認知症患者の代理意志決定の問題
2010年 09月 03日
イギリスを含む、特定の国では、mental capacity legislationの方向、すなわち、家族が肩代わり意思決定する方向に進んでいる。実際に、一般的には、家族がその意思決定に際して、現実的な世話する上での障壁、利用要素など知り得ているわけで、意思決定代理者に適していることは確か。
で、ケア家族に対して、直接、終末期判断を訪ねた最初の研究
これで、明らかになった5つの問題点
・医療・社会サービスによる認知症アクセス
・ケア・ホーム
・法律経済問題
・認知症と直接関係ない医療問題
・認知症悪化極度の場合の作成プラン
Making decisions for people with dementia who lack capacity: qualitative study of family carers in UK
BMJ 2010; 341:c4184 doi: 10.1136/bmj.c4184 (Published 18 August 2010)
Cite this as: BMJ 2010; 341:c4184
代理意思決定の問題点が明らかになった。特に、認知症患者のかなり抵抗、そして、長時間で限定した加増が面倒見ることは無理で変わらざる得ないことで、他の家族の役割も大事。で、家族は認知症者の尊厳維持を確実にするため、家族一致する計画をたてることが大事。
終末期ケアを含む日常臨床をやってると、家族の代理意思決定というのが、臨床のキモということを経験する。
音信不通状態の突然現れた家族があれこれ代理的意思決定をはじめたり、一族でもっとも声のでかい人の一声ですべてが決定されたり・・・本人の代理とは名ばかりの臨床意思決定が日常なされている気がするのだが・・・真正面からこの問題が日本で討議されることは少ないl。
by internalmedicine | 2010-09-03 10:51 | 医学