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心不全非代償状態でも在宅

病院は短期医療にとって、標準の場所である。しかし、老人には有害な場所でもある。
心不全治療といえど、できれば自宅で治療ができればそれにこしたことはない。

非代償性心不全老人を”physician-led hospital-at-home service”(医師主導在宅ケア)と、通常の病院ケアで比べたもの

Hospital at Home for Elderly Patients With Acute Decompensation of Chronic Heart Failure
A Prospective Randomized Controlled Trial
Arch Intern Med. 2009;169(17):1569-1575.
うっ血性心不全急性非代償状態患者をランダムに、general medical ward (n = 53) とGeriatric Home Hospitalization Service (GHHS; n = 48)に割り付け


総サンプルにて6ヶ月後の患者死亡率は15%
2つのケア場所にて有意差無し

その後の入院回数は2群で有意差無し

しかし、平均追加入院期間はGHHSの方が長い (84.3 [22.2] days vs 69.8 [36.2] days, P = .02)

GHHS患者では、栄養状態、QOLスコアの改善をみた



GHHSといえど、テレモニタリングだらけ

http://www.ismb.it/uploads/6/1771_abstract_def.pdf


厚労省の役人・・・いいものみっけ!・・・とはいかない!

恵まれた人たちだけが供することのできる・・・在宅医療・・・国は勘違いしているが・・・


The effectiveness of hospital at home compared with in-patient hospital care: a systematic review
Oxford Journals Vol. 20, No. 3 Pp. 344-350

by internalmedicine | 2009-09-30 10:30 | 動脈硬化/循環器  

COPD急性増悪:非侵襲的人工換気成功は呼吸回数と血糖に依存

COPD急性増悪の時、非侵襲的人工換気(NIV)の成功率は、呼吸回数と血糖値に依存するという話

身体ストレスによる耐糖能異常発現の結果論なのか、血糖コントロールにて筋機能に影響をあたえるのかはこれだけでは不明

CHRONIC OBSTRUCTIVE PULMONARY DISEASE
Hyperglycaemia as a predictor of outcome during non-invasive ventilation in decompensated COPD
Thorax 2009;64:857-862

急性の高炭酸ガス血症性呼吸不全COPD患者で、NIVを受けた患者を前向きに検討
ランダムな血糖値測定にて評価
88名の患者(平均ベースライン pH 7.25, PaCO2 10.20 kPa, PaO2 8.19 kPa)
NIVにてpH 正常化にて終了79名(90%)

多変量解析にて以下の予測因子
・baseline respiratory rate (OR 0.91; 95% CI 0.84 to 0.99)
・random glucose >=7 mmol/l (OR 0.07; 95% CI 0.007 to 0.63)
・admission APACHE II (Acute Physiology and Chronic Health Evaluation II) score (OR 0.75; 95% CI 0.62 to 0.90)

ベースラインの呼吸回数<30回/分と random glucose <7 mmol/l増加という2つの組み合わせは、NIV成功<97%の予測因子となり、100%のpredictiveとなる。

by internalmedicine | 2009-09-30 09:28 | 呼吸器系  

サイロの中で倒れる、3人死亡 CO中毒か → silo filler's diseaseでは?

普通に考えれば、 silo filler's disease なのだが・・・ なぜか・・・CO中毒と・・・不完全燃焼の証拠でもあったのだろうか?

例:サイロ内で干草が発酵して発生したNO2吸入による中毒
http://www.j-poison-ic.or.jp/sanjyo/NO2051117.pdf


サイロの中で倒れる、3人死亡 CO中毒か
< 2009年9月30日 5:08 >
http://www.news24.jp/articles/2009/09/30/07144695.html(魚拓)
29日夜、宮崎・五ヶ瀬町で、家畜のえさを貯蔵するサイロの中で、家族4人が倒れているのが見つかり、3人が死亡した。警察は一酸化炭素(CO)中毒の可能性もあるとみて、詳しく調べている。

 29日夜、五ヶ瀬町の農業・宮崎一夫さん(60)の牛などのえさを入れるサイロの中で、家族4人が倒れているのが見つかった。4人は病院に運ばれたが、宮崎さんと妻・シズエさん(59)、母・トミ子さん(79)が死亡した。また、孫・里久くん(7)は意識不明となっている。

