_n-sci
「肌がきれいになる」などと9月に「あるある大辞典II」(フジテレビ系列)が取り上げて・・・・



また、あるあるかぁ・・・・と
そして、マスコミがあおって・・・ブーム作成モードでしょうか?


最近は、ビタミンEの問題ビタミンCの問題とビタミンの有害性の問題もでてきていることもあり、より慎重に使用する必要はあるのだろう


コエンザイムQ10は今のところ決定的な有害事象を検索できないのだけど・・・
効果に関しては相変わらず、動物実験と理論的考察と一部臨床検査結果、特殊な病態のみの結果のようです。

コエンザイムQ10は、20年前から心不全や呼吸不全に理論上良いと言って使われ続けているんですがねぇ・・・・結果はあんまり芳しいものじゃないですよねぇ

AHRQというヘルスケアに関する研究と質の向上」を活動の目的とする米国政府機関でのコメント(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/bv.fcgi?rid=hstat1.section.116648
)
“少なくとも60名の患者で最低6ヶ月間の臨床的アウトカムを完遂するようなコエンザイムQ10の使用に関しては研究が少ない。
心臓機能へのコエンザイムQ10の影響に関するメタアナリシスでは実質的改善ありという結論であった。この結論は2つの引き続いたランダムトライアルでは確認できなかった。臨床的アウトカムを報告した研究は混同した結論であった。臨床的に良好なアウトカムをコエンザイムQ10治療群ではあきらかで有るという報告が2つ有るが、一つはデザインや実行に関して重大な欠陥が有る可能性があり、アウトカム測定に関してプラセボ対照・盲験で報告されてない。2番目の研究は参加群や結果の評価に適切に評価が与えられていない状態で報告がなされている。故に、コエンザイムQ10サプリメントの心血管系疾患へ投与する価値はまだ疑問下のままで、はたして利益であるのか有害であるのか肯定否定のエビデンスさえない。
をみて使うかどうか決めてほしい

by internalmedicine | 2004-11-22 18:05 | 医学  

守秘義務を無視する主治医意見書講習会

介護保険に詳しくない方にはちっともわからないと思いますが、

診断書が主治医の意図と関係せず、ましてや、利用者と関係ないところで利用されるということが指導する立場の方がやっていました。


昨夜、県のやっている介護保険の主治医意見書書き方講習会というのに出たのですが・・・毎年受けている身としては目新しいものもなく、無駄だったと、まじめに受けている先生方も同じ気分だったのでは?今後の介護保険の方向性も、ニュースやインターネット上にあふれる情報以上のものもなく、週末の2時間半を費やすにはあまりに犠牲の方が大きすぎるのでは・・・むしろ受講したことのない先生方の対策をする方がはるかに効率的だし、意義のあることだと思います。


本題ですが


医者の悪筆が審査会の運営上困るというまったくまっとうなことで、私も審査会でうーーんと首をひねることがあります。私自身も悪筆ですが、医師の文書量というのは大変です。ボールペンのインクが私の場合は5-7日で無くなるほどの常軌を逸した文書量なのです。
この文書を日ペンの美子ちゃんを習ったとしても無意味で、そういう面でPCの意味合いが出てくるわけです。

悪筆はめいわくだということを提示したのはいいのですが、
“わたしどもの地域のケースで”とあえて限定できる情報を与えた後、スライドに、その“悪筆”を提示されたのです。特徴的な”悪筆”は、個人特定可能な情報です。しかもその先生の勤務されている地域まで特定できる情報を提示した上でです。
“その主治医意見書を書かれた先生に、このように提示することの許可をえたのですか?”と質問しましたが、“同意を得ていない”という返事でした。
その上に、”他地域ですから問題ないと思いまして”という答えでした。
本人にばれなければそれで良いという考えが露呈されました。

問題点はそればかりでなく、“体重の記載がなければサービス事業者で困る場合がある”ということを講演の途中で述べたのです。これは医師の主治医意見書が“サービス事業者”で利用されているということを認めたものです。県の介護保険担当の方は調査頂きたいものです。

