結核: QuantiFERON-TBなどIGRA : CDCガイドラインアップデート

これらの試験は、QuantiFERON-TB Gold In-Tube test (QFT-GIT) (Cellestis Limited, Carnegie, Victoria, Australia)とT-SPOT.TB test (T-Spot) (Oxford Immunotec Limited, Abingdon, United Kingdom)であり、これらのアッセイの抗原、方法、解釈はFDAから以前承認されていたIGRAと異なる。このIGRAなどを、公衆衛生、医療機関、検査室勤務者における成人・小児M. tuberculosis診断にFDA承認IGRAsを用いる時のガイダンスが公表された。

TST、IGRAs(QFT-G, QFT-GIT, and T-Spot)は結核感染診断に役立つだろう。
MMWR Recomm Rep. 2010 Jun 25;59(RR-5):1-25.
Updated guidelines for using Interferon Gamma Release Assays to detect Mycobacterium tuberculosis infection - United States, 2010.


2005年、 QuantiFERON-TB Gold test (QFT-G) (Cellestis Limited, Carnegie, Victoria, Australia) を用いたCDCガイドライン公表
(CDC. Guidelines for using the QuantiFERON-TB Gold test for detecting Mycobacterium tuberculosis infection, United States. MMWR;54[No. RR-15]:49-55)

他に2つの新しいinterferon gamma (IFN- gamma) release assays (IGRAs) がFDAから、活動性結核をしめす、latent infectionもしくは感染の診断として承認してきたいきさつがある


解説:CDC Issues Updated Guidelines for Testing for Tuberculosis Infection
http://cme.medscape.com/viewarticle/724392?src=cmenews&uac=46043HR


Recommendations for use of IGRAs in these guidelines include the following:

*結核感染診断補助として、TSTとIGRAは治療ベネフィットのありそうな対象者(結核感染リスク増加もしくは将来増加するであろう対象者、もしくは、もし感染していたら活動性結核発症するだろう対象者).を同定するためのサーベイランスに用いる
*FDA承認test formatを用いた確立したプロトコールが、Clinical Laboratory Improvement Amendment standardへのコンプライアンスを保った状態でのIGRAsの施行、解釈には必要。
* 検査結果をよくrefineして評価するようつとめ、この検査の意味合いや限界をよく理解するようつとめること、そして、定量的分析方法を検査解釈のために用いるクライテリアとともに報告すること
* Before blood draw, arrangements for IGRA testing should be made so that the specimen is collected in the proper tubes and so that testing can be performed within the required timeframe.
* Before implementing testing with IGRAs, each institution and tuberculosis-control program should consider availability, overall cost, potential benefits of IGRAs, and characteristics of the test population in their own setting.
* 感染や活動性結核発症のリスク少ない場合、もしくは、将来的にリスク増加することもなければ、TSTもIGRAも通常は行うべきではない。スクリーニングは、疑陽性数を多く生み出し、最優先のリソースを減弱させることとなる。低リスク患者に検査行うときは、特に特異性のある検査を行うべきである
* 結核疹団のための最適な検査あるいは組み合わせは、検査の理由・内容、検査の有益性、包括的コスト効果に基づいて選択すべき。
* CDCは結核感染診断補助として推奨するという点で、すべての状況で、IGRAは、TST代わりに用いてよい
* IGRAは、皮膚試験の確認比率が少なそうなグループの検査、ワクチンや癌治療としてのBCG接種者に勧める
* IGRAs もしくは、TST(こちらは積極的には推奨しない)は感染性結核患者近日接触者に用いられる
* IGRA もしくは、TST(こちらは積極的には推奨しない)は職業性暴露の定期的スクリーニングに用いられる
* 5歳未満の子供の検査では、対IGRAで、よりTSTを推奨。ただ、この年齢群での感度も増加しており、IGRAとTSTを同等と推奨する専門家もいる



新しいIGRAについて、言及されたものであり、日本ではまだQuantiferonのみが臨床応用されている段階であり、このガイドラインをそのまま利用できないことに注意が必要

by internalmedicine | 2010-07-12 08:15 | 感染症  

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