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放射線被曝: どさくさにまぎれて、デトックス・キレーション・・・

”放射線 キレーション”で、Google検索!

臨床経験がそうそうない事態なので、その隙に入り込んでくる眉唾とも思える手法、一見、意味ありそうな治療法、デトックスやキレーションなどが確立した方法論のような顔をして入り込んでくる危険。そして、それが常識として人々の考えに固着すれば放射線被害を超えてしまう害になるとことを危惧します。


特別に無料開放中のEmergency Access Initiative (http://eai.nlm.nih.gov/ )を使ってみると、機序・臨床的評価・治療・管理法などが書かれております。
その中に、フリーラジカル・スカベンジャーの予防・治療法は書かれてない。

update:
・Biology and clinical features of radiation injury in adults
・Clinical features of radiation injury in children
・Treatment of radiation injury in the adult
・Management of radiation injury in childre
では、該当なく、アスコルビン酸に関係した著述物は以下のものでした。

臨床上の報告でなく、あくまで作用だけの考察です。

・ Antioxidants reduce consequences of radiation exposure.
Okunieff P, Swarts S, Keng P, Sun W, Wang W, Kim J, Yang S, Zhang H, Liu C, Williams JP, Huser AK, Zhang L.
Adv Exp Med Biol. 2008;614:165-78.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18290327
http://www.ncbi.nlm.nih.gov.eai.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2800038/?tool=pubmedhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov.eai.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2800038/pdf/nihms160074.pdf
"It is known that the active form of vitamin E in membranes is maintained through reactions with ascorbic acid.29 Without this regenerative mechanism, the active form of vitamin E would be rapidly exhausted in membranes. Therefore, the optimal properties of antioxidants designed to protect cellular membranes are, 1) an ability to scavenge lipid radicals and react with lipid peroxides in membranes at concentrations that will not alter the structure or properties of the membrane, and 2) provide for the maximum interaction of the compound with cytosolicreducing agents (ascorbic acid or GSH) to regenerate the antioxidant. This strategy also necessitates the use of multiple antioxidant therapy, for example the combination of vitamin E and vitamin C, which provide both an effective protection of membranes and increased radioresistance in cells.30, 31"

他)
・Protection against ionizing radiation by antioxidant nutrients and
phytochemicals.
Toxicology. 2003 Jul 15;189(1-2):1-20.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12821279

・Radioprotection by antioxidants.
Ann N Y Acad Sci. 2000;899:44-60.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10863528


私の方も考察だけの話ですが、ビタミンCはヒト由来癌細胞apotosis阻害
(Ascorbic acid suppresses drug-induced apoptosis in human colon cancer
cells by scavenging  Carcinogenesis (2004) 25: 703-12. )作用、
caspase-3活性をdownregulateする( Cell Mol Neurobiol. 2009
Feb;29(1):133-40. Epub 2008 Aug 30. )作用もあり、抗ガン剤治療効果減弱ど
ころか、癌へ発症・促進の可能性があります。また、ビタミンCは抗酸化作用を有す
一方で、ある状況下ではpro-oxidant、glycate proteinとしては働くことが示さ
れてます(Free Radical Research 1996, Vol. 25, No. 5 : Pages 439-454)。


ビタミンEに関しても、大量摂取などで蓄積性があり、AHAステートメント(Circulation. 2004;110:637-641.)における抗酸化サプリメントに関する”臨床治験で一般的に抗酸化サプリメントの心血管合併症・死亡率減少に関する有益性を示す事ができなかった”ということが、今回の主題から外れるが、示されており、これもpro-oxidant効果、すなわち、オキシダント作用を促進する側にも働く可能性が示唆されております。


以上は、机上の空論対決と言うことで流してもらって結構ですが、放射線被曝に対して、キレーションやデトックスを使うにしても、実験的な予防法であることを、利用者も認識する必要があると思います。

More

by internalmedicine | 2011-03-31 16:24 | 環境問題  

気分の良いときは作業記憶低下する 記憶するときは悲壮な覚悟で?

たった今聞いたことを多くの人は忘れる。ミズーリ-大学の研究者たちは、忘却は、気分がよいときと関係するという報告。良い気分は作業記憶容量が減るという話。

これだけみると、常にポジティブな気分状態のやつって馬鹿?・・・って解釈できそうだが、仕事や学習にはその他の部分が働くわけで悲観的になる必要もないだろう。ただ、ひたすら、ものごとの記憶を詰め込む作業には悲壮な気分やつまらない気分でやった方が良さそうだ・・・(ホント?)


