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青年の攻撃性:兄弟・親の性質、家庭の経済状態から影響をうける

貧乏なうちの子供は敵意性が増し、両親が敵意性があるほど子供はその影響を受け、子供は兄弟の状態で怒りやすさという性質に影響をうける。・・・なんか、身につまされる結果。


The Development of Interpersonal Aggression During Adolescence: The Importance of Parents, Siblings, and Family Economics
Child Development Volume 78 Issue 5 Page 1526-1542, September/October 2007

年長の兄をもつ子供は、妹をもつ場合より、年を経るに従い、平均的に攻撃的である。
妹を持つ場合の年長の兄弟の方は攻撃性が少ない。

非常に攻撃的な姉をもつ子供の場合、より攻撃的になり、弟をもつ子供の場合、攻撃性は次第に年とともに落ち着いてくる。

まとめると、年長、年少の兄弟をともに持つ場合青年期に攻撃的行動の進展に影響を与える。

兄弟1人、もしくは、攻撃性のある両性の兄弟の場合、攻撃性が時とともにひどくなる可能性がある。

カリフォルニア大学の、Davisという人たちの発見

年齢9-18歳の451の兄弟姉妹とその両親の観察

自己攻撃性をratingされた青年期の兄弟、両親を、家族の経済的プレッシャーとともに調査。

訓練を受けた観察者が敵意性評価し、兄弟の年齢の違いにおいて、両親のスタイル、家族の経済状態などのともに調査。

年長兄弟は、より攻撃的で、逆も同様。

この関連は男同士、女同士の兄弟の場合にも見られ、兄妹、姉弟の場合でもみられた。

年下の妹・弟の攻撃性は年長の姉・兄の攻撃性が有るほど増加し、逆も又しかり。ただ、その程度は性別により異なる。

両親の敵意性は、子供の攻撃性の進展に大きな役割を果たし、家族の経済状態は子供の攻撃性の間接的増加要因となり、両親の敵意性と相関する。

by internalmedicine | 2007-09-28 16:48 | その他  

米国胸部疾患学会、やや控えた表現で、慢性全身性炎症症候群を是認?

COPDは慢性全身性炎症症候群? 新しい医学用語の提唱 2007年 09月 06日って米国胸部疾患学会は本気のようである。学会誌に掲載された。

ただし、"systemic effect"というやや控えた表現


Systemic Effects of Chronic Obstructive Pulmonary Disease
What We Know and What We Don't Know (but Should)
The Proceedings of the American Thoracic Society 4:522-525 (2007)

Chronic obstructive pulmonary disease (COPD) は肺および全身の炎症と関連する。後者は無数の肺外疾患への影響:いわゆるCOPDの"systemic effects"と呼ばれる状態に関与する。
このsystemic effectの臨床的存在が最近明らかになってきているが、病態生理についての多くの疑問については明確な答えがない。この分野の研究について刺激を与えるための未知のことについて特に重要なハイライトをレビューしたもの。この分野のよき理解がCOPD患者のより良い治療オプションを与えることになれば幸いである。




COPDは肺内外における、いくつかのドメインを有すると理解される。
すなわち、病態的な気道閉塞と患者の臨床的特徴である。

【既知】
・ 軽度炎症が臨床的に安定なCOPD患者で生じている(そして、多くの他の慢性疾患で存在し、それは加齢における病的プロセスを意味する)
・ COPDにおいては、禁煙後も全身性炎症は持続し、疾患急性増悪の間に増加する
・ ステロイド治療(吸入・内服とも)は、安定COPD患者の全身性炎症性マーカーを減少させる。
・ COPDの全身性炎症のoriginは多因子だろうと思われ、COPDの全身性炎症に関わる様々な要因やその颯太知的重要性が確立されてきている。


