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COX2阻害剤・・・日本への影響は・・・

医薬品のネガティブな情報はだまってると一線の医師のところにはなかなか届きません。同系統の薬剤に問題があったとしても当方の薬剤には関係ない・・・という態度というか・・さわらぬ・・・ということで、に不利になる情報は自分で見つけないといけないと私は思う・・・という趣旨のことを明日どこぞの学会で話すのだけどぉ・・・

SSRI関連(http://intmed.exblog.jp/1460683/ http://intmed.exblog.jp/1361572/ )とCOX2阻害剤が興味ある題材なので・・・ずっとフォローしてます。

Vioxxは日本では治験中止(http://www.banyu.co.jp/company/news/2004/mk966.html)の情報程度。

ですが、日本でも
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COX2選択性を宣伝している薬剤
エトドラク:Etodolac(ハイペン,オステラック)
ナブメトン:Nabumetone(レリフェン)

いまのところ唯一のCOX2阻害剤
メロキシカム:Meloxicam(モービック)
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以上の薬剤があるとおもうのですが、まだ、製薬会社からの情報は今のところないようです。
今でもCOX2選択性を自慢して販売に回っている会社もありますし・・
整形外科などにはいっているのかわかりませんが・・おそらく、自剤との関連がないということで、動かいてないのでは・・・


どうも、COX-2阻害剤ごとに心血管リスクはだいぶ異なるようです。
これは以前記載してます。
   ↓
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鎮痛剤(NSAIDs)と心不全(啓蒙^H^H発が必要) : Cox2阻害剤の心不全への影響は薬剤により異なる
http://intmed.exblog.jp/348675/
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ただ、比較対照がばらばらで、recall biasというのもかかるようで、ほんとにどうかもう少し正確な判断は考慮が必要。

Ann Int Medで、あらためてほぼ同様の内容が記載
 ↓
Patients Exposed to Rofecoxib and Celecoxib Have Different Odds of Nonfatal Myocardial Infarction
http://www.acponline.org/journals/annals/myo_infar.htm
Ann Int Med. 1 February 2005 Volume 142 Issue 3
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心筋梗塞の補正オッズ比は
NSAIDS使用してない対照に比べ
・celecoxib:0.43 (95% CI, 0.23 to 0.79)
・rofecoxib:1.16 (CI, 0.70 to 1.93)

rofecoxibはcelecoxibに比べ統計学的にMIオッズが高い(adjusted odds ratio for rofecoxib vs. celecoxib, 2.72 [CI, 1.24 to 5.95]; P = 0.01)

非選択性NSAIDsは被致死的MIの減少と相関

非選択性NSAIDsと比較してCOX-2は:
rofecoxib vs naproxen:オッズ比3.39 [CI, 1.37 to 8.40]
celecoxib vs (ibupurofen or diclofenac:0.77[CI, 0.40 to 1.48])
――――――――――――――――――――――――――――――――




オーストラリアのAdverse Drug Reactions Advisory Committee (ADRAC)
http://www.tga.gov.au/adr/adrac.htm
が、厚労省のウェブで紹介されていた
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TGAは,すべてのNSAIDsおよび慢性使用が承認されているいくつかの選択的COX-2阻害剤〔[ Celebrex ](celecoxib); [ Arcoxia ](etoricoxib) ; [ Prexige ](lumiracoxib); [ Mobic ](meloxicam); [ Valdyne ]( valdecoxib)〕の販売業者に対し,心血管の安全性の長期データを要請している。Celecoxibに関しては,ADRACはrofecoxibに比較してリスクが低いことを示すエビデンスがあることに注目しており,これは最近の研究によって支持されている。しかし,celecoxibに関する適切な期間の研究が待たれる。
ADRACは,COX-2阻害剤の安全性のレビューが完了するまで,celecoxibを含むCOX-2阻害剤は,心血管事象のリスクは増大すると認識する方が賢明であることを勧告する。
http://66.102.7.104/search?q=cache:LmAS-BM2ZkEJ:www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly2/24041222.pdf+Meloxicam+myocardial&hl=ja&lr=lang_ja&client=firefox-a


