肉食や製薬・サプリメントの有害性: Neu5Gc :ヒト以外のほ乳類などにある糖分子の炎症惹起作用



Implications of the presence of N-glycolylneuraminic acid in recombinant therapeutic glycoproteins
Darius Ghaderi, Rachel E Taylor, Vered Padler-Karavani, Sandra Diaz, Ajit Varki
Nature Biotechnology (25 July 2010) doi:10.1038/nbt.1651 Research

チンパンジー、ゴリラなどのほ乳類にはあるが、ヒトにはない糖分子
これが特定の人に強い免疫反応を起こし、慢性炎症悪化の要因になる大問題となろう

N-glycolylneuraminic acid 、すなわち、Neu5Gcという非ヒトシアル酸は、バイオテクノロジー薬剤において使われることがある。
製薬過程に修正を行うことで解決する問題ではあるらしい。
また、肉に含まれることがあり、これがNeu5Gcへの抗体、そして、様々な反応を起こす可能性がある。

ほ乳類では、2つのタイプに別れ、Neu5Gc と Neu5Acで、酸素分により異なる
ヒトは”Ac"バージョンしかも足らず、ほかのほ乳類は"Gc"バージョン

ヒト特異的に、2-300万年で進化したもの

このAcとGchが構造的に極めて類似、ところが、ヒトの免疫システムではこれが非ヒト糖として認識されてしまう。

ウィルス・細菌に対する中和システムとしての抗体が、関与して、炎症を誘起する可能性、特定の食物と疾患リスクの関連の一部説明にもなりえる。
人工的な製造過程によるNeu5Gcの混入が、サプリメントや製薬時の生じれば、疾患誘発・悪化の原因ともなる可能性がある。

by internalmedicine | 2010-07-26 08:29 | 環境問題  

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