【未知】
・ なぜ全身性(および肺の)炎症が禁煙後も持続するかというキーとなる疑問には全然答えられていない。
・ 全身性炎症が、COPDでみられる多く"systemic effects"、骨格筋機能異常や、心血管疾患、骨粗鬆症の病態生理に寄与することはあり得ることだが、現在判明されてないことである。
・ 薬剤によるCOPDの全身性炎症減少による、死亡率、健康状態といった明確な臨床的アウトカムへの影響は未だ不明である。

by internalmedicine | 2007-09-27 14:46 | 呼吸器系  

心血管疾患イベントHDLコレステロールの重要性、特にスタチン治療中患者において

コレステロールと心血管疾患の関係に関する情報は、日本においては、その食生活・人種特異性の問題とともに、薬害至上主義者の存在やメディアのセンセーショナリズム・サプリメント業者の広告主への配慮などもあり、ごちゃごちゃしている現状があると思う。

HDLコレステロールというのはその臨床的意義にくらべて高HDLが良いというだけで低HDLの危険性が軽視されている?・・・最近、HDLがこの業界のトレンドのようで・・・

HDLコレステロールは独立した心血管疾患指標であり、Framingham Heart StudyではLDLコレステロールよりより強力な冠動脈リスク要因とされている。HDL 1mg/dL(0.03mmol/L)増加毎に2-3%冠動脈疾患リスク減少する。
LDLコレステロール低下を目的として介入トライアルでは治療群の主要心血管イベントの減少が見られ、LDL40mg/dL(1.0mmol/L)で24%の主要心血管イベント減少する。だが、スタチン治療トライアル全部において、治療群でリスクが残存する。これの一つの説明として、HDLコレステロールがベースラインで低値の場合主要心血管イベントの予測因子として残っているからではないかという説明が発生する。スタチン4つのトライアルのpooled analysisで、HDLコレステロールの中等度程度増加で冠動脈性の動脈硬化減少させるという報告があり、HDLコレステロールのpropositionがLDL低下治療に関して独立した因子として浮上してきた。

下記研究でのHDL5分位は、<38mg/dl 、38以上<43mg/dl 、43以上<48mg/dl、48以上<55mg/dl、55mg/dl以上というきわめて事細かな分類

HDL Cholesterol, Very Low Levels of LDL Cholesterol, and Cardiovascular Events
N Engl J Med Volume 357:1301-1310 September 27, 2007 Number 13

Treating to New Targets (TNT) study のpost hoc analysisであり、9770名のHDLコレステロールの予後推定評価。
プライマリアウトカムは主要心血管イベント(定義として、冠動脈疾患、非致死的非処置心筋梗塞、心臓停止後蘇生、致死的・非致死的卒中)
スタチン治療3ヶ月後のHDLコレステロールと主要心血管イベント初回発生時までの時間を単変量・多変量にてLDLコレステロールstrataにて、70mg/dL未満と評価。

スタチン治療を受けている患者のHDLコレステロール値は、TNT研究の主要心血管イベントの予後推定因子であり、HDLコレステロール値は持続的な因子と考えられ、HDLコレステロール値の5分位に従い層別化される。
スタチン治療中のLDLコレステロール値に従い層別化すると、HDLコレステロールと主要心血管イベントの相関はボーダーながら有意であり(p=0.05)、LDL<70mg/dLにおいてでさえ、HDLコレステロールの最高5分位は、最低5分位に比べて主要心血管イベントのリスクが少ない結果であった。


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by internalmedicine | 2007-09-27 10:26 | 動脈硬化/循環器  

ワクチン内水銀と7-10歳児の神経心理機能の関係:否定的データ

小児の魚由来のω3摂取量がその後の様々な健康への好影響を与えるという報告があるが、メチル水銀の問題も一方では取りざたされている。ただ、いくつかの研究で魚摂取量と神経心理機能の影響は胎児期を含め会話・言語能力、巧緻性、注意、空間視覚能力など負の相関が認められ、通常の食品としての魚由来の水銀の影響は少ないことが示唆されている。
しかしながら、エチル水銀の半減期は<10日、メチル水銀は>20日ということもあり、適正摂取というのに対して注意は必要であろう。


