日本は長生き国家といえない!
2010年 04月 30日
Worldwide mortality in men and women aged 15—59 years from 1970 to 2010: a systematic analysis
doi:10.1016/S0140-6736(10)60517-XCite or Link Using DOI
The Lancet, Early Online Publication, 30 April 2010
成人の死亡は全世界で重大な優先事項であり、成人死亡の原因は主にMillennium Development Goals 5 および 6の重要な要素である。しかし、成人死亡率には政治的関心、リソース、モニタリング努力に乏しい。15-59歳の男女の世界的死亡率を推定したもの
187カ国、1970-2010年3889名の成人死亡率のデータベースを収集
生命登録データ、人口動態、死亡調査データ
時代とともに死亡率はかなり変化
2010年、男女の死亡リスクが最も少ないのは、アイスランド と キプロス
アイスランドでは、男性 1000名あたり 45q15は 65(不確定期間 51-59)
キプロスでは, 女性f 45q15は 38 (36—41)
逆に死亡率が最も高いのは、男性ではSwaziland (45q15 765 [692—845] / 1000)
女性では Zambia (606 [518—708] / 1000)
1970年~2010年の間に、sub-Saharan Africa 成人死亡率はかなり増加、HIVエピデミックによるもので旧ソ連に関しても増加している。
他の地域の傾向も、南東部の大きな国アジア諸国の死オブ率減少が見られ、南アジアでは特に女性の死亡が減少している
日本はゼロ歳平均余命=平均寿命ではトップだが、成人の平均余命ではそうとはいえない
特に、男性の成績の悪さが目立つ・・・すなわち、自殺が主な原因
性・年齢(5歳階級)別にみた死因順位 -平成15年-
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/suicide04/13.html
1970年に、最小死亡リスクの国はヨーロッパと地中海諸国全部である。2010年までに、韓国、日本、オーストラリアはこのリストに加わることとなる。韓国女性は日本女性より死亡リスクが少なく(注目されるのは、日本人男性はどの10年区画でもトップテンに入らず、1970年では16番目、2010年では12番目)
女性に関しても、北ヨーロッパはランキング低下し、南ヨーロッパ・地中海諸国は改善している。
経営者本人の個人保証を要求する制度、連帯保証人制度、根保証制度など・・・失敗を許さない社会体制が問題・・・これは、銀行など金融機関側だけを利する制度であり、そのために多くの人が亡くなっている
それと、うつに対する診療報酬体系が存在しない、NHKに言わせると、”開業医がうつを見逃しているのが自殺の原因”ということだが・・・、”薬物処方”のみに頼る精神医療制度そのものが問題であり、えらそうにNHKでしゃべっている精神科の先生方自身が・・・認知行動療法などまっとうな精神科診療をできるように、国に働きかけるべきである。一般開業医を批判する前に、自分たちの診療にも反省を・・・
by internalmedicine | 2010-04-30 15:18 | 医学