 サイロは直径約1.2メートル、深さ4メートルで、4人は穴の中に折り重なるように倒れていたという。サイロの中には脚立が立てかけられていて、警察は、里久くんが穴に落ち、それを助けようとして3人が次々にサイロに入り、全員が一酸化炭素中毒になった可能性もあるとみて、事故の原因を詳しく調べている。



干草による過敏性肺臓炎とよく間違えられ、ウェブでも間違いがいっぱい・・・・

hay fever(枯草熱)、silo-filler's disease、organic dust toxic syndromeを明確に区別すべきだろう・・・

merkマニュアル(http://www.merck.com/mmpe/sec05/ch055/ch055e.html)
Hypersensitivity pneumonitis has clinical similarities to other disorders that have different pathophysiologies. Organic dust toxic syndrome (pulmonary mycotoxicosis, grain fever), for example, is a syndrome consisting of fever, chills, myalgias, and dyspnea that does not require prior sensitization and is thought to be caused by inhalation of toxins produced by fungi or other contaminants of organic dust. Silo filler's disease may lead to respiratory failure, acute respiratory distress syndrome (ARDS), and bronchiolitis obliterans or bronchitis but is caused by inhalation of toxic nitrogen oxides produced by freshly fermented corn or alfalfa silage. Occupational asthma causes dyspnea in people previously sensitized to an inhaled antigen, but features such as airflow obstruction, airway eosinophilia, and differences in triggering antigens distinguish it from hypersensitivity pneumonitis



残念ながら、初期対応関係者にこの関連がわかる人がいなかったと考える方が自然なようだ・・・関係者全員、勉強が足りないのでは・・・

by internalmedicine | 2009-09-30 06:46 | 呼吸器系  

「混合診療」禁止は合法

「混合診療」禁止は違法 007年 11月 07日で記載したが・・・


今度は真逆の記事・・・「混合診療」禁止は合法

「混合診療」禁止は合法=がん患者側が逆転敗訴-保険適用認めず・東京高裁
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009092900587
 保険診療と保険外診療を併用する「混合診療」を受けると、医療費全体に保険が適用されないのは違法として、がん患者の男性が国を相手に、保険適用の確認を求めた訴訟の控訴審判決が29日、東京高裁であった。大谷禎男裁判長は「法律上、混合診療は原則として禁止されている」として、男性の受給権を認めた一審判決を取り消し、原告側逆転敗訴を言い渡した。
 訴えていたのは神奈川県藤沢市の団体職員清郷伸人さん(62)。
 大谷裁判長は、健康保険法は、保険適用が認められている混合診療を、一定の要件を満たした医療機関で、専門的な検討を経て承認されたケースに限定していると指摘。これに該当しない場合については、混合診療は原則として禁止されていると判断した。(2009/09/29-15:16)



再掲しておく・・・自由診療議論の問題点
1)本来は現在の標準治療はすべて保険診療で行われるべき
2)にもかかわらず、中医協が明確な判断指針をしめさず、官僚主導型、近年は財界、患者団体主導型で判断されており、諸外国に比べ、真の医療の専門家の純粋な判断が著しくかけている。
3)医療側が国・官僚・与党政治家に対して不審を抱いており、一部でも公的介護保険破壊につながるものはすべて排除したいと考えている。混合診療導入を国民の体勢に利する形で行えるなら、皆保険死守の担保が必要だろう。まずはそれからである。
4)公的保険制度の破壊をもたらして利するのは、非公的な医療保険を手がけている会社であり、映画シッコに代表される米国型医療導入を喜ぶ連中である。
5)メディアの一部かわいそうな人をクローズアップして、民衆をミスリード使用としている。その背後に巨大スポンサーの保険会社、オリックスのような財界がある。
6)真に困るものは、経済状態の乏しい国民である。だが、メディアのミスリードで正しい情報が国民に知れ渡ってない。
7)一裁判官が行政を失政である判断する資格があるのだろうか?失政かどうかは民衆が決めることであり、法律に合致しているかどうか判断するのが司法の仕事。それ以上でも以下でもない。司法の思い上がりである。

by internalmedicine | 2009-09-29 15:52 | メディア問題  

retail clinic・・・という存在

nurse practitioner・physician assistant制度前提であり、それに、日本のような保険診療下のフリーアクセスだと、存在意義は今ひとつ不明だが、今でも”米国医療制度がすばらしい”と思っていそうな小泉政権の残党たちが持ち出すかもしれない制度。