今回は、ワクチンによる水銀暴露、エチル水銀の話で・・・

1930年代以降ワクチン内にthimerosalが保存のため使用されはじめた。これは重量比率として49.6%の水銀を含み、代謝され、エチル水銀とthiosalicylateとなる。1999年FDAは乳児では、ワクチン推奨量で、EPA基準値を超える投与量となると報告。
ublic Health Service and the American Academy of Pediatrics は、できるだけ迅速に乳児ワクチンからthimerosalを除去するようにメーカーに迫り、thimerosal含有ワクチンによる水銀に関連したリスクを上回るべく研究を行うべきであるした。
CDCは、3つのHMOのデータベースを利用して解析し、水銀暴露に従い、ticが増加することを一つのHMOで観察され、もう一つのHMOでは言語遅延がみとめられた。3番目のHMOではとくに有意な相関はなかった。

今回の研究は、出生前のthimerosalからの水銀暴露の以前の研究方法と同様な方法で、水銀と神経心理的機能の相関を調べたものである。
結論から言えば、thimerosal含有ワクチン・免疫グロブリンと7-10歳時点の神経心理機能は関連はなかった。

Early Thimerosal Exposure and Neuropsychological Outcomes at 7 to 10 Years
N Engl J Med. Volume 357:1281-1292 September 27, 2007 Number 13

by internalmedicine | 2007-09-27 09:24 | 医療一般  

COPD非薬物的治療

目新しい話題はないのだが・・・一応・・・


COPD患者の適切なケアには薬物的治療と非薬物的治療の組み合わせが必要。後者には、禁煙、身体活動・運動の励行、インフルエンザ・肺炎ワクチン、薬物治療へのadherence教育、急性悪化マネージメントプラン・事前指示書のような協同的な自己管理戦略

何れもが、良き医療の要素から成り立つのであるが、一括して、包括的外来呼吸リハビリテーションプログラムの形態としてなされることができる。

肺の病態生理に基づくうえでは直接的効果を示すものではないが、呼吸リハビリテーション、運動訓練、教育、心理社会的サポート、栄養介入を含むものが多くのアウトカム分野にまたがり有効性を示す。

この介入は主に合併症に関係した利益的効果を通してもたらせるものであり、特に身体的deconditioningのような病態に対して利益をもたらすものである。

呼吸リハビリテーションは標準的薬物治療にかかわらず呼吸器症状もしくは機能障害を有する場合に適応とされる。

適切な気管支拡張治療and/or酸素療法の組み合わせに運動トレーニングをすることで、特に酸素療法のその有効性が促進される。



The Nonpharmacologic Treatment of Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Advances in Our Understanding of Pulmonary Rehabilitation
The Proceedings of the American Thoracic Society 4:549-553 (2007)

by internalmedicine | 2007-09-27 09:15 | 呼吸器系  

1型糖尿病リスクのある子供はω3食事介入でその発症リスクを軽減できる可能性

1歳の時の食事がその後の抗体産生に影響を与えると考えると環境と親の責任は大きいとなるのか?1型糖尿病リスクのある子供はかなり早い時期から食事介入することでその発症リスクを軽減できるかもしれないという画期的な報告とも考えられる。

子宮内、胎児時期からの影響も当然考えられ、新しい介入試験が必要となるのかもしれないとのこと。海からの食品に含まれるω3脂肪酸の一つであるDHAの抗炎症用量との関係など今後検討が必要

魚はビタミンDの供給源でもあり、これが共役因子として働いている可能性もある。脂肪酸のω3細胞膜含量を増やしており、resolvinやprotectinとして知られている抗炎症エイコサノイド産生を促進する。



Omega-3 Polyunsaturated Fatty Acid Intake and Islet Autoimmunity in Children at Increased Risk for Type 1 Diabetes
JAMA. 2007;298:1420-1428.

