日本における市民による早期除細動(Public Access Defibrillation)で最小神経学的障害生存者4倍増加

NEJMにおいて、日本のおける”市民による早期除細動(Public Access Defibrillation)”の広がりを話題に


この普及により非医療専門家(layperson)によるショックの早期施行、そして、院外心停止後のミニマムな神経学的障害で退院する生存者が増加しているという報告


Nationwide Public-Access Defibrillation in Japan
N Engl. J Med. Vol. 362:(11) 994-1004 Mar. 18, 2010

研究期間中(2005年1月1日から2007年12月31日)に、院外心肺停止312319名の成人
12631名が心室細動、心臓原因の心停止でbystander目撃症例

うち、462名(3.7%)が、非医療関係者からpublic-access AEDによるショックを施された。その比率は1.2%から6.2%へ増加し、public-access AEDの総数は増加している (P<0.001 for trend)

bystander目撃心臓原因心停止患者および心室粗動患者のうち、
・ミニマム神経障害生存比率は14.4%で、
・1ヶ月目のミニマム神経障害生存比率は31.6%


早期除細動、施行者種別(bystanderか救急医療サービス専門家)は寝室細動による心停止後の神経学的アウトカムの良好さと関連していた (ショック施行までの時間が1分増加する毎の補正オッズ比, 0.91; 95% 信頼区間, 0.89 ~ 0.92; P<0.001)

ショックまでの平均時間は、3.7分から2.2分と減少し、1000万人あたりの年間ミニマム神経障害生存者の増加は2.4から9.9名と増加している。この間のAED1km平方あたり設置数rは1未満から4以上へ増加した。


AED設置場所検索:http://www.qqzaidan.jp/AED/aed.htm

・・・お世辞にも使いやすいとはいえない検索システム

・・・こういうのって、携帯電話やiPhoneなどで簡単に検索できるようにすべきだとおもう。AR技術などを用いて誘導するとか、もうちょっと工夫してほしいものだ・・・厚労省は知らんぷり?

公営体育館などに設置されてないのを見ると、ぞっとするのだが・・・子供手当に回る分をちょっとこちらに回してくれれば・・・

by internalmedicine | 2010-03-18 09:10 | 集中・救急医療  

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