概日リズム疾患への薬物治療への道:casein kinase 1阻害

University of Manchesterなどの研究

Meng et al. 2010, "Entrainment of disrupted circadian behavior through inhibition of casein kinase 1 (CK1) enzymes", PNAS 107(34) p15240



Circadian pacemaking は、秩序よくclock proteinの翻訳後修飾、分解が行われる必要がある。
ほ乳類では、 casein kinase 1 (CK1) ε や δ のへ変異がcircadian periodを変化させる。しかし、ペースメーカー内のWT isoformの特異的機能は不明であった。

pharmacological inhibitors (PF-4800567 and PF-670462, respectively) を用いた WT CK1ε and CK1δ選択的ターゲット化処理にて、遺伝子的ノックアウトとともに、CK1活性が分子的ペースメーキングに重要であることを示した。

さらに、 CK1δが、clock periodの中心的なregulatorであり、CK1δの薬物学的阻害は、CK1εにはないが、in vivoで有意なcircadian rhythmの延長、in vitroの視交叉核(SCN)・末梢組織切片のmolecular oscillationをもたらすことが認められた。
CK1δ 阻害による期間延長は、in vitro、in vivoでのPER2蛋白の核retentionに伴うものである。
さらに、molecular clockworkのphase mappingはin vitroでは、PF-670462処理によりphase-specific式に相延長につながり、特異的に、PER2を介する翻訳フィードバック期間延長をもたらす。

この所見により、CK1δ 阻害は、circadian oscillatorの破綻において、振幅を増加させ、同期化させるのに有効ということがわかる。

Vipr2−/− マウスからのarrhythmic SCNスライスを用いて、PF-670462 処理にて一過性にPER2::Luc bioluminescenceのcircadian rhythmを十分に回復させる

さらに、constant lightにより、 Vipr2−/− mutationマウスの行動的arrhythmic状態を、PF-670462 日中投与で、24時間activity cycleに処理中持続回復させる。

内因性circadian regulator CK1δの薬物学的ターゲッティング選択により、circadian behaviorの治療的modulationという道が開けた。

by internalmedicine | 2010-08-24 09:03 | 精神・認知  

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