チョコレートを毎日食べるとほんの少し血圧を下げ、8年後、12%ほど心血管疾患リスク減少させる

ヨーロッパの研究者のチョコレートとワイン好きには・・・日本のお茶やミカン好きと共通したものがあるのかもしれない(苦笑)、日本ではこういうのってコホート研究が少なくて、みかんのやつなんて、みかんイベントに集まった人をたまたまアンケートして糖尿病によいなんて・・・報告する国立の研究所があるほどアホ

血圧1mm水銀柱しか代わらないのに、イベント効果が大きすぎで、降圧効果だけでは12%のみしか説明できないらしい・・・疑似科学やそれを利用した宣伝に使われなければよいが・・・

いわゆる、もともと健康的な食事を取る人たちが、たまたま偶発的に接触する対象物を研究した場合、真の因果関係がないのに、統計的に有意になってしまう"healthy user" effect はやはり否定しがたいのだが、一応、野菜やフルーツとの共役関係に関する検討では否定的であったらしい。


Chocolate consumption in relation to blood pressure and risk of cardiovascular disease in German adults
Eur Heart J (2010) doi: 10.1093/eurheartj/ehq068 First published online: March 30, 2010

1994-1998年をベースラインとして、19357名(35-65歳)の心筋梗塞・卒中なしの、降圧剤服用してない、 European Prospective Investigation into Cancer and Nutritionアームにて検討

平均フォローアップ8年後、心筋梗塞(n=166)、卒中(n=136)
最高4分位vs最小4分位比較で、平均収縮期血圧 1.0 mmHg [95% 信頼区間l (CI) −1.6 ~ −0.4 mmHg]、平均拡張期血圧 0.9 mmHg (95% CI −1.3 ~ −0.5 mmHg)
心筋梗塞・卒中複合アウトカム相対リスクの最高vs最小相対リスクは 0.61 (95% CI 0.44–0.87; P linear trend = 0.014)
ベースライン血圧にて12%k (95% CI 3–36%)リスク減少を説明可能
逆相関は心筋梗塞より卒中で強い


それにしても、チョコレートに含まれる炭水化物や脂質の悪影響をスペアできるほどの効果なのか?

by internalmedicine | 2010-03-31 08:51 | 動脈硬化/循環器  

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