本来、主治医意見書は、介護保険審査会とために利用される目的のために作成されたものであって、それ以外の利用はケアプランに利用しても良いかどうかという同意の有無の確認がなされているものです。
   ↓
a0007242_913533.jpg



それさえ認識せず、主治医意見書の講演をするとは・・・。

同時に同席の県の事務方に確認しましたが、主治医意見書がケアプラン作成以外に利用されることはありえないということが認識されました。



介護保険を指導する立場でありながら、主治医意見書を守秘しようとしない県の講習会・・・おそれいりました。


google検索:介護保険&守秘義務

by internalmedicine | 2004-11-20 07:19 | くそ役人  

Cox2阻害剤自主回収・・・4年前から放置されていた事実

マスゴミがつけそうな表題にしてみました。


日本では発売されていなかったので、たいした騒ぎになってないようですが・・・

“鎮痛剤(NSAIDs)と心不全(啓発が必要) : Cox2阻害剤の心不全への影響は薬剤により異なる :http://intmed.exblog.jp/m2004-05-01/#348675”の結果、Vioxx(rofecoxib)は自主回収という形で市場から消えました。
ref. http://www.biotoday.com/view.php?n=4828


市販後調査と副作用把握が不十分というLancetの厳しい指摘があるようです。


認容不能な心血管リスクがVioxx(rofecoxib)に判明
2000年早期に明らかで薬剤が市場から無くなる4年間
市販後調査によるメルクの内部システムの驚くべき失敗が明らかとなり、US FDA regulatory oversightの弱体性をも明らかにした。
メルクはVioxxの危険性を2000年にはすでに気づいていたことが示唆されている。


Risk of cardiovascular events and rofecoxib: cumulative meta-analysis
http://www.thelancet.com/journal/vol364/iss9448/full/llan.364.9448.early_online_publication.31312.1
18のランダム化対照と11の観察研究で、2000年末までに、RCTトライアル (52 心筋梗塞, 20742名) の相対リスクは2.30(95%CI 1.22-4.33 P=0.01)、1年後(64 イベント, 21432名)で2.24(1.45-4.02,p=0.007)
対照群やトライアル期間に依存して相対リスクが存在する相対リスクの違いはエビデンスとして少ない。naproxenの心血管防御機能は小さく(0.86 0.75-0.99)、VIGORトライアルの所見を説明できない。
rofecixbは数年以内に市場から撤退すべき、製薬会社も薬剤ライセンス当局も持続的モニタリングを行っておらず、累積的エビデンスを総括もしていなかった。
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・市販後の長期市販後調査は必須だと考えます。また、後発品の安全性に関して、先発メーカーだけに負わせるのは非常に問題だと考えています。その割には後発品価格は高止まりしてますし・・・
ゾビラックスで懲りたのでしょうが・・:http://www2.tokai.or.jp/hiramatu/hoken/virus01.htm


・こういうのがあるから輸入代行も注意した方がよい
http://qtc.or.tv/0vioxx2.html

by internalmedicine | 2004-11-19 17:34 | 医療一般  

鍼治療は膝変形性関節症(OA)の薬物治療の代換治療として合格らしい

Bondolier(http://www.jr2.ox.ac.uk/bandolier/booth/alternat/AT008.html)では否定的だったのですが、これで変わるのか・・・?

AHRQでの検討:http://www.cms.hhs.gov/coverage/download/id84.pdf
ではpositiveな結果が多いとしながら明瞭な結論を出しておりませんでした。


鍼治療は膝変形性関節症(OA)の薬物治療の代換治療としての役割をはたす
Vasらは、97名の外来患者にプラセボ鍼とを比較して、消炎鎮痛剤投与で症状改善時投与量を減らす方法を用いた。針治療群では消炎鎮痛剤使用が少なく、こわばり現象、理学機能の改善を認めた。”
 ↓
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Acupuncture as a complementary therapy to the pharmacological treatment of osteoarthritis of the knee: randomised controlled trial
BMJ 2004;329:1216 (20 November)
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;329/7476/1216