ビデオクリップを見せた前後で被験者の気分を検討し、おもしろいコメディー定番と、一方ではフローリングの仕方についての教育ビデオを視聴させる。ビデオ鑑賞後コメディー定番の方が気分としては良好。
で、作業記憶テストを行った。

このテストはヘッドフォンを通して被験者にいくつかの数字を1秒4つの速度で提示する。その後、記録停止後、順に最後の数字を聞く。コメディー定番を観て、気分良好な方は有意に、このタスクの成績が悪い。

もちろん、作業記憶ストレージへしまいこむ作業力が低下しているが、気分良好であることは、(その他の要素としては、)必ずしも悪いものではない。気分良好であることはクリエイティブな問題解スキルや思考観点を増加するのだから、違う要素が働く。

筆者らは、記憶容量に働く気分の影響は、教室の状況などのリアルタイムな状況で解析すべきだろうと、筆者ら。

journal Cognition and Emotionで報告

The influence of positive mood on different aspects of cognitive control.
Elizabeth Martin, John Kerns.
Cognition & Emotion, 2011; 25 (2): 265 DOI: 10.1080/02699931.2010.491652

Study 1:陽的な、あるいは、中立的気分で状況になったとき、被験者に記憶容量測定である、Running Memory Span (RMS)と prepotent response inhibition指標であるStroop taskを行った。

Study 2:RMS完遂、prepotent response inhibition測定、結果は、被験者が陽性の気分状態であるとき、RMSは悪化したが、Flanker taskは悪化せず。

この研究で、陽性気分は認知コントロールに様々な影響を与え、作業記憶に支障を与えるが、prepotent response inhibitionには影響与えない。



ストループ効果:http://www.saccess55.co.jp/kobetu/detail/stroop.html

by internalmedicine | 2011-03-31 14:52 | 動脈硬化/循環器  

FDA:人工着色料と多動性障害の関連に動き出す・・・

H23.4.1)冒頭追記

結局、”The FDA's Food Advisory Committee has voted 11-3 that there is not enough evidence to conclude that artificial dyes used to color foods contribute to hyperactivity in children.”・・・ということで、エビデンス十分でないという従来の結論の踏襲のようです。

http://www.medpagetoday.com/Pediatrics/ADHD-ADD/25660

McCann D らのthe Lancet論文や2重盲検プラセボ対照のメタアナリシスを真っ向から否定したもの
50もの報告から、30の報告で検討し、特に2つの研究を重視。

NYTimesは、”Artificial Dye Safe to Eat, Panel Says ”と書いてるが・・・ちょっと断定的すぎるんじゃないの・・・日米とも大きなメディアってのは信用できませんな


健康被害が疑われるのに、メーカーや生産者にとって都合が悪くなると、”風評被害”と叫び、”かいわれ訴訟”の司法悪判断のため、公的に”健康被害”を訴えることも出来なくなった日本社会。・・・「”風評被害”被害」と私は勝手に読んでいる。これに対抗するには、”カイワレ訴訟悪司法判断”訴訟しなければならないのではという悲しい冗談しか言えない。

さて、以前から、私は注目してたテーマ、多動性障害と食品中人工着色料問題・・・FDAに動きがあったようだ。


”FDA examines question of artificial food coloring and hyperactivity”

”食品人工着色剤と多動性障害”の関係というのは以前から世間を騒がしている。
FDAが乗り出したという話なので、米国メディアの多くが取り扱っている
http://bit.ly/geUceR

http://www.nytimes.com/2011/03/30/health/policy/30fda.html

名指しされた商品
Jell-O


Lucky Charms cereal


Minute Maid Lemonade


たとえばこれらの商品に警告文を入れるかどうか・・・という判断のため連邦政府が初めて見直しを考慮するという話

日本なら、馬鹿司法のおかげで、”風評被害”ということで、こういう商品名提示できないだろうなぁ・・・消費者が馬鹿みる”風評被害”被害蔓延日本

FDAは以前、行動変容や健康問題と着色料の関連に関して明確でないと結論づけていた。

公聴会は、人工着色料と小児の行動変容に関わる追加研究リスト、少なくともregulatorたちの関心を引くべきものがあったことの象徴であり、消費者アドボケートのためになるだろうとされる。