[参考文献]
FDA Public Health Advisory: Safety of Vioxx, 30 Sep 2004. Internet
http://www.fda.gov/cder/drug/infopage/vioxx/PHA_vioxx.htm (15 Nov 2004)

Lancet. Internet
http://image.thelancet.com/extras/04art10237web.pdf

Risk of acute myocardial infarction and sudden cardiac death in patients treated with COX-2 selective and non-selective NSAIDs, 30 Sep 2004, Internet:
http://www.fda.gov/cder/drug/infopage/vioxx/vioxxgraham.pdf

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by internalmedicine | 2005-01-29 11:57 | 内科全般  

喫煙による家庭内ラドン濃度増加が肺癌の一原因・・・・から派生してラドン温泉て無駄じゃん


本来は、喫煙による家庭内ラドン濃度が肺癌発生と関連という論文です
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肺癌と家庭内のラドン濃度の関係

Radon in homes and risk of lung cancer: collaborative analysis of individual data from 13 European case-control studies
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;330/7485/223
BMJ 2005;330:223 (29 January)
自然に産生されたラドンの産物の自家暴露は肺癌のリスク、とくに喫煙者と直近まで喫煙者である人にとって特にそのリスクがある。13の症例対照研究のメタアナリシスで、7148名の肺癌患者を対象としたもの。肺癌のリスクは100 Bq/m3あたり16%の増加。線形の用量反応相関が見られたが明らかな閾値はみとめられない。
家庭内のラドンは肺癌死亡9%、癌死亡の2%に寄与している。
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すでにメタアナリシスができるほど多くの論文があるということですが、ちょっと今回は違う切り口に・・・しよう。



室内中のラドン濃度
“European case-control studies of residential radon and lung cancer”
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/330/7485/223/TBL1
1キュリーは 3.7×10^10 ベクレル ということをふまえて平均ラドン濃度:97と104 Bq/m3→2.62pCi/Lと2.81pCi/L(変換参考:http://www.remnet.jp/lecture/words2003/02054.html



わたしは、もともとホルミシス(http://mext-atm.jst.go.jp/atomica/09020103_1.html)というのに疑問を感じているのですが・・・

それなので、わざと・・・


“吸入療法では空気中ラドン濃度が5-8マッヘ(=68500-109600Bq/立方メートル)程度必要である”と、上記論文をみれば、ものすごい量のことが触れられてます。
http://mext-atm.jst.go.jp/atomica/09020710_1.html




そして、ラドン温泉推奨サイト(なんと・・・“go.jp”)の屋内ラドン濃度とpCi/l
http://www.jnc.go.jp/park/q-a/horumisisu/ho14.html
の説明は非常に微量のラドンをhormisisの根拠としてあげてますが・・これって今回の論文をみればあほちゃうのぉってなもんですね。

これを今回の用量曲線(http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/330/7485/223/FIG1)と比較のため同一画面にすると、スケールがあまりにちがうことに気がつきます。
a0007242_16163933.jpg


故に、この記述のラドン濃度はきわめて少ないこれに従えばわざわざ温泉に行かなくても自宅で十分ラドンは吸えます。そして、前述のURLの濃度にすれば極端な大量濃度を吸入しなければならない・・・これだと有害性が否定できない。
結局、ラドン温泉の有益性・無害性を支持する論文がない、むしろ無益か有害と思われるとなります。単なる風呂か温泉でいいじゃないかということで有馬温泉?

by internalmedicine | 2005-01-28 16:17 | Quack  

霊長類でBSE→vCJD経口感染証明 イギリスのvCJD死亡減少・・・その訳は

BSE関連の論文・報告が立て続けに出されてます

ひとつは、牛の脳みそを食させた猿にvCJDが発症したことことで、種を超えた感染の証明が霊長類でしょうめいされたこと
もうひとつは、BSE・vCJDのメッカ イギリスではvCJD死亡数が推定よりすくなくなったことです。これは意外に感染者・非発症者が多い可能性が示唆されます。今後の推移予測に影響を与えているようです。

マスコミがとりあげるのは明日以降でしょうか?