論文の主旨はコストの安さだが、コスト比較してもさほど安上がりでない・・・のにむしろ驚く
(Retail clinic $110 vs. 診療所:$166 vs センター $156)

レントゲンや採血など無しの、咽頭炎や気管支炎診療だと日本なら、5000円程度だろう・・・いかに日本の医師診療が低く算定されているか・・・

Retail clinicsという存在
http://www.aafp.org/fpm/20060500/65reta.html

MinuteClinicというのは家庭医が共同出資し、記載時最大のretail clinicとのこと、コンビニや、Targets、ウォールマート、大都市部の交通量のおいアウトレットに出店している。急性疾患の患者はアポイント無しにnurse practitioner や physician assistant受診し、数分で診断、処方箋があるならストア内薬局に立ち寄る。医師受診必要な問題があれば、プライマリケア医に受診を求める。もし相談する医師がいない場合はnurse practitionerがリストから参照する。



中耳炎、咽頭炎、下気道感染をretail clinicで治療された場合と、診療所、緊急ケアセンター、ED治療者とコスト比較
総コストは、retail clinic治療開始エピソードで、診療所、緊急センター、EDに比較して安い$110 vs. $166, $156, $570; P < 0.001)
処方コストは同様($21, $21, and $22)
aggregate quality scores (63.6%, 61.0%, 62.6%) 、patient's receipt of preventive care (14.5%, 14.2%, and 13.7%) (P > 0.05 vs. retail clinics)は同様
EDにおいて、平均処方コストは高く、aggregate quality scoreは他のセッティングより有意に低い



Comparing Costs and Quality of Care at Retail Clinics With That of Other Medical Settings for 3 Common Illnesses
Ann Int Med. Vol. 151. (5) 321-328 1 Sep. 2009

by internalmedicine | 2009-09-29 15:46 | 医療一般  

睡眠時無呼吸症候群と糖尿病:頚部径と独立して関連、 生活習慣改善:Sleep AHEAD 研究

SLEEP-DISORDERED BREATHING
Obstructive sleep apnoea is associated with diabetes in sleepy subjects
Thorax 2009;64:834-839


2146名の完遂データで、糖尿病頻度はOSA重症度とともに増加 (p<0.001)
重症OSAは、人口動態データ、体重、頚部径補正後も独立因子(odds ratio (OR) 2.18; 95% CI 1.22 to 3.89; p<0.01)
層別化解析にて、相関は主に傾眠傾向のもので多い (OR 2.59 (95% CI 1.35 to 4.97) vs 非傾眠傾向1.16 (95% CI 0.31 to 4.37))




Sleep Apnea in Look AHEAD (Action for Health in Diabetes)


A Randomized Study on the Effect of Weight Loss on Obstructive Sleep Apnea Among Obese Patients With Type 2 Diabetes
The Sleep AHEAD Study
Arch Intern Med. 2009;169(17):1619-1626.


多施設研究で、2型糖尿病およびOSAを持つ264名を対象に、OSAにおける体重減少効果

強化ライフスタイル介入:Intensive Lifestyle Intervention (ILI) 群 と  Diabetes Support and Education (DSE)に分けてランダム化

ILI参加者は1年後DSE参加者より体重増加 (11.1 kg vs 0.5 kg; P < .001)

DSE群に比べて、ILI参加者は、平均AHI減少 9.7(2.0)/時間 (P < .001)

1年後、DSE群よりILI群で3倍OSA再入院多く、ILI群の重症OSA頻度は、DSE群の半数である。

初回AHIと体重減少は、1年後のAHI変化の強い指標である(P < .01).
体重減少10kg以上では、AHI減少がもっとも顕著

by internalmedicine | 2009-09-29 10:38 | 呼吸器系  

COPD急性増悪トリアージ・ツール :BAP-65

COPD予後推定:BODE指数よりADO指数 2009/09/01 15:38:00 ってのを取り上げたが・・・ ”FEV1予測、MRCスケール呼吸困難土、年齢”であった。


