スタチンの動脈硬化抑制作用に小胞体ストレス抑制が関与?

脂肪酸による小胞体ストレスが、動脈硬化の新たに判明したメカニズムとして

高コレステロール血症・臨床マネージメントとして、脂肪によるマクロファージ小胞体ストレスを分離細胞系とLDL受容体KOマウスで、特定の薬剤がそれを阻害することを見いだした。
炎症のinducerとしての小胞体ストレスの重要性があるとしたら、スタチンの作用機序としてのこの作用は重要ということになる。


Reduction of endoplasmic reticulum stress—A novel mechanism of action of statins in the protection against atherosclerosis
atherosclerosis Volume 212, Issue 1, Pages 30-31 (September 2010)



肥満や高脂肪食負荷により肝臓や脂肪組織に小胞体(ER)ストレスが誘導されてインスリン抵抗性が惹起されることが報告されて以来,小胞体ストレスはインスリン抵抗性の上流病態の一つとして代謝疾患の発症に関与していると考えられています.



肝臓では,脂肪酸などの過剰な栄養の流入が小胞体ストレスや酸化ストレス(ROS)を誘導し,脂質とその代謝産物の蓄積は炎症シグナルを活性化します.

http://ota.w3.kanazawa-u.ac.jp/study.html

by internalmedicine | 2010-09-03 15:38 | 動脈硬化/循環器

 

<< 無呼吸センター不要? 冠動脈疾患既往のない40歳未満... >>