感染性疾患の遺伝子感受性:CISH遺伝子のvariant

この感受性allele変異は、感染性疾患リスク 18%の増加で、4つ以上のalleleの存在で、81%リスク増加と、Khorは比較的大きな影響をもたらしていると述べている。


Interleukin-2(IL-2) は、免疫系の多種細胞へのpleitropic effectを有するproinflammatory interleukinである。また、Cytokine-inducible SRC homology 2 (SH2) domain protein (CISH) は、IL-2によりup-regulateされ、IL-2 signalingを抑制することとなる。

そのCISH遺伝子変異が、感染症感受性に影響を与えていることがわかった。

CISH遺伝子のvariantは、細菌血症、マラリア、結核の感受性と関連することが示された。

CISH and Susceptibility to Infectious Diseases
N Engl. J Med. Vol. 362:(22) 2092-2101 Jun. 3, 2010

5つのCISH関連locusのSNPs (at positions –639, –292, –163, +1320, and +3415 [all relative to CISH]) は、multiple-SNP scoreと考えられ、
CISH遺伝子変異と細菌血症、マラリア、結核感受性の相関が見られた(P=3.8x10–11 for all comparisons)で、position –292 がもっともsignalと相関があった(P=4.58x10–7)

-292 variantを有する末梢血単核細胞では、IL-2産生刺激反応の変異がみられ、すなわち、野生型にくらべ25-40%のCISH発現低下がみられた。


様々な病原性による感染に対する宿主反応の基本的特徴は、inflammatory cytokine responseである。proinflammatory cytokine interleukin-2は、抗原との遭遇後、T細胞反応の程度や反応時間を決定する。そして、adptive immune responseの初期、マクロファージのmaturationやB細胞・NK細胞の増殖を手助けする。IL-2はまた、感染改善後のmemory T細胞のevolutionを調整する。サイトカインによる過剰な免疫反応は宿主にとって有害であることがあり、マラリアや敗血症の重症化を生じる。
サイトカイン signalingをコントロールは、suppressor of cytokine signaling (SOCS) family のnegative feedbackが一部関係し、Cytokine-inducible SRC homology 2 (SH2) domain protein (CISH) は、SOCS familyのfirst memberで、CISHは、ヒトでは、主にIL-2刺激で、ほぼup-regulateされ、、感染反応時にT細胞増殖・生存期間の重要な役割を果たす。
CISHは、様々なサイトカインのsignalingをコントロールし、IL-2で特にそうである。
SOCS familyの他のメンバーと異なり、CISHは、サイトカイン受容体のリン酸化tyrosin残基と結合し、signal transducer and activator of transcription 5 (STAT5)がdockする部位をマスクする。
このようにして、CISH活性増加は、cytoplasmic docking、STAT5活性化をブロックし、downstream cytokine signalingを抑制することとなる。
CISH制御IL-2signalingの中心的役割について、感染症と関連するであろうという仮説に基づき検討した報告



by internalmedicine | 2010-06-03 09:37 | 感染症  

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