COPD患者の気管支上皮はRV感染に感染しやすく、炎症誘発性サイトカイン反応しやすい
2010年 08月 01日
Increased Cytokine Response of Rhinovirus-infected Airway Epithelial Cells in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 182. pp. 332-340, (2010)
We hypothesized that airway epithelial cells from patients with COPD maintain a proinflammatory phenotype compared with control subjects, leading to greater RV responses.
COPD患者の気道上皮細胞正常対照者気道上皮と比較して、rheinovirus(RV)反応を導くがproinflammatory phenotypeがあるかどうか?
COPD患者の気道上皮細胞は、サイトカイン発現のベースライン値が高くIFN反応増加が高いが、、RV感染の感受性が高い
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対照と比較して、COPD患者の細胞は、oxidative stressと関連するmRNA発現増加をきたし、ウィルスの反応性増加をもたらし、NOX1、DUOXA2、MMP12、ICAM1、DDX58/RIG-I、STAT1、STAT2誘導する。
COPD患者はベースライン、RV刺激性のIL-6、 IL-8/CXCL8、 growth-related oncogene-{alpha}/CXCL1のタンパク増加を示す。
COPD細胞は、IL-29/IFN-λ1, IL-28A/IFN-λ2, IFN-inducible protein-10/CXCL10 タンパク値増加するが、RV感染後のウィルス抗体価、コピー数増加をもたらす
RV感染COPD培養により、 IL28A/IFNλ2, IL29/IFNλ1, IFIH1/MDA5, DDX58/RIG-I, DUOX1, DUOのmRNA発現増加
FN-λ は、インターフェロンの新たなファミリーであり、様々な細胞でウイルス感染防御誘導に働きます。IFN-λファミリーの3つのメンバーは、それぞれλ1、 λ2とλ3(別名IL-29、IL-28AとIL-28B)です。IFN-λは、細胞内シグナル伝達経路をI型IFNと共有し、IFN刺激により発現する共通の遺伝子発現を調節します。IFN-αにより誘導されるMHCクラスI分子の表現と同程度に、IFN-λはMHCクラスI分子の発現調節を含む多様な生物活性を有します。・・・・ウイルス感染防御の役割と一致して、IFN-λ mRNAの発現は、種々のウイルスに感染した細胞で認められます。さらに、単球由来樹状細胞(IFN-αの重要な産生細胞)は、dsRNA反応してIFN-λ1 mRNAを発現します。TLR3とTLR4のリガンドは、マクロファージに作用してIFN-α、IFN-β、IL-28とIL-29遺伝子発現を誘導します。この反応はIFN-αに依存します。
IFN-λは、タイプIIFNとは異なるクラスIIサイトカイン・レセプター複合体を介して、抗ウイルス作用をもたらします。これは2つの重要なレセプター、IFN-λ にユニークなCRF2-12/IFN-λR1と、IL-10、IL-22、およびIL-26レセプターで共有されるCFR2-4/IL-10R2から構成されています。タイプIIFNレセプターの2鎖(IFN-AR1とIFN-AR2)とIL-10R2は偏在的に発現しますが、IFN-λR1の表現は限局されており細胞の種類により異なります。IFN-λR1は単球には発現せず、ヒト単球をGM-CSFとIL-4で分化させた樹状細胞では発現は増しIFN -λに十分に反応するiDCsが得られます・・・
(http://baybio.co.jp/jd/detail.php?sk1=88&sk2=7296から)
by internalmedicine | 2010-08-01 11:45 | 呼吸器系