Lancetのearly releaseになっているんだけど・・

Risk of oral infection with bovine spongiform encephalopathy agent in primates
http://www.thelancet.com/journal/vol365/iss9456/abs/llan.365.9456.early_online_publication.32139.1
January 27, 2005
人間のBSE - vCJDを生じうるわけだが - の暴露の程度は不鮮明さは経口感染の効果と牛-ヒト生物学的バリアの程度がともにまだ不十分な知識レベルにであるからである。BSEのヒト以外の伝播について考察。2匹の猿(amcaques)にBSE感染牛の脳のホモジェネートしたもの5gを経口摂取させた。一匹のさるはvCJD様の神経疾患に暴露後60ヶ月で発症。もう一匹は76ヶ月でも発症せず。この所見と他のデータから人間に対して食事暴露のリスクの推定がなされ、BSEからヒトへの伝播予防に関する公衆衛生的な評価として追補的な助けとなるだろう。



この1週間前の22日板のBMJ
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/330/7484/164
死亡数変移:http://www.cjd.ed.ac.uk/figures.htm
BMJ 2005;330:164 (22 January), doi:10.1136/bmj.330.7484.164
1990年代の感染と関連したvCJDのUKでの死亡数が比較的少なかったことが報告された。
(www.journals.royalsoc.ac.uk, doi:10.1098/rsif.2004.0017)

以前調査されたvCJD例を完全に広範なイベントを評価するようデザインされたものでありその結果は矛盾する結果得あった。最近の傾向は2000年に28例をピークに減少し、2004年に9例と減少している。このパターンの方向性は将来の相対的に減少することを推定される。しかし、虫垂や扁桃組織のvCJDと異常プリオンの相関の存在が評価され、高い感染率も示唆されていた (Journal of Pathology 2004;203:733-9)。12674例のサンプルで明らかにvCJDの徴候を示し、3800名最大限感染していることを示唆したものであった。
ロンドンのImperial CollegeのPaul Clarke と Azra Ghaniは、数学的モデルでこの乖離した現象を2つの可能性で説明し、補正すべき予測を推定を持って評価した。
一つの仮説は、低頻度のを説明するため一定の比率の感染した住民が臨床的な疾患に進展しないこと。リンパ組織内で明らかに存在するが進展しない、無症状の感染によって単純化したものである。2つめの可能性は、もっとも悪いシナリオだが、臨床的なケースは出現しない遺伝子群の存在で、将来的にこの人たちが疾病の発症があるというもの。
たった一つの遺伝子サブグループだけが影響を受けている。40%の、methionine homozygous(MM)をPrP遺伝子コドン129にもつものであるが、もし他の遺伝子サブグループがvCJDに進展するなら起こりうるケースの数をまた再計算しなければならない。
最初の仮説を用いれば、もっと多くの人々が感染していても約70例だけが一次伝播と計算されていると推定される。2番目の仮説によれば最大5倍にケースが増加しトータルで約600名となる。

“いままでのところ、最初のシナリオがもっともフィットしているようである”と感染症疫学の統計学者であるDr Clarkeは述べている。“将来1次感染から大量のvCJD感染がでる可能性がすくないことを意味している”
“もっとも考えられる臨床的ケースと推定の乖離に対する説明は、感染した人々が一定の割で、障害において臨床的な状態に進展しないということである。数千名が感染しているが臨床的なvCJDにはならないと考えている”

by internalmedicine | 2005-01-27 20:56 | 感染症  

喘息用吸入器具の中身が空っぽを知る方法 II

吸入剤が空っぽかどうか知る方法を紹介(http://intmed.exblog.jp/1560677/)しましたが、


実は、この天秤式のやり方があったそうです。
キュバールしかもちろん適応できませんが、
大日本製薬のMRさんが現物をもってきてくれました。
a0007242_179855.jpg


