がんの副作用が出たと大喜びするマスコミ

創薬側も、独立データモニタリング委員会・Data Safety Monitoring Board (DSMB)の徹底 や利益相反の明確化などで、襟を正すべきだろう。

しかし、特定の薬剤にリスクがあるとなると、マスコミ大喜び・・・というのは洋の東西を問わず・・・らしい。彼らにモラルなんて無いのにあるふりをして利益を得るのがマスコミ。
”fear-mongering”は、”***の脅威”や”***の恐怖”などと表題にする書籍物の流布でおわかりの通り、マスコミの常套的もうけの手段。

たとえば、イレッサなんて貴重な肺がん治療薬を”奇跡の新薬”から”肺毒性危険薬物”におとしめたのもマスゴミのしわざ


はなしが横道になったが、2つの薬剤に癌リスクの疑惑が持ち上がり、存亡の危機に至っている。
果たして、徹底して擁護するほどの効果があるかは・・・? だが・・・

米国下院委員会:エゼチミブ・シンバスタチン合剤:発癌の可能性:データ要求 2008-08-04 14:08

prasugrelの FDA諮問委員会 ― 2009年02月21日
http://medicineblog.asablo.jp/blog/2009/02/21/4134127


非必要な誇大広告やfear-mongering (脅威利用)につながらないよう重要な臨床的トライアル報告は留意すべきであり、リスク・ベネフィットを明確にする科学的手法を推進すべきである。

たとえば、予期せぬ癌リスク増加の所見などが、臨床的トライアルに対する近年の大衆のセンセーショナリズムに集中する研究者グループの結論づけがなされている。
具体例として、ezetimibe (Zetia, Merck/Schering-Plough Pharmaceuticals) と prasugrel (Effient, Eli Lilly/Daiichi Sankyo)が上げられる。


Ohman EM, Roe MT, Armstrong PW, et al. Public sensationalism and clinical trials: how to address the challenges of science. Am J Med 2010; DOI: 10.1016/j.amjmed.2009.12.012. Available at: http://www.amjmed.com.



臨床的トライアルにおいては、この予期せぬ異常な所見発見は起こりえるが、わらから小麦を見つけるほど難しい問題である。
2010年4月19日の American Journal of Medicineのオンライン報告で、Ohmanらは、ezetimibe研究のpremature releaseについて特に指摘した。

Simvastatin and Ezetimibe in Aortic Stenosis (SEAS) の報告から有意な癌リスク増加が示され、IMPROVE-ITやSHARPトライアルといった2つの大規模進行研究の解析の引き金となり、メタアナリシスや癌疫学の権威であるSir Richard Peto (Clinical Trials Service Unit, Oxford, UK)が、これらのDEAS,IMPROVE-IT、SHARPを解析し、がん発症の包括リスクのないことを示した。

チャンスが大きく、服用を避けるという事態は避け泣けレなら無いと結論づけ

断言にかかわらず、Ohmanは、いくつかの臨床的サイトでは、この薬剤をドロップアウトし、癌への公衆的関心とともに、患者の中には、エビデンスベースに関わらず、高脂血症治療薬の中断したものもいる。
ezetimibe storyは不適切な方法で科学団体が反応した事例であり、 data safety and monitoring boards (DSMBs)導入にともない、研究者たちは、リスク・ベネフィットの明確化できる


Monitoring Boards for Data and Safety (INTERIM POLICY)
http://public.nhlbi.nih.gov/ocr/home/GetPolicy.aspx?id=8


Trial to Assess Improvement in Therapeutic Outcomes by Optimizing Platelet Inhibition with Prasugrel (TRITON-TIMI 38)のclopidogrel治療に比較して、prasugrel患者での大腸腫瘍増加に関しても注目
しかし、研究のための薬物投与から癌発生は減少していることが示され、これを考慮すると有意差が無くなるということがしめされた。
しかしメディアは必ずしも正確に報道せず、prasugrelのrisu/benefit trade-offについての誤解が流布された。

引用:http://www.theheart.org/article/1066671.do#bib_1



たまたま、うかびあがった副事象に関して、ギャーギャーいうのも・・・統計がわかってる人はまず

by internalmedicine | 2010-04-20 16:09 | メディア問題  

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