着色料の歴史は1950年オレンジ1号、1976年にはRed No.2を発がん性の恐れのため、Red No.40に置換。人工着色料の多くは1931年FDAが承認し、その中には、Blue No. 1、Yellow No. 5、 Red No.3がそれである。この着色料からアスピリン開発につながった。今は違うが、当時はコールタールから作られていた。

1970年代、小児アレルギー専門のDr. Benjamin Feingold(Hyperkinesis and Learning Disabilities Linked to Artificial Food Flavors and Colors Am J Nurs. 1975 May;75(5):797-803. )は、特定の子供のhyperactivityを除去し、過活動行動を治療することに成功し、2007年 The Lancet(The Lancet, Volume 370, Issue 9598, Pages 1560 - 1567, 3 November 2007 )に、典型的児童での人工着色料の影響を見いだす報告がなされている。

consumer science groupが、着色料中止、あるいは、すくなくとも警告を企業に要求するよう、政府に請願するも、コメント無くFDAはコメント発表しなかった。the Lancetの論文や他の報告へ科学的意義付けに関してインチキとして、2日間の会合にて、停止を考慮しないこととなった。個別のGreen No. 3やYellow No. 6など規制ほぼ不可能、相対リスクに関して何の判断材料も与えず結論づけていた。

FDAの科学者たちは、ピーナッツアレルギーのような、特定の物質へのユニークな非寛容であり、内因性毒性の働きではないと考えている。アレルギー原因物質のような人工着色の存在を食品ラベルに明らかにするようFDAは既に要求している。

パネルは、結局結論付けをするための研究を多く要求するが、食品メーカー自身が研究するようなインセンティブは生まれないだろうとしている。

人気商品にも人工着色料が含まれている(Cheetos snacks、 Froot Loops cereal、 Pop-Tarts、 Hostess Twinkies; extensive listing in the consumer advocacy group’s petition)が、小売の中には、人工着色料含有食品を拒否するところも出てきている。


特定の成分に関して特定の症状がある場合は対処もしやすいはず

日本では、この人工着色料と多動性障害の問題・・・ほとんど話題になってない。

人工着色剤と安息香酸ナトリウムは3歳児、8・9歳児の多動性と関係 2007年 09月 06日

人工着色料・保存料の一つが子供の落ち着きのなさを増す 2004年 06月 05日

by internalmedicine | 2011-03-31 11:37 | 環境問題  

高齢肥満者:食事による減量と運動の組み合わせで、身体機能改善、

65歳以上の肥満者の体重減少と運動の影響を検討し、食事介入主体で効果のある体重減少に、運動を加えることで、食事介入だけあるいは運動だけなどの、それぞれ単独種類の介入より身体運動の改善が望める・・・という結論からみれば当たり前とも思える話。

だが、体重減少介入に関するリスク/ベネフィットに関わる臨床トライアルのエビデンスは少ないと序文の書かれている。高齢老人における、運動と体重減少に関する臨床的アプローチ介入はまだcontrovertialであり、BMI増加による健康リスク減少があるかは未だ結論がない(Villareal DT, Apovian CM, Kushner RF, Klein S. Obesity in older adults: technical review and position statement of the American Society for Nutrition and NAASO, The Obesity Society. Am J Clin Nutr 2005;82:923-934)。高齢老人は、食事・運動習慣が長きにわたって蓄積されているため、体重減少到達困難であり、さらに、体重減少が、脆弱性を悪化させ、骨格筋萎縮の原因となる加齢関連筋肉量減少を悪化させるのではないかという懸念があったが、短期研究では、減量と運動が肥満老人の脆弱性を緩和したという報告があった。

この報告は、持続的体重減少と定期的運動を組み合わせることで、身体機能、体組成、QOL回zんwおもたらすか、また、減量と運動がそれぞれ身体機能改善、身体脆弱性緩和に役立つことを証明したもの


Weight Loss, Exercise, or Both and Physical Function in Obese Older Adults

Dennis T. Villareal, M.D., Suresh Chode, M.D., Nehu Parimi, M.D., David R. Sinacore, P.T., Ph.D., Tiffany Hilton, P.T., Ph.D., Reina Armamento-Villareal, M.D., Nicola Napoli, M.D., Ph.D., Clifford Qualls, Ph.D., and Krupa Shah, M.D., M.P.H.