考えてみれば軽量のおもり、家庭用調理用のおもりで空っぽの時の重量がわかっていれば
はかればそれでもいいわけですよねぇ・・・。
今度空っぽの時の重量一覧表をつくってみようかなぁ・・・。

by internalmedicine | 2005-01-27 17:13 | 呼吸器系  

"critical"という言葉


Webster系の辞書(http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary?va=critical)には
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まず、
“ある転換点(turning point)や特に重要な節目(juncture)のこと・・・あるいは関連した・・・あるいはその時点であること”(拙訳)【of, relating to, or being a turning point or specially important juncture 】と書かれてます。そして、その後に、批判的な意味合い【 inclined to criticize severely and unfavorably】が書かれているのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ところが、

日本の辞書など、たとえば、"ALC"(http://www2.alc.co.jp/ejr/index.php?word_in=critical&word_in2=%82%A0%82%A2%82%A4%82%A6%82%A8&word_in3=PVawEWi72JXCKoa0Je)でも
――――――――――――――――――――――――――――――――
【形-1】 批評{ひひょう}の、酷評的{こくひょう てき}な、批判的{ひはんてき}な、非難{ひなん}の
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とまず書かれ
それから
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【形-2】 危機的{きき てき}な、危機{きき}の、重大{じゅうだい}な、決定的に重要な意味を持つ
――――――――――――――――――――――――――――――――
と書かれているのです。


Websterと順位が逆なのです。



誤訳とまではいきませんが、どうも日本人は“critical”という言語を、本来の意味である“重大局面の”という意味を忘れがちとなり、“批判的・批評的”という意味でとらえがちのようです。


criticism(http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary?book=Dictionary&va=criticism&x=13&y=14)やcriticize(http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary?book=Dictionary&va=criticize)と混同、一部誤訳されているのではないかと思うことが多いのです。

残念ながら、

医療以外に、メディア・バイオレンスやメディア・リテラシーなどを言及する時など“批評的”という言葉がでてきます。


“批判的”・“批評的”と訳している可能性がある気がします。
http://www.google.co.jp/search?q=critical+%E6%89%B9%E5%88%A4%E7%9A%84&start=0&start=0&hl=ja&lr=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8&client=firefox-a&rls=org.mozilla:ja-JP:official


いつの間にか、“critical” が “clinical”に 変わっているのが笑えます。
http://www.rehab.go.jp/rehanews/japanese/No192/HospitalInfo.html
・この言葉でどうなったかというと、臨床的な判断を下すときの参考とするという意味から、診療のマニュアル化・定型化と変化したわけです。これを国も強要している。行政からみればてんでばらばらなことをされるより、紙の上で書かれたとおりやられているかどうかみればわかるから“お上制度”としては管理しやすいから推奨です。
・臨床的な決定的な場面というのを自覚することなく、定型的にことをすすめればよろしいという事態を生じてます。

さらに、わらえるのか、深刻なのか・・・
critical viewingを“批判的吟味”と訳したものだから・・・字面だけの表層的EBMerたちが反対意見をのべている記述物を読むことを“批判的吟味”と勘違いしてしまっているひとを見かけます。皮肉を込めて言えば、自らを“批判的”に見ることができないのでしょう。

“認知症”病名変更するくらいだったら、医療現場に深刻な影響を与えているこの“critical”な誤訳を改めてほしいもんです。>厚労省


日本では、英語を字面だけ読む似非学識者が横文字をひけらかして、勝手な解釈で、日本でしか通用しない和製英語を広め、字面だけが暴走する。そういう現象が多々あります。

あらためてお読み下されば幸いです。

[言霊信仰的医療系辞書]
http://intmed.exblog.jp/pg/blog_view.asp?srl=245971&nid=intmed



メディアから受けた情報を鵜呑みにして意志決定に関して受け入れられたままの情報で行動をしてします。日本人は重大な意志決定と気づかずに・・・


[事例]
[ジェネリック薬品の問題点も放送せよ > 民放]
http://intmed.exblog.jp/1590715/


これなんかは、 マスコミの間の抜けた“bypass media carping”(あら探し)にすぎません。有益性と有害性をバランスを考えて放送してもらい多ものです。
別の民放の同様な番組では適切な批判に対してあくまで娯楽番組ですからと担当者が答えたとのことで・・・これって、ジェネリック薬品会社の“自分とこの後発品の医薬品情報は先発薬品の会社に聞いてくれ”という無責任さと共通しております。

佐世保の女の子の事件なんかも、残虐行為を行うcriticalな時点で、不可逆的な残虐性を自覚できなかった・・・メディア・リテラシーがcriticalな判断を狂わしたわけです。

by internalmedicine | 2005-01-27 11:16 | 医学  

ジェネリック薬品の問題点も放送せよ!


