老人:ビタミンDと認知機能減少
2010年 07月 13日
こういう報告の常で、原因なのか? 結果なのかは不明
Vitamin D and Risk of Cognitive Decline in Elderly Persons
David J. Llewellyn, PhD; Iain A. Lang, PhD; Kenneth M. Langa, MD, PhD; Graciela Muniz-Terrera, PhD; Caroline L. Phillips, MS; Antonio Cherubini, MD; Luigi Ferrucci, MD, PhD; David Melzer, PhD
Arch Intern Med. 2010;170(13):1135-1141. doi:10.1001/archinternmed.2010.173
血中25水酸化ビタミンD (25[OH]D) が認知機能低下リスクと関連するか、 InCHIANTI population–based study(イタリア、1998 から 2006年フォローアップ)各3年評価
65歳以上の858名の成人:インタビュー、認知機能評価、医学的検査、血液試料
Mini-Mental State Examination (MMSE)
Trail-Making Tests A and B
機能低下は、10%悪化と定義
MMSE認知機能衰退に関わる多因子補正相対リスク(95% 信頼区間 [CI])
25(OH)D (≥75 nmol/L)の血中濃度比較したところの、重度25(OH)D 欠乏レベル( <25 nmol/L)では、1.60 (95% CI, 1.19-2.00)
多変量補正random-effects modelでは、重度25(OH)D欠乏は、十分量の25(OD)D血清値被験者に比べ、年ごとに 0.3 MMSEポイント減衰
Trail-Making Test Bの減衰相対リスクは重度25(OH)欠乏レベルでは、十分量25(OH)Dに比べ、 1.31 (95% CI, 1.03-1.51)
Trail-Making Test Aでは有意な相関が見られない
ビタミンD欠乏程度だと、骨軟化症、骨のmineralization障害を生じる。他、癌、血管疾患、感染性疾患、自己免疫疾患、骨粗鬆症、2型糖尿病、肥満との関連が報告されている。
ビタミンDサプリメントの有害性とともに、適切にデザインされたランダム化トライアルで、仮説を確認する段階に来ていると、筆者ら
25-OHビタミンDが保険収載される日は来るのだろうか?
by internalmedicine | 2010-07-13 08:54 | 運動系