N Engl J Med 2011; 364:1218-1229March 31, 2011



1年のランダム化対照化トライアルで、107名の65歳以上の肥満者の体重減少、運動の影響を、独立あるいは組み合わせの効果評価
ランダムに対照群、体重マネージメント群(diet)、運動群(exercise)、体重マネージメント+運動(diet-exercise)に分けて、プライマリアウトカムをmodified Physical Performance Testとし、セカンダリアウトカムを、fraility、体組成、骨密度、特異的運動機能、QOLとした。

運動は、週3回の90分グループでのexercise
Dietは、1500カロリー+ビタミンD


結果は、93(87%)け研究完遂。
ITT解析にて、Physical Performance Testスコアは、diet群、exercise群より、diet-exercise群の方が高得点 (ベースラインからの増加 21% vs. 12%、 15%);対照群よりスコアは3つの全グループとも改善(1%増加)(グループ間差P<0.001)
さらに、ピーク最大酸素消費量はdiet群やexercise群よりdiet-exercise群で改善 (増加率 17% vs. 10% and 8%,; P<0.001); 高スコアが身体機能の良さを反映するFunctional Status Questionnaireスコアでは、diet群よりdiet-exercise群でスコアより改善 (増加 10% vs. 4%, P<0.001)
体重は、diet群で10%減少、diet-exercise群で9%減少するが、exercise群、対照群では体重減少せず(P<0.001)

除脂肪体重(Lean body mass) と骨密度は、diet群に比べ、diet-exercise群で減少 (減少率 diet–exercise 群  3% と 1%vs. diet群 減少 5% と 3%; 両比較P<0.05)

筋力、平衡、歩行機能はdiet-exercise群で一致して改善(P<0.05)

副事象は、運動由来の筋骨格筋の外傷が少数あり




ロコモティブ症候群(運動器症候群)"なるものの肯定? いや、否定と思っていいと思う。
・上記論文序文にあるごとく、”高齢老人における、運動と体重減少に関する臨床的アプローチ介入はまだcontrovertial”とされ、日本整形外科学会などが主張するほど、高齢者老人への運動介入は確定的な話ではないのだ。
日本整形外科学会は、”コモ対策としての運動「ロコトレ(ロコモーショントレーニング)」”など運動介入だけに着眼し、減量を必要とする肥満や、逆に、栄養不良老人等の他の基礎的身体疾患への配慮がない。きわめて偏った概念・対処法となっている。はたして、この介入の”リスク・ベネフィット”を説明するエビデンスが存在するのだろうか?・・・答えは明らかに”No!”である。
・体重減少目的とした食事・栄養介入がが必要であることを上記論文は示しており、肥満・高齢者においては、減量は食事介入主体にすべきであり、さらに運動との組み合わせが必要と述べている。食事内容に関しては耐糖能や塩分感受性、食事嗜好性なども配慮が必要。やせた老人でもその配慮が必要だろう。”ロコモ”には包括的な介入概念が欠如している。個別化した栄養指導とともに、おそらく、個別化された運動指導が必要なのである。

”運動を勧めるな!”というのかと偏執的に揚げ足取りされそうだが、そうではなく、老人の"frailty”問題介入には、その他の様々な身体的、心理的要素を加味した上で、個別的な運動指導の方向性を打ち立てるのが王道のはず・・・暴走中の”ロコモ”ってのは方向性は一部正しくても、”老人の心理身体的脆弱性”を包括的に扱ってない分だけ、弊害が大きい。この概念は誤りだと・・・私は断定したい。

リハビリテーションの概念では、個別化が基本であり、テーラーメイドなのだ。介護保険も、整形外科学会も、その基本概念を全く無視し、暴走を続けている。

by internalmedicine | 2011-03-31 09:56 | 糖尿病・肥満  

ジェノタイプ1 C型肝炎ウィルス感染治療 :INF+リバビリン+プロテアーゼ阻害剤併用

C型肝炎じゃなくて、C型肝炎ウィルス感染が対象というのに・・・日本の現状治療との乖離を感じる。

未治療・既治療とも、genotype 1のC型肝炎ウィルス治療は、標準治療であるインターフェロン+リバビリンに、プロテアーゼ阻害剤 Boceprevir追加した方がウィルスの持続消失率高いようだ。

ただ、半数近くにエリスロポエチン治療が行われている治験の実態から考えれば、貧血に対するエリスロポエチン治療も認めてもらわなければ日本ではそのまま導入は困難なのでは? 