民放のテレビ番組で“医療費を安くしたければジェネリックと言いなさい”という情報があったそうですが、

地域の薬剤師さんたちとの勉強会で、後発品メーカーの社長さんを講師にして講演会を開いたときに考えた、情報の非対称性という面でジェネリック薬品の問題点を列記しておきます。

結論から言えば、かならずしも、安いものがいいとは限りません。・・・それどころか、患者の立場をまもることを専念すれば、後発品導入には慎重に成らざる得ません。・・・“後発品導入に積極的でない医療機関”の方が“患者さんのことを考えている”とさえ考えられるのです。


この分野でも・・・安かろう!悪かろう!・・・というのを感じております。


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・生物学的同等試験がなされてない。溶出試験すなわち試験管内で薬の溶け方が一緒だと同じ薬効とみなしている
だが、“溶出試験によるジェネリック医薬品の品質調査”(http://www.sikai-web.com/generic-drugs-hinshitsuchousa.htm)でも明らかなとおり、これでは同一性の保証は不可能であると判明している。

ref.同等性試験
http://www.nihs.go.jp/drug/Q&A/

後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドラインに関する質疑応答集(Q&A)について(http://www.nihs.go.jp/drug/Q&A/


・さらに原材料であるバルク生産は発展途上国で行われることが多く、その製造過程に製品の質の担保がない。厚労省チェックは水に溶けるかどうかだけである。不純物混入、結晶化の問題など薬剤の質に関わるものがチェックされずに、堂々と薬剤として出回るのである。


売りっぱなしの生産販売体制では、品質保持、販売の永続性に関してかなり疑問がある。バルクを輸入して、製品化することで、製品できあがりということがほとんど。製薬というイメージより水溶解性のみに気をつかっているパッケージ業者なのである。製造コストをカットして、2年ほど売り抜けて、その製品はもうださないよ!という業者が多く、責任所在がはっきりしないのである。


<サンプリング・モニタリング>
・溶出試験、承認時の人為的なサンプルでの試験結果で行われており、その後の調査が行われてない・・・という情報あり 質の継続性の担保なし ※確認中
“溶出試験は承認時だけでなく、薬が製造されるすべての製造ロット毎に毎回実施”との情報あり ※確認中


ジェネリック薬品を採用しているところは多く経験するが、薬価改訂後市場から無くなる率が高い。すなわち、売りっぱなしと思われるものが多い
長期的使用後副作用や後に薬害が明らかになったときに、製薬会社はその製品を生産してない可能性や製薬会社そのものが無くなっている可能性が高い。大手ジェネリックでさえ、添付文書は水で簡単に消えるものや破けるものである。・・・患者さんたちはああいうパッケージをみてもジェネリックをほしがるだろうか?


・医薬品の製品情報がなされない
薬理作用・副作用は先発品メーカーに聞いてくれという業者がいるほど。添付文書も劣化紙に印刷不明なものを添付している。

ジェネリックメーカーの無責任さを示しているWeb記載(http://d-inf.org/drug/kht05.html
副作用のデータに関してほしい情報があれば、先発メーカーに聞いたらいいと思います。
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当方は数年前からジェネリック薬品に関して積極的に検討しており、採用すべきと判断したものは採用しております。残念ながら後発品に関する医薬品情報が製薬会社から届いたのは大手メーカーの分社化されたジェネリック会社だけという状況です。
患者さんに“ジェネリックは安くて良いけど、処方する医師・調剤する薬剤師に先発品ほど情報が入ってないことも知っていてほしい”のです。
そして、ジェネリックに関して異物混入時の対応で非常に不信感をもったことが有る経験をした地域の薬剤師の先生の経験もあります。

