MRI大脳白質病変は卒中・認知症・死亡リスクと関連

私は、「無症候性脳梗塞・隠れ梗塞」などMRIにより作成された”病気”のその意義に懐疑的。

今回明らかとなった”大脳白質病変”の存在が、その後の認知症・卒中・死亡と関連したという所見は重要だが、「白質病変・・・即、何らかの治療」ということではない・・・と思う。


MRIによるWhite matter hyperintensity(大脳白質病変)から卒中、認知症、死亡リスク増加が予測される。故に、診断検査の一部として、脳血管イベントリスク増加を示唆するものであり、研究の分野で介在マーカーとしての役割を支持する。
この知見が、卒中・認知症のスクリーニングの至適な詳細化につながることを期待する


卒中


認知症

死亡


The clinical importance of white matter hyperintensities on brain magnetic resonance imaging: systematic review and meta-analysis
Stephanie Debette, H S Markus
BMJ 2010;341:c3666



 
大脳白質病変について日本脳ドック学会は以下のように規定している1)。
 大脳白質病変は、T2強調画像やプロトン密度強調画像で脳室周囲白質や深部・皮質下白質に淡い高信号病変を呈し、FLAIR画像では明瞭な高信号を呈する。T1強調画像では等信号あるいは大脳灰白質と同程度の軽度低信号を示す。大脳白質病変は脳室周囲病変(Periventricular Hyper-intensity:PVH)と深部皮質下白質病変(Deep and Subcortical White Matter Hyperintensity:DSWMH)に分けられる。
http://www.jsts.gr.jp/guideline/220_222.pdf

by internalmedicine | 2010-08-06 08:48 | 精神・認知  

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