日本での導入には困難が予想される


Boceprevirは”linear peptidomimetic ketoamide serine protease inhibitor that binds reversibly to the HCV nonstructural 3 (NS3) active site”
他のプロテアーゼ阻害剤と同様、ウィルス耐性出現を最小化する期待が持たれている。

以下の2つのトライアルがNEJMに掲載

未治療トライアル:SPRINT-2
既治療トライアル:HCV RESPOND-2



SPRINT-2
無治療のgenotype 1のC型肝炎ウィルス(HCV)感染患者を含むトライアルで、ペグインターフェロン+リバビリンとboceprevir併用が、ペグインターフェロン+リバビリンのみより有効

Boceprevir for Untreated Chronic HCV Genotype 1 Infection
Fred Poordad et. al.
SPRINT-2 Investigators
N Engl J Med 2011; 364:1195-1206March 31, 2011

ペグインターフェロンα 2b+リバビリン 組み込み期間4週間

グループ1:対照群 プラセボ+ペグインターフェロン+リバビリン 44週間
グループ2:boceprevir+ペグインターフェロン+リバビリン 24週間 ;8~24週でHCV RNA検知ならプラセボ+ペグインターフェロン+リバビリンを20週間追加
グループ3」boceprevir+ペグインターフェロン+リバビリン 44週間

黒人と非黒人を別々解析

938名の被告人、159名の黒人
非黒人コホートにて、SVRは、グループ1で 125/311(40%)、グループ2で 211/316(67%)、グループ3で、213/311(68%) (P<0.001)
黒人コホートで、同様に、グループ1 12/52(23%)、グループ2 22/52(42%) (P=0.04)、グループ3 29/55(53%) (P=0.004)

グループ2において、ペグインターフェロン+リバビリンは44%28週間投与

貧血にて、対照では13%の用量減少、boceprevirでは21%の容量減少
中止、1%、2%



HCV RESPOND-2
Bacon BR, Gordon SC, Lawitz E, et al. Boceprevir for previously treated chronic HCV genotype 1 infection. N Engl J Med 2011;364:1207-1217


グループ1:ペグインターフェロン+リバビリン 44週間
グループ2:boceprevir+ペグインターフェロン+リバビリン 32週、8週目HCV RNA検知なら、プラセボ+ペグインターフェロン+リバビリン追加12週間
グループ3:boceprevir+ペグインターフェロン+リバビリン 44週間

403名治療、SVRは有意に2つのboceprevir群で高く グループ2 59%、 グループ3 66%(対照 21%) (21%, P<0.001)
8週目HCV RNA非検知患者で、SVRは32週3剤治療後85%、44週目は88%
HCV RNAレベルが4週目1 log10 IU/mL未満の患者102名では、SVRはそれぞれ 0%、33%、34%
貧血が対照群に比べ有意に多く、エリスロポエチンが、boceprevir治療群41~46%に用いられ、対照群21%

by internalmedicine | 2011-03-31 08:48 | 消化器  

BCG World Atlas:世界でBCGワクチンがいかに行われてきたか、現在行われているか!

The BCG World Atlas: A Database of Global BCG Vaccination Policies and Practices
PLoS Medicine www.plosmedicine.org 1 March 2011  Volume 8  Issue 3   e1001012

100年ほど使われているのに、BCGワクチンは結論づけされてない、BCG亜種とワクチン有効性のばらつきが知られている。
ワクチン施策と実践は時とともに変動し、国毎にも異なる。
検索可能な、オープンな、グローバル・データベースを作成

BCG World Atlas (http://www.bcgatlas.org/)

これは、180ヶ国を超える、現在・過去のBCG施策の詳細情報を含む

結核診断解釈のためにも、新規ワクチンデザインのためにも使われてほしい情報とのこと



A: universal BCGワクチンプログラム現行施行国
B:以前はBCGワクチン全員推奨、しかし現在推奨されてない国
C:今までBCGワクチン行われてない国

by internalmedicine | 2011-03-30 14:39 | 感染症  

p53変異は蛋白凝集も生じさせる : 癌もまた蛋白misfolding疾患?

