老人施設:有認知症者に 肺炎疑いの抗生剤投与は かならずしもその人を幸福にしない
2010年 07月 13日
抗生剤治療が生存率、comfortを改善させるかどうかは不明であった。
323のナーシングホーム認知症居住者において、肺炎疑いでの抗生剤治療と、死亡率とcomfortに関して影響があったかどうか?
225回の肺炎疑診エピソード、抗生剤治療は、行わず 8.9%、経口のみ 55.1%、筋注 15.6%、静脈(or 入院) 20.4%
多因子補正解析後、すべての抗生剤治療は、肺炎後の生存率を改善する
しかし、抗生剤治療のどの形態の投与で、未治療居住者に比べcomfortを悪化させる
Survival and Comfort After Treatment of Pneumonia in Advanced Dementia
Jane L. Givens, MD, MSCE; Richard N. Jones, ScD; Michele L. Shaffer, PhD; Dan K. Kiely, MPH; Susan L. Mitchell, MD, MPH
Arch Intern Med. 2010;170(13):1102-1107. doi:10.1001/archinternmed.2010.181
alcだと、comfortは”快適{かいてき}さ、快適性{かいてき せい}、心地良さ、癒やし、安らぎ、安楽{あんらく}、気楽{きらく}さ、楽しみ、慰め”とある
日本には、施設預けっぱなし、年金だけが、その住居者とのつながりという”家族”がいるとかいないとか・・・まぁそういう人たちが、”肺炎疑いがあったのに治療しないのか”と怒鳴り込んでくる可能性は否定できない。
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by internalmedicine | 2010-07-13 09:26 | 感染症