血中PICP:肥大型心筋症発現前の心筋線維化を検知

明らかな肥大型心筋症の形質発現をみないサルコメア変異キャリア者の、血中PICP(C-terminal propeptide of type I procollagen)の増加は、サルコメアにおける心筋コラーゲン合成促進を示唆する。このprofibrotic stateはMRI左室肥大・線維化で明らかになる前に検知される。


Myocardial Fibrosis as an Early Manifestation of Hypertrophic Cardiomyopathy
N Engl J Med 2010; 363:552-563 August 5, 2010

心筋の線維化のマーカーとしての、sarcomere-gene mutation


病的sarcomere変異と明らかな肥大型心筋症、遺伝子あるが左室肥大を示さない39名、変異を持たない30名の対照を比較

血中C-terminal propeptide of type I procollagen (PICP) の値は有意に変異キャリアで対照より高値 (31% 、 69% 高値; P<0.001).

PICP/C末端PICPは明らかな肥大型心筋症のみで増加

故に、コラーゲン産生が消失より上回っている病態が示唆される。

心臓MRIにより、ガドリニウム後期取り込みは、心筋線維化が示唆される明らかな71名の肥大型心筋症の71%にみられた。対して、左室肥大なしのキャリアでは取り込みがなかった。

by internalmedicine | 2010-08-05 11:08 | 動脈硬化/循環器  

<< 12種のサプリメント含有有害成分 抗けいれん薬と自殺の関係:てん... >>