世界的な広がりの危機: superbug:NDM-1遺伝子を持つ肺炎桿菌・大腸菌

New Delhi metallo-lactamase-1 (NDM-1) geneによるカルバペネム耐性のグラム陰性エンテロバクター、肺炎桿菌、大腸菌にみられる遺伝子を有する、いわゆるsuperbugの拡大が問題となっている

通常の抗生剤が何も効かない・・・肺炎桿菌・大腸菌がひろがれば、社会的損失は計り知れない。
インド・パキスタンへの旅行者には、十分な注意が必要だろう。

Emergence of a new antibiotic resistance mechanism in India, Pakistan, and the UK: a molecular, biological, and epidemiological study
The Lancet Infectious Diseases, Early Online Publication, 11 August 2010
doi:10.1016/S1473-3099(10)70143-2Cite or Link Using DOI


チェンナイ 44例、ハリヤナ 26例、UK 37例、他のインド・パキスタン 73同定

NDM-1は大腸菌(35)、肺炎桿菌(111)で、tigecycline、colistinをのぞきすべての抗生剤耐性

ハリヤナで分離の肺炎球菌はclonalで、UK、チェンナイのはクローン多様性がみられた

プラスミド内のNDM-1遺伝子を有し、UK、チェンナイから急激にtransferされ、ハリヤナからのものはconjugateではなかった。

UK NDM-1陽性患者の多くはインド・パキスタンへの1年以内の旅行者か、これらの国と関連があった。




オーストラリアへの広がりの報道
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jQrn-3QEZQ--ELY32r6m66wRJM0Q



Tygacil(一般名tigecycline): 日本政府はこの薬剤の供給体制準備位しておくべきだろう

・コリスチン は忘れ去られていた薬剤だが、多剤耐性で再び名前を聞くようになった。

by internalmedicine | 2010-08-13 16:14 | 感染症  

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