非がん性の慢性疼痛オピオイド治療新規ガイドライン(カナダ)

慢性の疼痛では侵害受容性疼痛そのものはすくないだろうが、非がん慢性痛としての代表として神経障害性疼痛があり、抗うつ薬、ガバペンチン・プレガバリンそれにオピオイドが第二・第三の選択薬とされている。
神経障害性疼痛プレガバリン(商品名:リリカカプセル25mg、同カプセル75mg、同カプセル150mg)が疼痛補助薬として登場するわけだが、しばらくは帯状疱疹後疼痛に対する薬剤治療として適応とのこと。


Opioids for chronic noncancer pain: a new Canadian practice guideline
Andrea D. Furlan MD PhD, Rhoda Reardon Dip(P&OT), Clarence Weppler BSc Pharm, for the National Opioid Use Guideline Group (NOUGG)
(フリー pdf)
・慢性非がん性疼痛患者で、オピオイドは効果的で、考慮すべきである
・オピオイド治療は、患者の現実的目標をおいて開始すべきであり、投与量調整のモニタートライアル、有効性確認フォローアップを行う
・処方者、薬剤・調剤師は、可能性のある有害性を最小化しすべき、関連するリスク評価、教育、経過後との使用モニタリング、適応の場合は減少・終了させる。
・医療関係者と患者の間のコミュニケーションと共同が、臨床的規律を通して、また、プライマリ・ケア・専門医療においても、慢性非がん性疼痛では大事



この前、緩和ケアの講習会にでてきたが、現場の医療関係者にものすごい重圧と時間と手間をかけさせるわりには、それに見合う充実感や見返りがない・・・と感じた。医療者への締め付けだけで・・・その仕事への充実感がないとしたら、人間は、表面的仕事に終始したり、他の分野に移るだろう。

非がん患者にオピオイドを使用する場合、日本では、多くのプレッシャーを医療関係者たちにかけることとなる。




参考:
非がん性の慢性疼痛治療へのオピオイド長期治療 2010/01/23

Cochrane Review:非がん性疼痛への処方
http://www2.cochrane.org/reviews/en/ab006605.html

by internalmedicine | 2010-06-16 16:18 | 中枢神経  

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