コロラド州Denverで行われたDiabetes Autoimmunity Study in the Young (DAISY)という長軸方向の観察研究(1994年1月から2006年11月)
1型糖尿病のリスクの高い1770名の子供(定義としては、糖尿病リスクの高いHLA遺伝子型、あるいは同胞・両親が1型糖尿病であるもの)
平均フォローアップ期間は6.2年
ラ氏島抗体(IA)が1歳時点での多価不飽和脂肪酸(PUFA)報告摂取量と関連があるかどうかを検討した。
症例対照研究(N=244)で赤血球膜のPUFA含量(総脂質比率)によるIAのリスクを検討

58名の子供がIAを呈するようになり、HLA遺伝子型、家族歴、カロリー摂取、ω6摂取量で補正すると主が3摂取量とIAのリスクは逆相関(hazard ratio [HR], 0.45; 95% 信頼区間[CI], 0.21-0.96; P = .04)
この相関は、アウトカムの定義を2つ以上の自己抗体陽性としたときにさらに強まる (HR, 0.23; 95% CI, 0.09-0.58; P = .002).
症例対照研究にて、赤血球膜中ω3含量はIAリスクと逆相関を認めた (HR, 0.63; 95% CI, 0.41-0.96; P = .03).




あくまでも、食事中のω3含量なのであり、決してDHAやEPAのサプリメント使用ではないことにご注意を!

by internalmedicine | 2007-09-26 08:55 | 動脈硬化/循環器  

レビュー ストレス:心血管疾患への悪影響 "allostasis"

ストレスという言葉・・・乱用されすぎて、その定義が曖昧になっている

とくに、ストレスによる“心血管障害”という話を聞くと・・・いつも、それを思う

わかってるようで、わかってない、誤用も多い “ストレス” という言葉

実際、ストレスを回避あるいは軽減することでほんとに心血管疾患イベントは減少するのだろうか?それも言及されている。

Review The cardiovascular toll of stress
The Lancet 2007; 370:1089-1100
心理的ストレスは、交感神経・副交感神経のバランスとHPA系のトーンへの変化をもたらし、急性に、心筋梗塞、左室機能低下、不整脈など関係する状態、そして、慢性的には、動脈硬化プロセス促進的に働く可能性があるという


Sir William Osler
“Emotional causes, violent exercise, and fevers all produce great increase in the rapidity of the heart's action. The extremely rapid action which follows fright may persist for days, or even weeks.”

情緒的な原因、激しい運動、熱はすべて心臓の動きを急激に増大させる。
この極端な変化が、恐怖をもたらし、それが数日、あるいは、数週間持続することがある


"allostasis"という言葉は、環境や心理的変化に対して生物学的ホメオスターシスを維持する過程をそうよぶ。この維持機能はHPA系、自律神経系、心血管、代謝、免疫系を含むもので、内的・外的ストレスから体を守る働きをする。

ストレス反応の活動性をもたらすおもなシステムは視床下部・脳幹に存在する。視床下部PVNに存在するcorticotropin-releasing hormoneやarginine-vasopressin neuronであり、橋や延髄に存在する青斑核-norepinephrine系。視床下部や下垂体への求心経路はさまざまなところから集まる。青斑核、他のnorepinephrine-releasing brainstem nuclei、感覚・情緒的トリガーからの皮質input、全身性mediator、たとえば炎症性サイトカインなどである。動物においてはserotonin刺激はニューロンでのcorticotropin-releasing hormoneを産生を刺激し、norepinephrineを産生し、青斑核のそれは副腎コルチコステロイド、GABA、corticotropin-releasing hormone、norepinephrine、いくつかのオピオイドペプチドにより抑制される。
HPA系はPVNのcorticotropin-releasing hormoneによる活性化される。corticotropinの有利は下垂体からのcorticotropin放出wお促進し、glucocorticoidの産生を刺激する。コーチソールは中枢性のエネルギー保存的効果、gonadotropin・GH・TSH遊離抑制などをもたらすが、炎症や免疫系統の抑制効果、脂肪の中心分布、インスリン感受性低下、商圧という体への影響である。