今度は、COPDの急性増悪(AECOPD)に注目、AECOPDは、入院必要となったり、合併症・死亡率と関連する要素であり、単純な重症度スコア、BAP-65が開発され、AECOPDの約10万人入院ベースで検討された(ホントは88074名なのだが・・・)ものである。

・elevated blood (B) urea nitrogen level
・altered (A) mental status
・increased pulse (P)
・age older than 65 years


リスクポイントのない患者では、死亡・人工呼吸必要性がきわめて低く、すべてのリスクがある場合、死亡・人工呼吸確率22%となる。
これは、AECOPD患者管理のトリアージ意思決定に役立つものと考えられる

Mortality and Need for Mechanical Ventilation in Acute Exacerbations of Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Development and Validation of a Simple Risk Score
Arch Intern Med. 2009;169(17):1595-1602.

by internalmedicine | 2009-09-29 10:05 | 呼吸器系  

前立腺癌PSA検診は死亡率を改善しない・・・検診時は利益・有害性のインフォームド・コンセントを

包括的に考えれば、健診により診断を2-4倍増やすが、検診による死亡率の差は有意差がない。

検診というものは、前率がん検診だけでなく、検診を受けること自体の有害性も具有するものということに利用者も情報提供されるべきであり、インフォームド・コンセントが重要。

ネットの死亡率で見れば矮小な利益性しかないと、著者らは述べている。

A Model of Prostate-Specific Antigen Screening Outcomes for Low- to High-Risk Men
Information to Support Informed Choices
Arch Intern Med. 2009;169(17):1603-1610.


40,50,60,70歳での、前立腺癌 低、中等度、高リスクでの、年次PSA検診有無でのベストケースシナリオとして、前立腺癌死亡率20%の相対リスクとしたMarkovモデルでの検討

利益と有害は年齢、家族リスクにおいて様々

60歳男性低リスクの場合
・年次検診を受けた1000名の場合、115名の生検のきっかけとなり、10年間で前立腺癌診断53名
・検診受けてない場合の1000名の場合、23名が前立腺癌診断

10年における前立腺癌による死亡は、検診男性で3.5名、非検診男性では4.4名

40-69歳の検診1000名で、85歳時点で、前立腺癌死 27.9、全原因死亡 639.5
対して、非検診者では、前立腺癌死 29.9、全原因死亡 640.4


高リスク男性では前立腺癌死は増えるが、前立腺癌との診断数および、それに関わる有害性も増加する。


日本の検診は、ことごとく、検診の有害性について、無視
住民検診なども、委託先においては、エビデンスのない検診をオプションとして設定して、まるで有害性がないがごとく、説明がなされている。たとえば、胃透視検査における誤嚥、各レントゲン撮影の放射線被ばく・過剰拾い上げに伴う放射線機会の増大、採血項目頻度数増加による二次検診頻度増加などなど

検診時、検査の限界(特に死亡率への影響)と有害性説明を義務化すべきだと思う・・・

by internalmedicine | 2009-09-29 09:46 | がん  

高齢者は、非生理的高インスリン状態にて筋肉回復

つくづく、メタボってのは、罪深い概念だと思う。

やせさせて大腿径まで細らせてしまえば、それこそ、老人の脆弱性を亢進してしまう

腹部脂肪減量至上主義の犠牲で、大腿部骨格筋を脆弱化し、”sarcopenia(骨格筋低下症)”を促進させる、(大腿径と早期死亡リスク ・・・ 下肢筋肉量の重要性! 2009-09-05)。・・・で、結局、老人の動脈硬化関連疾患・認知機能・意欲への悪影響、転倒・転落事故促進させる体重へらせば喜ぶ・・・馬鹿政策


これで、ロコモなる概念をはやらそうとしている、整形外科の先生たちに喜んでもらったらこまるのだが・・・(「ロコモ」・・・いい加減にしてくれないか カタカナ概念  2009-03-05さっそく ・・・ ロコモの犠牲? NHKで骨折事故 2009-04-07

老化における、インスリン代謝と骨格筋の関係が次第に明らかになってきている。

Supraphysiological hyperinsulinaemia is necessary to stimulate skeletal muscle protein anabolism in older adults: evidence of a true age-related insulin resistance of muscle protein metabolism.
Fujita S, Glynn EL, Timmerman KL, Rasmussen BB, Volpi E.
Diabetologia. 2009 Sep;52(9):1889-98. Epub 2009 Jul 9.

