特発性アナフィラキシーにほ乳類肉類に含まれる糖類alpha-galへの反応が潜んでいる可能性がある
2010年 03月 02日
(http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/AAAAI/18753)
肉に対するアレルギーは、再発性アナフィラキシーの半数とされてる。
An allergy to meat may be responsible for up to half of recurrent anaphylaxis cases without known cause, researchers said.
特発性アナフィラキシーに関する3つのコホートで、ビーフ、ラム、ポークなどのほ乳類肉で、galactose-a-1,3-galactose(alpah-gal)へのアレルギーが20-50%陽性であったとScott Commins(University of Virginia)と報告。
すべてのアナフィラキシー患者の約10%がalpha-galに反応とAmerican Academy of Allergy, Asthma & Immunology meetingで報告。
alpha-galは臓器移植分野で知られており、主に、臓器xenotransplantの免疫バリアであり、知られてきたのは1年未満で、University of Virginiaが、cetuximab (Erbitux)へのアナフィラキシー反応から、関連性を報告している。ほぼすべてのアレルギーがタンパクへの反応であり、糖への反応は非常にまれで興味を呼び起こした報告であった。Charlottesvilleで22例中11例、テネシー・メンフィスの20例中5例、オーストラリア・コホートの18例中9例で、特異的IgE陽性であった。テネシー・コホートでは、alpha-gal反応者が、牛肉(5)、ポーク(6)、ラム(6)、猫(6)、犬(7)で反応、鶏・ターキーでは反応せず、オーストラリアの報告も同様。
注目すべきは、肉食後、口唇の腫れ、ひりひり感は報告されず、皮膚掻痒から進行する遅発型アナフィラキシーが主。
いずれにせよ、皮膚プリック試験は有益でない。検査としての免疫分析はベストだが、雑で、汎用は現時点ではできない。
ほ乳類免疫グロブリン試験がalpha-gal患者を見逃している可能性がある。また、刺されたり、かまれたりすることで、特発性アナフィラキシーの引き金の可能性がある。
by internalmedicine | 2010-03-02 09:33 | 医療一般