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ストレスは、急性・慢性の心血管疾患に対して明らかに重要な、潜在的なリスク要因である
βアドレナリン拮抗剤の有効性が認めれていることでも明らかである。
心血管疾患を有するあるいはリスク状態にある対象者に対して、ストレス減少のよく対照された研究は少ないが、高血圧、インスリン抵抗状態のような心血管リスクや虚血、不整脈、ポンプ失調などのアウトカムに、急性・慢性の心理的ストレスが関連するという強い・一定したエビデンスがある。


故に、医師たちは、慢性の精神状態と心理的ストレッサーと、心血管疾患リスクの関連を認識し続ける必要がある。重篤な患者の症状ではnegative emotionとの関係が生じる。非必要な心理的な緊張を和らげるよう、健康なライフスタイルによりストレス軽減、anger management、mental illnessの治療を行わなければならない。

ストレスと心血管系についての研究でもっとも期待できるものは、遺伝子研究発達により可能となっている。ストレッサーの神経学的プロセス、ストレスホルモンの末梢での反応に関わる遺伝子の同定によりストレス反応が個別化され、治療目標として重要な分子学的経路の判明されてきた。ストレスが心血管系へ障害を与えるメカニズムを明らかにし続けることで、ターゲットとするエビデンスに基づく介入の出現が期待できる。


薬物的、行動療法的ストレス軽減法は治療・予防対照の臨床的トライアルがなされている。
生物学的なあり得そうな説明、リラクセーションテクニック(例:瞑想、ヨガ、祈り)に関わらず、自立神経の活動性を一過性に修正する可能性はあるのだが、行動療法・心理療法によるストレス軽減効果の有効性のエビデンスは心血管イベント減少効果に関して限定的である。

ランダム化トライアルにて、ストレス減少介入を行った患者に心血管イベント減少を示す傾向はあったが、介入および研究対象にheterogeneityが見られ、心血管イベントは言うまでもなく、ストレス測定項目において、一定した効果が見られ状況である。

薬剤治療は限定的範囲でのみ行われており、SADHART研究では、setraline24週とプラセボ割り当てにて、臨床的エンドポイントの相違が見られるパワーがなかった。治療後の駆出率(プライマリアウトカム)、自律神経、心拍・血圧・心拍変動などの血行動態トーンの変化に関して有意な差がなかった。血小板活動性はsertralineにより減少したが、この減少はセロトニンへの直接効果によるものであった。特異的なアウトカム(プラセボ群で5名死亡、sertraline群で2名死亡、心筋梗塞7名vs5名)への好影響がみられた。・・・この研究は臨床的に明らかなエンドポイントを有する研究が必要と思われる。


ENRICHD研究は、2500名近くのうつや低社会サポート、あるいは両者で、心筋梗塞を有するもので、認知運動療法 vs 通常ケアの対照調査、うつ社会的孤独スコアに改善はあったもののイベントフリー生存率に影響はなかった。しかし、subset分析でSSRI処方のうつ患者で、死亡・再発心筋梗塞の40%の減少が見られたという報告

by internalmedicine | 2007-09-25 09:50 | 動脈硬化/循環器  

PPI長期使用と直腸結腸癌 有意な関係認めず

PPI(proton pump inhibitor )長期使用は直腸結腸癌の有意な増加はなかった。

Chronic Proton Pump Inhibitor Therapy and the Risk of Colorectal Cancer.
Gastroenterology. 2007 Sep;133(3):748-754. Epub 2007 Jun 20.

