BCGワクチンの幼児再接種の死亡率への効果:弱すぎて、他の要素の影響の方が大

解釈に苦心が現れている報告だが、BCG群の方が死亡率が高くて、予定より早く中止されたトライアル

BCG再接種の効果が弱く、DTPワクチンなどの効果の方が強くて、このトライアル中なんらかの感染症イベントが生じた可能性があり、解釈を困難にしているようだ。
死亡率をプライマリ・アウトカムにしており、感染症発症を見ているわけではない・・・ということで、日本の結核行政にそのまま応用できるわけでもない。

Effect of revaccination with BCG in early childhood on mortality: randomised trial in Guinea-Bissau
Adam Edvin Roth, Christine Stabell Benn, Henrik Ravn, Amabelia Rodrigues, Ida Maria Lisse, Maria Yazdanbakhsh, Hilton Whittle, Peter Aaby
BMJ 2010;340:c671 (Published )

19ヶ月のBCG再接種が包括的小児死亡率を減少させるか、どうか?

5歳までのフォローアップ、ランダム化トライアル
9万人住居者のいる都市部での健康および人口動態指標サーベイランス(Bissau, Guinea-Bissau)
ツベルクリン無反応・低反応の2871名の(19ヶ月から5歳)で知見登録時状態の悪くない子供
介入:BCGワクチンと非ワクチン(対照)
主要アウトカム測定は、死亡率ハザード比

フォローアップ時77名の子供死亡

BCG再ワクチン投与群は、対照群に比べハザード比 1.2(95%信頼区間 CI 0.77 - 1.89)


250名の子供が病院受診で、そのハザード比は、1.04(0.81-1.33)

BCG群での死亡集積故にトライアルは早期中断された。

死亡率増加は、多くの子供がワクチン接種やビタミンA、鉄サプリメントを受け取った時点で生じている。
キャンペーン期間中のBCGハザード比 2.69 (1.06-6.88)


トライアル中、BCG再接種の死亡率への影響は、DTPブースターワクチンを受けた子供(ハザード比:0.36, 0.13-0.99)とそれを受けなかった子供(1.78, 1.04-3.04)で有意に異なる

by internalmedicine | 2010-04-02 09:43 | 感染症  

<< 人工呼吸下 患者自己管理鎮静(... 2008年中国乳幼児の死因 ・・・  >>