基本的には 製品情報などが適切に入手できる質の良い後発品があれば後発品に限る。
しかし、現実的にはコストから考えればふとどきな業者が後発品では入り込む余地を残しているということです。



日本のテレビ局の情報の問題点は根深いものがあり、偏った情報を流して、その信頼性に関しては娯楽番組ということで逃げる・・・かなり犯罪的であると私は思うのです。




なお、行政は、
現在の国内先発企業を“メガファーマとスペシャリティーファーマ”に収束、安価なジェネリック医薬品を有効活用することにより捻出された資源を、国内メガファーマやスペシャリティーファーマが開発する有用性の高い画期的新薬へ配分する”
ref.02/06/14 第3回医薬品産業ビジョンに関する懇談会議事録
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2002/06/txt/s0614-1.txt

要するに、後発品へできるものは移行させて、新規先発品の高値誘導で一部製薬会社をもうけさせて、それで新規薬品の創薬をめざさせるというわけです。メディアも国に踊らされているわけですが・・・

医者には敵意むき出しの民放&NHKは製薬会社や国への突っ込みは甘い
・・・厚労省の役人どもの言いなりのメディアに何の社会的役割があるのだろう?
・・・問題点を明らかにしてこそ意味ある報道である

後発品の問題点露呈は後発品が本格的に使用されはじめて、雪崩的に衆目に晒されることであろう。・・・そのときに、今 CMに出ているタレントたちの印象はかなり悪くなるものだと言うことを自覚していた方がよい。

by internalmedicine | 2005-01-27 10:33 | 医療一般  

片頭痛性めまい



“migranious vertigo”、日本語では片頭痛性回転性めまいでしょうか?

日本語検索しても、“頭痛大学”だけ・・・
http://homepage2.nifty.com/uoh/zutsuu/112mig_memai.htm
#ここのサイトはいつもすごいです・・

前庭神経性メニエール病や再発性前庭神経症、良性再発性回転性めまい・・・とも言われるらしい
(reccurent:再発性と訳してます)

診断基準らしいものは(http://www.neurology.org/cgi/content/abstract/56/4/436
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1)再発性の前庭神経性の症状(回転性/頭位性めまい、他の自己錯感覚・ものの動きの錯覚、頭部移動不耐感)

2) IHSクライテリアによる片頭痛診断(http://www.neurology-jp.org/guideline/headache/1_01a.html)
3) 少なくとも2つの前庭神経症状の発作がある時に一つ以上の次の症状が一つある:片頭痛性の頭痛・光過敏、音過敏、視力性などのaura

4)適当と思われる検査で他の原因を除外
――――――――――――――――――――――――――――――――




google scholar検索


この症状・病態に関して、詳しい説明が・・


Acute migrainous vertigo 急性片頭痛性めまい
http://brain.oupjournals.org/cgi/content/abstract/128/2/365
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エピソード的なめまいとして認識されてつつある。しかし、病態生理は未だ考察中のものであり、中枢・末梢前庭神経系に存在する機能障害の程度も不明である。
20名の急性MV患者で“neuro-otological examination、recording of spontaneous and positional nystagmus with 3D video-oculography, audiometry”を施行
病的な眼振がMV患者70%に、6例は自発的な眼振、5例はpositional(頭位性)で、3例はその2つとも所見有り
数名しか追加的な眼球運動障害はみとめない。
一人をのぞいてimbalanceがみとめられる。発作中、聴覚は影響なし。
10名の患者で中枢性の前庭神経機能障害を指摘。15%3例で末梢性前庭神経障害を指摘。残り7例(35%)は部位が確実に同定できず。
MVは突発性・頭位性眼振をともなう回転性めまいの鑑別診断として考慮されなければならない。そして中枢性・末梢性前庭神経疾患の両型としてしめされる病気である。
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“ 片頭痛とめまい”の関係は不可分?
相変わらず・・・頭痛大学はとばしてます・・・



めまい外来でのMVの頻度は7%~0.3%?
頭痛外来では9%?