【背景・目的】PPI治療による慢性的な酸抑制は高ガストリン血症を来す可能性があり、高ガストリン血症は結腸直腸癌と関連が示唆されている。
PPI長期使用と直腸結腸癌の関連を研究したもの

【方法】50歳以上で、5年以上直腸結腸癌がない患者のnested case-control studyで、英国General Practice Research Database(1987-2002)フォローしたもの

【結果】4432名のincidentな直腸結腸癌と44292名の対照
5年以上PPI補正オッズ比は1.1(95%CI 0.7-1.9)
高用量PPI使用(例:1日投与量1.5以上)のうち、有意でない増加傾向が、使用期間増加とともにみとめられる (test for trend, P = .2).
しかし、悪性貧血患者では直腸結腸癌のリスク増加はなかった(補正オッズ比 0.9; 95% 信頼区間  0.6-1.3).

by internalmedicine | 2007-09-25 08:49 | 消化器  

非侵襲的人工呼吸:非COPDとCOPDの効果の違い

一般の医者は全く興味ないかもしれないが、私にはとてもおもしろい論文


NIV(非侵襲的人工呼吸)は非COPD患者の運動耐用能を改善する。そして、エネルギー要求量の低下を意味するCO2の減少効果が見られ、COPD患者は安静時CO2減少は分時換気量増加によりもたらされているという・・・報告

換気効率という面でCOPDへのNIVはうまく作用してないということがわかった。
・・・となると、そのような介入を併用しなければならない・・・となる

Exercise Endurance before and after Long-Term Noninvasive Ventilation in Patients with Chronic Respiratory Failure
Respiration (DOI: 10.1159/000105542)

非侵襲的人工呼吸(NIV)は低換気を改善し、慢性呼吸不全(CRF)患者の呼吸・末梢筋力のenduranceを改善する
短期NIVと効果をCOPDと胸郭制限性疾患とで分けて比較したもの
COPDによるCRF35名の患者と胸郭制限によるCRF24名の比較
最大負荷の75%の定仕事量運動試験、肺機能、動脈血ガス分析を前、3ヶ月後で施行

非COPD群は運動時間として 4.7 ± 1.81 → 6.59 ± 3.15 min (p = 0.0032)
COPD群では4.57 ± 2.19  → 5.39 ± 3.09 min (p = 0.09)

両群とも、CO2 値は低下 (COPD 52.30 ± 7.77 → 46.06 ± 4.61 mm Hg、non-COPD 47.82 ± 5.19 → 43.79 ± 4.15 mm Hg)

COPD患者は分時換気量増加 (13.47 ± 2.73 → 14.88 ± 2.67 l/min)

非COPD患者では酸素摂取量減少(6.27 ± 1.61 → 5.54 ± 1.35 ml/kg)

by internalmedicine | 2007-09-25 08:31 | 呼吸器系  

COPDの新しい薬剤

通常COPDの薬物治療として取り上げられたもの以外に焦点をあてた解説記事
もはやCOPDの薬物治療といってもニヒリズムに陥いっている状況じゃなくなってきているとのこと

紹介されたのは、禁煙補助的薬物、新しい気管支拡張剤とくに、1日1回吸入剤、様々な併合薬、気道系の好中球炎症に対する初めての薬剤ということになるPD-E4抑制剤など
抗酸化物質型らしく仲間入りしており、抗TNF-α剤など


Pharmacologic Therapy
Novel Approaches for Chronic Obstructive Pulmonary Disease
The Proceedings of the American Thoracic Society 4:543-548 (2007)
※禁煙の薬物的補助
ニコチンガム、ニコチンパッチ、ニコチン鼻スプレー、ニコチン吸入
Bupropion SR、Varenicline

※新規気管支拡張剤
LABA
抗コリン剤
合剤(AdvairなどのLABA+ICS、LABA+抗コリン剤)
※PDE-4抑制剤(cilomilast、roflumilast、・・・)
※抗酸化関連:NAC
※TNF-α関連
※ビタミンAとATRA、retinoic acid

by internalmedicine | 2007-09-22 08:54 | 呼吸器系