30ゲージ、45mmの鍼で、BG34,SP9、EX-LE5、ST36(参照:http://bmj.bmjjournals.com/content/vol329/issue7476/images/large/vasj137661.f1.jpeg)
遠位ポイントはKI3、SP6、LI4、ST40
Deqi(いわゆる、つぼ?)の患者の感覚を決定
(google検索すると、どうも“qi"(気?)というエネルギーの方向性を変えることらしい:経路のことか?)
重大 なエネルギー" の方向を変えることによって 働くことを従来の中国の医学理論は保持する。)
WQ-10D1電気的刺激を使用。
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Guidelines, reviews
http://www.gfmer.ch/TMCAM/Acupuncture/Acupuncture_mt.htm

by internalmedicine | 2004-11-19 15:23 | 運動系  

はたらかざるものは医療をうけるなという議論が国の方向性をきめる会議で行われています

国の方向性をきめる委員会では慈愛に満ちた、自制された、大地に足のついた、腰のすわった、長期的視野、私利私欲のないすばらしい議論がされているはず・・・と思いきや

第50回中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会資料
中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会というところで
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb01Mhlw.nsf/vAdmPBigcategory10/40DFE151DE90095049256F500028ED77?OpenDocument

日本において医療の労働生産性を論じております。医療の労働生産性というのを疾病・事故による労働喪失と医療界の生産性にミスリードしようとする醜いプレゼンテーションが、今なされております。

http://www.wam.go.jp/wamappl/bb01Mhlw.nsf/0/40dfe151de90095049256f500028ed77/$FILE/siryou1_1.pdf


これをプレゼンしている人は・・・
簡単に言えば、“働けなくなったものは死ね”ということを言っているわけです

ALSや呼吸不全の患者さんからは人工呼吸器や酸素を
癌で働けなくなった人たちからは痛み止めを
脳卒中で動けなくなった人たちからは診療を
すべて否定しているところから
医療にかんする議論をしているのです。
こういう人たちが、日本の医療の根幹に関わる話し合いで主導権を握っていいものでしょうか?


小泉改革は 慈愛とはほど遠い存在で、さらに犠牲者が増える一方です。
参照


労働生産性
http://www.tabiken.com/history/doc/T/T251C100.HTM
産みだされた生産額を投入した労働の量で割った商,すなわち労働者1人1時間当たりの生産額



DALEにしろ、DALYにしろ完全無欠の健康状態をもとにしているわけで、むしろLIFE Expancyが高いこととDALYのギャップは病人になった上での寿命延長に寄与していると考えられるのではないでしょうか?
http://www.who.int/inf-pr-2000/en/pr2000-life.html




DALY: 一つは、DALY(disability adjusted life years)という指標を用いている点です。DALYとは、元ハーバード大学教授で、現在はWHOに在籍し、この報告書作成の中心的役割を担った Murray氏が作成した指標です。早期死亡からくる早死損失年数(Years of life lost: YLL)と障害にかかる障害共存年数(Years of life lived with a disability: YLD)を疾病ごとに算出し、合算したものがDALYです。YLLの算出は、理想寿命を設定し(日本女性の平均寿命82歳など)、それに満たない死亡年数を、年齢価値付け(Age Weight)および時間割引(Time discounting)に基づき調整して求めます。年齢価値付けとは、完全に健康で1年間生きる価値は年齢に応じて異なるであろうという前提で求められるものです。また、時間割引とは、例えば定期預金の金利が年6%なら、12年後の2万円は今の1万円と同じ価値があるとするものです。
http://www.pfizer-zaidan.jp/search/image/health/health01/fo01_036.pdf
http://www.pfizer-zaidan.jp/search/image/news/news06/nw11_mor.pdf
http://www.pfizer-zaidan.jp/search/image/health/health03/fo03_034.pdf
①一般的な障害の段階(程度)を設定する。
②障害の「持続期間」と「段階」を分離して考慮する。
③各疾患の障害の型・種類(たとえば、結核による呼吸困難、糖尿病による神経痛や失明など)について障害段階の分布を想定する。
④障害段階を加重(定量化)する。
これは専門家集団の意見によって決定しますが、言葉による定義とそれぞれに該当する具体的な一連の障害(例:失明、偏頭痛、痴呆、片麻痺、発疹)に関する専門的認識の両方から最高(値1、死亡と同等)、最低(値0、全く障害のない状態)の間で評定します