目的・仮説: インスリンにより誘導される筋肉蛋白異化の生理的増加は健常者、耐糖能正常の老人で鈍化する。仮説として、加齢による筋蛋白異化の障害は真のインスリン抵抗性状態であり、生理的状況を超越した高インスリン血症で克服できるのではないかと仮説

方法: 色素希釈、stable isotopic and immunoblotting techniques で、下肢血流、筋肉タンパク合成、protein kinase B/mammalian target of rapamycin (Akt/mTOR) signalling、 amino acid kinetics を測定
14名の健康、耐糖能正常老人ボランティアを対象にベースライン、インスリン注入中の食後 (PD, 0.15 mU min(-1) 100 ml(-1)) 、生理学的高用量投与(HD, 0.30 mU min(-1) 100 ml(-1)で検討した

結果: 下肢血流、筋肉タンパク合成、Akt/mTOR signalingはベースラインでは差なし
高インスリン状態で、下肢血流(p<0.001)、筋蛋白合成がHD群でのみ増加(PD [%/h]: from 0.063 +/- 0.006 to 0.060 +/- 0.005; HD [%/h]: from 0.061 +/- 0.007 to 0.098 +/- 0.007; p < 0.01)
筋肉Akt phosphorylationは両群で増加するが、HD群で増加の程度が大きいp = 0.07).

p70 ribosomal S6 kinase 1 (S6K1) phosphorylation 値は、HD群でのみ増加 (p < 0.05)

下肢ネットのアミノ酸バランスは両群で改善するが、ネットの異化効果はHD群でのみみられる (p < 0.05).


結果/解釈:健常高齢者において、 超生理学的状況のインスリン血値にて、筋肉蛋白合成刺激、異化シグナル刺激をもたらし、このことは、真の加齢による筋蛋白代謝のインスリン抵抗性を意味する




インスリンは、糖尿病を念頭におかれ考えられる場合が多いが、他の働きもある。すなわち、筋肉の成長、筋組織の血流、血管からの栄養分の供給、筋たんぱく合成・筋細胞増殖の生化学的シグナルとしての役割である。老人において、インスリン値を増加させることで、加齢関連身体脆弱状態における障害された筋肉合成プロセスが回復しうることを、 University of Texas Medical Branch at Galveston の研究者たちは示した。食事中はインスリン分泌は正常のひとたちで、インスリン静脈内投与にて食後と同様に血中濃度が増加すると、蛋白の合成・筋肉増加につながるのだ。

今後、老化に関わる脆弱性の治療に、前進となる研究である。

by internalmedicine | 2009-09-26 10:26 | 運動系  

臨床ガイドラインのGRADEシステムの問題点

The GRADE System for Rating Clinical Guidelines
PLoS Med 6(9): e1000094.

McMaster大学から医学文献グレード化の発想、ランダム化トライアルをもっとも信頼できるとし、個別症例報告や専門者意見などをもっとも低信頼度とするグレード化は、広がったが、Ferrarisらが高リスク心臓手術に対してaprotonin使用を”high grade"推奨したが、その後、死亡率をその後増加することが判明した。
このような背景から、GRADE (Grades of Recommendation Assessment, Development and Evaluation)が2004年導入され(BMJ VOLUME 328 19 JUNE 2004 bmj.com: pdf)、アメリカ国内・国際的な医療専門学会、医療関連政府組織、医療規制団体、UpToDate、オンラインメディカルリソースなどにほとんど改変なく、用いられている。


だが、GRADEそのものにエビデンスがあるか?

敗血症に対する抗生剤のタイミング、ARDSのPEEPに関するものなど

・GRADEの内部レーターの一致性、GRADE expertとcontents expertの対立といった一致性の問題
・推奨強度とエビデンスの質、不適切と思われる要素をくみこんでないかなどなどといった論理的であるかどうかの問題

GRADEは信頼性が担保されてない、GARADEがそのまま導入され、バイアスの可能性、政策施策に誤りをもたらす可能性など

by internalmedicine | 2009-09-25 17:08 | 医療一般