口蹄疫:消毒液と喘息に関する愚的一考察

今回の「口蹄疫」・・・国や行政の”風評被害第一主義”が感染拡大を広げたと私は思っている。

風評被害を恐れるあまり肝心の初期対応をずさんなものにするという、主客逆転の趨勢・・・あらゆるところに存在する。

今度は、「口蹄疫消毒液に関するヒトへの影響」が問題になっている。

塩素系消毒液を使う以上粘膜への起炎性への配慮は当然。偶然見かけた消毒液散布者のマスク非着用・・・消毒作業者を批判するのは気が引けるが、あれはだめ。

当然、喘息罹患者にも影響有ると思われるが、今こそ、関連各地においては、喘息治療、特に、吸入ステロイド、抗炎症治療をしっかり行うべきだろう。

残念ながら、南九州の吸入ステロイド使用量は、段違いに少ない地域である。そのことこそ、問題にすべき。
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jititai05.pdf



喘息死2008年(人口10万対)
口蹄疫:消毒液と喘息に関する愚的一考察_a0007242_9562946.gif



「口蹄疫ウイルスに対する市販消毒薬の効果」について
口蹄疫:消毒液と喘息に関する愚的一考察_a0007242_9275762.gif

http://www.agri.pref.hokkaido.jp/kaho/abashiri/kansi/ed3.html


農林水産省は口蹄疫ウイルスに効果があるとされている消毒薬として、あすか製薬 <4514> のヨウ素系消毒薬「ポリアップ16」、明治ホールディングス <2269> 傘下である明治製菓の塩素系消毒薬「クレンテ」を推挙。
http://www.morningstar.co.jp/portal/RncNewsDetailAction.do?rncNo=292239


商品名称クレンテ
ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム
http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0437c.html


口蹄疫対策がなされている地域は喘息診療においてかなりの後進地域である
消毒液噴霧により喘息へよい影響があるはずもないが、そのリスクを念頭に置いて、対策すべきであり、このことを広報する必要性・重要性は大である。
逆に、喘息に関する根本治療である吸入ステロイドなど抗炎症治療を機に啓発すれば災い転じて福となる。

by internalmedicine | 2010-06-22 09:59 | くそ役人  

<< FDA承認:ARCHITECT... 不当広告を行った136事業者に... >>