蛋白凝集が、アルツハイマー病や狂牛病と関係するが、これが癌にも関連するのではないかという話。

癌から防御するべくはたらくp53、そしてその変異は多段階発癌説でもおなじみ。このp53の変異は正常なp53の防御的機能を喪失することだけがはたらくのではなく、さらに、蛋白の動態に関与しているとの報告。癌の半数にみられる変異である。

Nature Chemical Biologyにて、 p53の有る変異が、蛋白の折りたたみを生じさせ、凝集を開始する、そういうあたらしい、変異p53の働きが明らかになった。

Gain of function of mutant p53 by coaggregation with multiple tumor suppressors
Jie Xu et al
Nature Chemical Biology
http://www.nature.com/nchembio/journal/vaop/ncurrent/abs/nchembio.546.html


構造的不安定化p53変異は、この影響により野生種p53やp63やp73のパラログの凝集を生じ、heat-shock responseを誘導する。 変異p53の凝集により、変異後暴露されたDNA結合ドメイン親水性核内に凝集
Aggregation of mutant p53 resulted from self-assembly of a conserved aggregation-nucleating sequence within the hydrophobic core of the DNA-binding domain, which becomes exposed after mutation.

Suppressing the aggregation propensity of this sequence by mutagenesis abrogated gain of function and restored activity of wild-type p53 and its paralogs. In the p53 germline mutation database, tumors carrying aggregation-prone p53 mutations have a significantly lower frequency of wild-type allele loss as compared to tumors harboring nonaggregating mutations, suggesting a difference in clonal selection of aggregating mutants. Overall, our study reveals a novel disease mechanism for mutant p53 gain of function and suggests that, at least in some respects, cancer could be considered an aggregation-associated disease.

by internalmedicine | 2011-03-30 11:40 | がん  

アメリカ・メキシコ国境に”ブタインフルエンザ”流行の可能性

詳細不明だが・・・2009H1N1の再流行の可能性はあるけど、今後、動向、注目に値する話だと思う


アメリカ側はメキシコ側の、メキシコ側はアメリカ側からの旅行うんぬんと・・・関連していると・・・
http://news.google.co.jp/news/more?cf=all&ned=us&topic=m&ncl=daFrdddcOGGR6xM-6MVVMqFJUcBtM


Potential H1N1 "Swine Flu" Vírus Outbreak Concern On US-Mexico Border
Editor's Choice
Main Category: Swine Flu
Also Included In: Flu / Cold / SARS; Respiratory / Asthma; Public Health
Article Date: 29 Mar 2011 - 16:00 PDT
http://www.medicalnewstoday.com/articles/220575.php
At least three people have died while infected with the H1N1 flu virus, also known as Swine Flu in El Paso, USA and Cuidad Juarez, Mexico, officials have announced. Information regarding one of the patients, a 76-year-old male, indicates that the virus was a secondary factor in his death in February; he had several health problems already.

Fernando Gonzalez, an epidemiologist for El Paso Department of Health, stressed there is no reason for alarm, while at the same time assuring people that the authorities are taking this investigation seriously.

Two confirmed deaths in Cuidad Juarez involve a male traffic cop and a 30 to 35 year-old female.




AFP(http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5iki1xd8Cb2YQMNc3-_JX56uwyH-w?docId=CNG.82fce0d1e069b2865b114176f57c0264.dd1

北メキシコでの、新規H1N1の流行は、先週4名が死亡、アメリカ南部由来であると、Chihuahua state governorが月曜日(3/28)発表。
「米国テキサス州から旅行にてChihuanhuaで死亡した女性を確認。また、Ciudad Juarezで感染した人たちは、全員、米国への旅行と関連したり、米国民との接触と関連している。」とCesar Duarteは、ジャーナリスに述べている。
Duarte は、US専門筋からの彼に入った情報によるとH1N1インフルエンザ罹患死亡18名は、今年アメリカテキサス州・ニューメキシコ州との国境で記録されていると述べている。
メキシコの専門家たちは、最初にH1N1アラートが発生した2009年と同等のスケールの北Chihuahua でワクチンキャンペーンを開始した。

by internalmedicine | 2011-03-30 10:22 | 感染症  

生活行動変容・健康予防治療のためのインタラクティブゲーム

日本って、ほっとけば後ろ向きな考えばかりになる。

先端をリードしてたはずのゲームの世界・・・気がついてみれば、他国の方の話題ばかりが目立つようになった。このあたらしいテクノロジーをより前向きに開発・利用していた人たちがいる一方、科学的根拠薄弱なのに、”ゲーム=悪”と水戸黄門のごとくラベリングして、足を引っ張ってる人たちがいる。

そういう後ろ向きにゲームをとらえてた医師たちも多いのではないだろうか?