障害調整生存年でみた主要疾患(1993)   
 がん        19.6%    肝硬変        1.9%
 うつ        9.8%    糖尿病        1.8%
 脳血管障害     8.6%    ぜんそく       1.7%
 不慮の事故     7.0%    先天異常・奇形    1.3%
 虚血性心疾患    4.9%    慢性関節リウマチ   1.2%
 骨関節炎      3.5%    歯科疾患       1.0%
 肺炎        3.3%    腎炎、腎不全     1.0%
 自殺        3.2%    慢性閉塞性肺疾患   0.8%
 統合失調症     2.5%    アルツハイマー等痴呆 0.7%  
http://www1.mhlw.go.jp/topics/kenko21_11/s0.html

by internalmedicine | 2004-11-19 14:19 | 医学  

ビタミンCもサプリメントとして多く摂取すると有害?・・・今回は糖尿病患者のみ

ビタミンE
http://intmed.exblog.jp/m2004-11-01#1298166
http://intmed.exblog.jp/m2004-11-01#1323743
に引き続き、

ビタミンCもサプリメントとして多く摂取すると有害?


Does supplemental vitamin C increase cardiovascular disease risk in women with diabetes?
http://www.ajcn.org/cgi/content/abstract/80/5/1194
American Journal of Clinical Nutrition, Vol. 80, No. 5, 1194-1200, November 2004
心血管リスク、糖尿病の種類、期間、葉酸摂取、ビタミンE、βカロチン補正後、心血管疾患死亡補正相対リスクは、食物やサプリメント中のビタミンC摂取5分位にて1.0、0.97、1.11、1.47、1.88(P<0.01)
冠動脈補正相対リスクは1.0, 0.81, 0.99, 1.26, and 1.91 (P for trend = 0.01) 、卒中は1.0, 0.52, 1.23, 2.22, and 2.57 (P for trend < 0.01)

食事・サプリメント ビタミンCを検討、サプリメントのビタミンCが死亡率エンドポイントと正の相関
非糖尿病患者においてはビタミンC摂取は心血管疾患の死亡率に関連せず


サプリメントとしての高用量のビタミンCは糖尿病閉経後女性の心血管リスクを増加させた
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なぜ糖尿病患者だけ、そして、自然のビタミンCじゃなくサプリメントのビタミンCだけが悪いのか

 ↓

ビタミンCは抗酸化作用を有するが:一方では ある状況下ではpro-oxidant、glycate proteinとしては働く(http://informahealthcare.com/doi/pdf/10.3109/10715769609149066)。USと韓国、ノルウェイの研究者たちが糖尿病患者でビタミンC摂取が多くなると糖尿病患者の動脈硬化を促進するのではないかと仮説。
それで調べた結果だそうな
http://www.globalfamilydoctor.com/JournalWatch2004/item793.htm



サプリ業者のワンパターン宣伝文句、ビタミンCは水溶性ですからとりすぎても大丈夫・・・破れたり!

by internalmedicine | 2004-11-18 16:12 | Quack  

超音波による急性虚血性卒中の治療・・・といっても 補助的

超音波で脳梗塞の治療:tPAとの併用で、短期的効果があったようです。

tPAの薬物動態の改善効果が主体のような感じですが・・・
集束超音波装置や内視鏡的方法ではなく比較的簡便なので興味深いです。


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急性虚血卒中に対する超音波による血栓溶解治療(第二相研究)
Ultrasound-Enhanced Systemic Thrombolysis for Acute Ischemic Stroke
NEJM Volume 351:2170-2178 November 18, 2004 Number 21
http://content.nejm.org/cgi/content/short/351/21/2170
45mm以上の深さで経頭蓋下のドプラー装置で、中大脳動脈領域の仮想的閉塞近位部(M1)と仮想的遠位部(M2)の30-45mmのところをinsonationとする。

