”どもり:吃音”と関連する遺伝

”どもり:吃音”と関連する遺伝子

lysosomeへのhydrolaseを間接的にガイドする蛋白の変異がみつかり、”吃音”と関連することが見つかった。GlcNAc-phosphotransferase のサブユニットに関連する遺伝子変異とと、enzyme complex やpathwayの他のタンパクをencodeする遺伝子の変化を見出した。

Mutations in the Lysosomal Enzyme–Targeting Pathway and Persistent Stuttering
N Engl. J Med. Vol. 362:(8) 677-685 Feb. 25, 2010

吃音は、発語の流れの中で、反復、延長、中断を特徴とする原因不明の疾患
遺伝的要素が示唆され、以前の研究で、大12染色体のマーカーとのlinkageが見いだされていた
血族性のパキスタン人家族で、染色体12q23.3 genomic regionの検討。nonsyndromicなどもり、関連しないケース、対照をパキスタン人や北アメリカ人で検討

N-acetylglucosamine-1-phosphate transferase gene (GNPTAB)のミスセンス変異を同定。
GlcNAc-phosphotransferase (GNPT [EC 2.7.8.15 [EC] ])のα、β catalyticサブユニットをencodeするもので、大規模な家系パキスタン家族のどもりと関連していた。

この変異は、パキスタン家族の約10%に見られ、吃音と関連しない場合は192染色体のうち1つのみしか見られず、吃音のない、無関連北アメリカ人対照では552染色体でひとつもなかった。これとほかに3つのGNPTABの変異を吃音のある未関連者に見出したが、これも対照では認めなかった。

GNPTのγサブユニットをencodeするGNPTG遺伝子の3つの変異を見出し、アジア・ヨーロッパ人に影響があったが、対照では認めなかった。

さらに、いわゆる uncovering enzymeをencodeするNAGPA遺伝子の3つの変異を見出し、吃音のあるひとでは認め、対照では認めなかった。

mannose-6-phosphate signalを生成ずる酵素をencodeするこれらの遺伝子は、lysosomeの多岐に渡るhydrolaseと直結するものであった。

これらの異常がmucolipidosis、まれなlysosomal storage disorderで、骨、結合組織、神経症状とも最も関連する疾患である。


非症候性吃音の感受性は、lysosomal metabolismを支配する遺伝子変異と関連

by internalmedicine | 2010-02-25 10:21 | 中枢神経  

<< メタアナリシス: 有症状・無症... 選択的エストロゲン受容体モジュ... >>