JAMAのONLINE FIRST論説

Interactive Games to Promote Behavior Change in Prevention and Treatment
J. Leighton Read, MD; Stephen M. Shortell, PhD, MBA, MPH
JAMA. Published online March 29, 2011. doi: 10.1001/jama.2011.408 ExtractFree

テレビゲーム(ビデオゲーム)に深く没頭する状況を見ると、ゲームがユニークなパワフルなインタラクションとなることを評価するだろう。プレイヤーにとって、時間が止まり、自己意識が消失する。


Csikszentmihalyi は、この状態を、”flow"と表現する。
(Csikszentmihalyi M. Flow: The Psychology of Optimal Experience. New York, NY: Harper & Row; 1990.)

彼の概念は、山登りにたとえるなら登山の瞬間、外科医における繊細な厳しいタスク要求の瞬間とたとえることが出来る。今日のインタラクティブ・ゲームをやって幸せを感じるのと同じなのである。

ゲームはいまやメディアのうち大きな一を占め、動画産業よりも大きく、そして、性別、年齢、文化境界を越えて楽しまれている。
Zynga Inc. (Facebook game developer)は、ソシアルウェブサイト5億のうちの半数である2億1500万名のプレイヤーだと述べている。
(Zynga Inc Fact Sheet. Zynga Inc Web site. http://www.zynga.com/about/facts.php. Accessed February 26, 2011.)
ゲームをターゲットとした健康行動介入も増殖しつつあり、たとえば、 Humanaの提供するウェブベースのゲームは、食事・運動のための便利なものとなっている。
他のゲームはコンソール上で、携帯電話上でであり、従来のおもちゃ・ロボット・医学デバイスを含む伝統的プラットフォームは少ない。・・・
(中略)
健康アウトカムを目標としたゲームの作用の効果・メカニズムはまだはっきりしてない。sychomotor skill、判断、リーダーシップや共同という高レベルなソーシャルスキルを促進する娯楽ゲームに時間が消費される。
(Reeves B, Read JL. Total Engagement: Using Games and Virtual Worlds to Change the Way People Work and Businesses Compete. Boston, MA: Harvard Business Press; 2009.)。 しかし、メディアへの露出のようなネガティブな影響がこども健康への影響が問題であり、バイオレンスや攻撃性が特にテーマとなっている。
(Nunez-Smith M, Wolf E, Huang HM, et al. Media and child and adolescent health: a systematic review. Common Sense Media Web site. http://www.commonsensemedia.org/sites/default/files/Nunez-Smith%20CSM%20media_review%20Dec%204.pdf. 2008. Accessed February 26, 2011.)

成功する娯楽ゲームは、特性の理解に基づくもので、たとえば、目標への動機づけ、フィードバックシステム、ポイント、レベル、競争、チームワーク、トレーディング、時にアバターを用いた自己表現など、ナラティブな状況に基づくものだ。ゲームが健康目的として役立つなど目的とするものの範囲は、特定のオーディエンスのためのパッケージとして組み込まれていてそのスキルによるところがある。