126例の患者に63名に連続ultrasonographyと対照として63名にプラセボ
t-PAボーラス投与後2時間以内に完全再開通・ドラマティックに臨床症状改善を31例に見いだした(49%)、対照は19例(30% P=0.03)
24時間後ターゲット群は44%、対照群は40%(p=0.7)
1ヶ月後42%、対照群29%(P=0.20)

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論評をみてもよくわかりませんでした。m(_ _)m

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著者たちの治療した卒中のタイプは主に急性の血栓塞栓で、多くがcarotid分岐部を起源とするもので、心臓や上行大動脈や大動脈弓近位部を塞栓源としないもの
t-PA投与時間を伸ばしたり、血栓解除を促進する方法について検討している。


1970年代前半に特別にデザインされたカテーテルのプロトタイプが現れ、超音波エネルギーを再疎通法として使用する試みが続けられてきていたのだ。以降、カテーテルベースの方法が改良されてきている。cavitationというプロセスで、血管壁を傷つけず急性血栓を除去する。超音波は液体で投与されるときは十分なamplitudeで、小さい気泡を形成してガスが吸収される。この気泡が振動し、エネルギーを吸収し、消失する。侵襲的カテーテルやいくつかの経皮的デバイスがcavitationを生じるに十分なエネルギーを有するものが現れた。レーザーより超音波の方が組織障害を生じがたい

ガス状気泡が血栓にトラップされ、cavitationの起因となる閾値に合致するright sizeになる可能性。局所的にはガスやフィブリン網の対称性の穴を形成し、t-PAを血栓の中に浸透させる働きがある
低エネルギー域では超音波が液体の運動性を高め、microstreamingと呼ばれる現象を生じる。血栓閉塞に対抗し、t-PAの混合に役立つ可能性。
若干高いエネルギーの場合は、直接t-PAとフィブリン網との結合に関わる可能性

by internalmedicine | 2004-11-18 14:58 | 動脈硬化/循環器  

往診・・・ノスタルジー的

NEJMのほとんど随筆のような記事を見ながら・・・


往診数でいえばH8年は3万2千人、H14年2万2千人と減少しております。
ただし、訪問診療は3万1千人から3万8千人と増えておりますが、
総数で比較しても減少しているわけです。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/02/index.html


往診に関しては、実は官僚のアホさ加減ばかりが問題というわけでなく、患家の希望もすくなくなっているのを実感します。交通機関の発達で軽症なら無理してでも医療機関へ自分の足でいける時代で、重症なら設備が必要だし・・・ということで、緊急に医者を呼び出してってことの意味がだんだん無くなってきているわけです。

日本では“病床数半減、今後10年で50―60万に・厚労省が方針”の方針で
http://health.nikkei.co.jp/isk/child.cfm?c=1&i=2002012808553p3
在宅化への施策が主です。


追い出された患者さんは訪問診療・介護保険などで対応させるはずなのですが、なかなかうまくいっていないのが現状のようです。

訪問診療に関しては居宅へ追いだそうとしているのに、訪問診療は締め付け、なによりも医師への教育はほとんどされていない。かわって何が起きているかというと、介護保険を利用した施設への病人の移動→介護保険収支悪化による負担増を国民へという筋書き・・・介護保険ができたときからこんな破綻は目に見えていたわけで・・走りながらかんがえるといっていたアホ官僚ども( → 検索で大量にこの無責任発言は検索されます)はいったいどこに消えたのでしょう。あいつらに責任をとらせるべきでしょう。
考えついたのも、例のあいつだったし・・・(介護保険創設は最初から真っ当ではなかった
#彼とメディアが医者バッシングをはじめたことも意図的