連続200症例ののめまいクリニックと片頭痛クリニックの臨床的検討
http://www.neurology.org/cgi/content/abstract/56/4/436
Neurology 2001;56:436-441
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IHSクライテリアに従った片頭痛の頻度はめまい外来では38%で年齢・性別対照24%に比較して高い(p<.01)
“migrainous vertigo”のめまい外来の頻度は7%
片頭痛外来では9%
MVの33例患者のうち15例において回転性めまいは規則的に片頭痛と関連。
16例は、頭痛の有無にかかわらず生じ、2例では頭痛と回転性めまいもともに生じない。発作の期間は数分から数日
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Migrainous vertigo presenting as episodic positional vertigo
http://www.neurology.org/cgi/content/abstract/62/3/469
片頭痛は良性頭位性めまいと類似する頭位性回転性めまいを含む前庭神経症状を生じる。362名の連続した頭位性めまいのうち10例が"migranous vertigo”があった。
BPPVとMVを鑑別する要因は、症状のエピソードが短いこと、頻回に繰り返すこと、若い人に多いこと、頭位性めまいをともなうエピソードの期間に片頭痛の症状があること、非典型的な頭位性眼振のあること
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by internalmedicine | 2005-01-26 17:45 | 運動系  

コーヒーと肝臓


コーヒー党に肝がん少ない 東北大、6万人追跡調査で
 コーヒーを1日に1杯以上飲む人が肝臓がんになる危険性は、全く飲まない人の6割程度―。東北大の辻一郎教授(公衆衛生学)らが21日までに、約6万1000人の追跡調査結果をまとめた。大津市で開催の日本疫学会で22日発表する。
http://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC%E5%85%9A%E3%81%AB%E8%82%9D%E3%81%8C%E3%82%93%E5%B0%91%E3%81%AA%E3%81%84&start=0&start=0&hl=ja&lr=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8&client=firefox-a&rls=org.mozilla:ja-JP:official
こういう学会前や論文前の、発表というのは科学者の態度としては問題があります。
議論をへてからのメディアへの公表でなければ、情報ソースとしての信頼ができません。

ただ内容を考えると・・・このこれも最近の論文に掲載されたものと呼応します。



coffee and caffeine consumption reduce the risk of elevated serum alanine aminotransferase activity in the United States
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15633120
Gastroenterology. 2005 Jan;128(1):24-32.
高リスクpopulationで7.8%ALT増加をみとめた。
非補正下の研究でALT低下がコーヒー (P = .001)・カフェイン (P = .001)摂取量と相関
多変量解析で、ALT上昇のリスクはコーヒー(P for trend = .034) とカフェイン (P < .001)摂取量増加に伴い減少。
1日2杯以上のコーヒー飲料群は、オッズ比.56(95%CI .31-1.0)
4分位比較で、オッズ比は.31(95%CI .16-.61)
空腹時インスリン濃度はこの影響を仲介している所見はなかった。




Coffee consumption and decreased serum gamma-glutamyltransferase and aminotransferase activities among male alcohol drinkers.
Int J Epidemiol. 1998 Jun;27(3):438-43.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=9698132
男性アルコール摂取者で、γGTPを下げる


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理由がわからない・・・・
"腸肝循環で吸収され、胆管や肝管にも出現し、glutathione-S-transferaseの産生刺激し、解毒回路の促進的に働く"
こんなところでしょうか?(この辺は確信が持てず・・・)