今日まで、ゲームを評価する研究のエビデンスベースは限られていて、ごく少数の健康ゲームで積極的評価がなされているに過ぎない。
一つは1994年の任天堂ゲームである、Packy & Marlonで、1型糖尿病の特性を子供・青年にプレイさせて、血糖レベル、インスリン使用、食事選択を学ばさせるもの。6ヶ月後、プラセボ対照研究で、77%ほど糖尿病ED受診や予定外受診を減少させた( Brown SJ, Lieberman DA, Germeny BA,  Fan YC, Wilson DM, Pasta DJ. Educational video game for juvenile diabetes: results of a controlled trial. Med Inform (Lond). 1997;22(1):77–89.)。
4年次の学校ベースのコンピュータゲームはフルーツ野菜摂食を改善させた( Baranowski T, Baranowski J, Cullen KW, et al. Squire's Quest! dietary outcome evaluation of a multimedia game. Am J Prev Med. 2003;24(1):52–61.)。
さらに最近では、 Re-Mission という、癌の青年・若年者むけのゲームで、化学療法や治療プランへのアドへランス改善に関するランダム化トライアルでその効果が観られた(7. Kato PM, Cole SW, Bradlyn AS, Pollock BH. A video game improves behavioral outcomes in adolescents and young adults with cancer: a randomized trial. Pediatrics. 2008;122(2):e305–e317.
Wii Fit上のものを含む “exergames"、DDRダンスパッドプラットフォーム上のゲームは、身体活動性を増加させ、肥満治療に効果があることが示されている( Biddiss E, Irwin J. Active video games to promote physical activity in children and youth: a systematic review. Arch Pediatr Adolesc Med. 2010;164(7):664–672.)。
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(あたらしいテクノロジーが採用され・・・GPS技術利用によるもの、Accelerometerを利用した携帯電話端末など)
中には、無線ホットスポット経由のウェブへ、心拍や呼吸量測定センサーのデータをアップロードするゲームの評価を行う携帯電話やパソコン上のものが出来ている。たとえば、Zamzee は11-14歳のためのインライン利ワードシステムで、ポケットモニターを用いて運動量をベースにするもの。
Cornell Universityでは、Mindless Eating Challengeのゲームをpeer supportを行い、携帯電話写真でサイズや内容をチョックする試みが行われた。Columbia Universityでは、 Lit to Quitを検討し、禁煙をたばこを吸う代わりにiPhoneマイクロフォンを吸うという試みがなされ、2つのゲームバージョンでは、 “rush” or a “relax” を離脱症状時の手助けに用いた試みがんされた。

(”仮想現実”ゲーム・・・)センサーを介して、アクションがphysicalな世界と関連づけられる。たとえば、 Indiana Universityでは、インタラクティブミステリーゲームを学生に参加させ、食事・運動促進を謀った。
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Robert Wood Johnson Foundationは、Health Games Researchのプログラムを介してこれらのアプリケーションの積極的評価を促進し、ゲーム デザインエレメントがいかに異なる地理的・社会経済的な背景の人たちに効果を与えるかの研究促進を行っている。

加えて、行動変容ベースの膝窩以前のための新しいリソースが存在し、Affordable Care Act をパスした。
100億ドルで、疾患予防、健康促進似たいし次期5年計画のものである。
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by internalmedicine | 2011-03-30 10:12 | メディア問題  

レボチロキシンナトリウム安定供給対策委員会

レボチロキシンナトリウム安定供給対策委員会(通称T4 委員会)
横谷 進(委員長) 原田 正平 皆川 真規
甲状腺ホルモン薬供給再開への取組等について 第2 報
被災地以外では、
① 3 か月処方といった長期処方を避け、原則1 か月以内の期間の処方とする
② 状況によっては、さらに短い処方により、譲り合う
③ 神経発達上どうしてもレボチロキシンが必要な新生児・乳児、および甲状腺機能低下が妊娠の転帰に影響しかねない妊婦への処方を優先する(これらの処方は合わせても全処方量の2%未満と推測されます)


http://kodomo-kenkou.com/shinsai/info/show/556


T4委員会
横谷 進、原田正平、皆川真規

 「東北地方太平洋沖地震に関わる小児甲状腺疾患診療プロジェクトチーム(震災小児甲状腺PT)」が3月17日に発足し、「甲状腺ホルモン薬の供給問題」も重要課題のひとつとなっていますが、この問題は一学会に限られた問題ではなく、当該製薬会社、厚生労働省、関連学会など多くの関係者が存在していることから、震災小児甲状腺PTとは別組織の「レボチロキシンナトリウム安定供給対策委員会(T4委員会)」が問題解決に当たることになっています。このT4委員会の設立の経緯とこれまでの活動報告を致します。
http://kodomo-kenkou.com/shinsai/info/show/556



2011年3月20日 日本内分泌学会会員 各位
日本内分泌学会 理事長 森 昌朋 T4委員会(レボチロキシンナトリウム安定供給対策委員会)設立のご案内
http://square.umin.ac.jp/endocrine/hottopics/T4-201103.pdf

by internalmedicine | 2011-03-30 08:14 | 内科全般