YKL-40とCOPD

chitinase(キチナーゼ;キチン分解酵素)様蛋白である、YKL40 (a chitinase homolog, also called human cartilage glycoprotein 39 [HCgp-39] and chitinase 3–like 1, that lacks chitinase activity) 発現は、Th2 type活動と関連。これは、は微小血管および大血管疾患と関連性との関連も示唆され、プラーク破裂予告マーカーとも・・・

慢性気流制限疾患においても関連するという報告

Guerra S, et al "Serum YKL-40 levels and mortality risk in subjects with and without airflow limitation" ATS 2010; Abstract A5741.


気流制限患者は、炎症関連糖化蛋白の血中値増加するなら、死亡率2倍となる。
血中YKL-40値増加にて40%死亡率増加、気流制限のない場合の2.05倍のハザード比となる。
この結果が追加研究で確認されれば、YKL-40は死亡リスクのある閉塞性肺疾患における有益なbiomarkerとなり得ることとなる。
YKL-40は、mammalian chitinase-like protein familyで、炎症性・組織リモデリングに関係する。
蛋白はいくつかの種類の腫瘍で発現、ぜんそくのいくつかの病態でも増加する (N Engl J Med 2008; 358: 1681-91)
血中濃度は、心血管疾患・がんの死亡リスクとも関連する

YKL-40と閉塞性肺疾患死亡リスクの関連は不明で、この問題を検討するため成人のpopulation-based studyを830名にて行った。

YKL-40のタイル区別は、27、37、61 ng/mL

最小3分位比較で、最高3分位は、全原因死亡率ハザード比2.43

1972から1973年に被検参入しFEV1/FVC比<70を気流制限と定義、2005年までフォロー
ベースラインYKL-40は、年齢(P<0.001)、pack-years(P<0.01)、CRP(P<0.001)、FEV1予測比(P=0.003と相関 (95% CI 1.95 to 3.02 P<0.001).

これらの因子+性別補正後死亡率3分位比較はハザード比1.43


気流制限患者で、YKL-40の最高3分位は、気流制限なしにくらべハザード比2倍 (95% CI 1.08 to 3.90) 程度
気流制限ありのサブグループ除外後、ベースライン高YKL-40値は死亡率ハザード高い(HR 1.33, 95% CI 1.04 to 1.71)

正常下限未満のベースラインFEV/FVC値被験者とYKL-40高値例では2倍の死亡率リスク(HR 1.99, 95% CI 1.08 to 3.66)で、glycoprotein最高値を有する喫煙者でも高い (HR 1.96, 95% CI 1.01 to 3.80)




重症喘息とキチナーゼ様蛋白の関わりは臨床的に重要
...YKL-40は喘息患者の特定のサブグループで量的に増加し、それらの人たち野中では、 chitnaseの発現はその喘息重症度と相関する。YKL-40は喘息の分子レベルの原因もしくは歩哨的役割と考えられるという報告 喘息コホート臨床研究で確...
http://intmed.exblog.jp/ - 2007/11/15

by internalmedicine | 2010-05-27 17:07 | 呼吸器系  

<< Vitamins to Pre... 柔道整復師、はり師、きゅう師、... >>