興味有ることに、カフェイン呼気試験(Caffeine Breath Test)というのが肝機能測定として有るようです。

by internalmedicine | 2005-01-25 16:15 | 消化器  

重症肺炎にステロイド持続点滴

Hydrocortisone Infusion for Severe Community-acquired Pneumonia
A Preliminary Randomized Study
http://ajrccm.atsjournals.org/cgi/content/abstract/171/3/242
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 171. pp. 242-248, (2005)
重症のCAPでhydrocortisone点滴は全身性炎症へ影響を与え、肺炎の早期改善と敗血症関連合併症を減少することができる仮説を提示
重症CAP肺炎でプロトコール・ガイドの抗生剤治療を行っている患者をランダムに割り当て。多施設トライアル。200mg bolusで投与し、7日間10mg/時間のレートで点滴を行う。
一次エンドポイントとして
研究8日目のPaO2:FIO2、多臓器機能障害症候群(MODS)スコア、遷延化した敗血症性ショック減少はいづれも改善。
45名がこのstudyにエントリーし、エントリー時hydrocortisone群はPaO2:FIO2低く、胸部レントゲンスコア・CRP値も高い。
研究第8日めまで、治療群は、対照群に比べ優位にPaO2:FIO2改善(P=0.002)、胸部レントゲンスコア改善(P<0.0001)、有意にCRP値改善(p=0.01)、MODSスコア改善(P=0.003)、遷延化敗血症性ショック減少(p = 0.001)
hydrocortison治療は入院期間減少(p=0.03)と死亡率減少(p=0.009)と相関
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当然ながら、日本呼吸器学会の市中肺炎ガイドラインではステロイドの言及無し
http://www.jrs.or.jp/quicklink/glsm/index.html


【印象】
ポイントは、bolusでなくて持続点滴かもしれません。以前はARDSなどは1回ぽっきりの超大量メチルプレドニゾロンで生存率がどうのこうのと行っていたわけですから・・
重症肺炎でbolus投与しても効かないというイメージがあるのに老人などの遷延化肺炎などは経口ステロイドが著効することがあります。(単なる印象です)


【ご参考に】
重症敗血症・敗血症性ショックへのコルチコステロイド:システム・レビューとメタ・アナリシス
http://intmed.exblog.jp/m2004-08-01/#932880

by internalmedicine | 2005-01-25 10:44 | 呼吸器系  

インフルエンザ pandemic 前夜?


Probable Person-to-Person Transmission of Avian Influenza A (H5N1)
www.nejm.org January 24, 2005 (10.1056/NEJMoa044021)
http://content.nejm.org/cgi/content/short/NEJMoa044021
死亡した家畜鶏からの暴露後3-5日で指標患者は罹患。母親は病院へ彼女の世話をしに遠くの町からやってきて家禽からの被爆を受けてない。防備対策せず看護後16-18時間後肺炎で死亡。
おばも防御対策せず、その母親が熱発してから5日後熱発し、数日後肺炎となっている。
母親の剖検組織とおばの鼻喉頭・咽頭ぬぐい液でinfluenza A(H5N1)がRT-PCRにて陽性。
伝播のあらたなる鎖はなかった、ウィルス遺伝子の配列はウィルスのhemagglutinin受容体結合部位やウィルスの他の特徴的な変化を見いだせなかった。
8つの遺伝子配列対で最近同定されたタイで同定された鳥類からのものと類似。
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Editorialは・・・

アジアの多くの地域で鳥において現在、H5N1はendemicな状態である。
最近の検査室・疫学的研究はH5N1ウィルスが徐々に家禽類でより病原性をが信仰しており、環境的抵抗性が増しており、ほ乳類まで広がっているということが特徴である。
2004年H5N1は44名のアジアインフルエンザのケースを有し、32名が致命的。
2つの特徴が衝撃的:健康な小児若年者に圧倒的に集まっており、致死率が高い。
アジアの田舎で掘り待っているが、自由に移動する鳥類の群れとして多くが所有しており収入源であり食事源である。そういう環境での流行は検出を逃れており、コントロール困難で、人間への暴露機会を増加させている。特に子供が家禽類の近くで遊び食事として処理する環境・・・
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日本でもつい最近まで家禽類の放し飼いそれと居住地近くで豚・牛の混合飼育がされていたわけだからそうめずらしいことでもないのですが・・欧米人にはこの環境がとてもめずらしくかつ危険きわまりない習慣と思えるのでしょう。

京都の元農場従業員ら5人はトリ→ヒト感染が問題になりました。
Pandemic前夜というふうに考えているのでしょう・・・欧米の専門家は


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ご参考に
―臨床医のために―
http://www.nms.ac.jp/jnms/2002/06905494j.pdf

by internalmedicine | 2005-01-25 09:23 | 感染症