Drコトーなどをみると、牧歌的雰囲気の中で“こんどはうちへよってってよ”とのんきな往診風景が見れますが、あれは一つのノスタルジーなのでしょう。

実際に、あんなことをすれば、管轄のお上から呼び出され、往診なの?、訪問診療なの?と詰問され・・あげくには保険医取り消しが待ってます。
なぜなら、往診は “体の具合が悪くなったときに来てもらう”もので、訪問診療は、“医療機関が予め診療計画を立て、医学的・医療的管理に基づき、定期的に医師が患者様のお宅を訪問し、診療を行うこと”ということで、もし、Drコトーが往診で診療報酬算定していたら・・・せっかくのコトーも又無医村になってしまいます。



往診?(内容は訪問診療といった方がよいし、自分で押しかけてるし・・・日本だったら朝日あたりが騒いでるだろう・・・)

House Calls
http://content.nejm.org/cgi/content/full/351/21/2149
“1930年では40%が往診。1980年までに1%未満とその比率は低下している。
1990年代でさえ、ホームケアビジネスの爆発のさなか、医師の関与の意識を完全にわらうレポートが医療専門家から出されている。
政治家がキャンペーンファイナンス改革へ接近するとともに、医者も往診へ関心を示した:皆がいい考えだと思ったが、サポートするものが何もなかった。

これは驚くべきことでなく、大きな理由は、お金である。患者の家へ旅行することは非効率的で、利益のあることはまずない。他の理由はトレーニング不足である。

医学校・レジデントプログラムで往診のトレーニングを科すところは少ない。現実的に
指導不足は現実の社会へでたとき若い医師は自らが外へでるときに実行しないことは確実。
1998年、マンハッタンのgeriatricianであるVeronica Lofasoは、往診プログラムをスタートさせた(ニューヨーク Presbyterian Hospital)。
週約20時間コールで約70名の患者。ほとんどは医学生・内科に属するレジデント、老年医学のフェローを随行させた。

さる5月のある日、・・・・(日記のような記載続く)”

by internalmedicine | 2004-11-18 12:23 | くそ役人  

オキシメトリーとALS患者の気管切開適応

ALS患者の気管切開適応考察したところ、喉頭機能が重要であり、カフマシーンの重要性が示唆されました。

Oximetry and Indications for Tracheotomy for Amyotrophic Lateral Sclerosis
http://www.chestjournal.org/cgi/content/abstract/126/5/1502
Chest. 2004;126:1502-1507.
夜間低換気症状がある患者にNIVを処方、cough peak flow <300L/minの補助を行う場合はオキシメーターを処方し、MAC“カフマシーン”にてベースラインの酸素飽和度低下(<95%)を予防し対策を行う。
NIV+MACの組み合わせで正常化できるベースラインの酸素飽和度の減少数や正常化時間を記録。急性呼吸不全や気管切開・死亡を記録

NIVやMACで補正できない低酸素飽和度が2ヶ月で高まる場合、気管切開や死亡が多くなる。NIV+MACの長期使用、気管切開の回避は吸気・呼気筋力というより喉頭の機能に依存する。
――――――――――――――――――――――――――――――――

日本の呼吸器科医は神経筋疾患を見ることが少ないのですが、諸外国ではむしろ呼吸機械が重症筋無力症を含め神経筋疾患は呼吸器科のお仕事ですので興味を持っております。
日本で、脊損や神経筋疾患患者に、NIVやMACが果たして普及しているか?

“呼吸障害に対しては、鼻マスクによる非侵襲的な呼吸補助と気管切開による侵襲的な呼吸補助がある。”
http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/021_i.htm
とのみ書かれているところを見ると・・・いささか疑問

咳嗽反射・喉頭機能の温存がいかに重要かを再評価する必要がありますね。

<MAC:カフマシーン>
イン-エクサフレーター=In-Exsufflator、別名カフマシーン=cough machine
ニューモデルのカフアシスト=cough assist;JH Emerson Co.社製;Mass州Cambridgee.g.
http://www.jhemerson.com/coughassist.htm


酸素分圧・炭酸ガス分圧だけをみるな、ということが、教訓でしょうか?


COPDでもるいしょう状態がひどく、咳嗽困難な事例もあります。日本の特異とするACE阻害剤誘発咳嗽は有効ではないのかとも・・・

by internalmedicine | 2004-11-17 16:10 | 呼吸器系