小児肺炎球菌ワクチンにて血清型19A肺炎球菌増加
2010年 09月 08日
”2+1 dose schedule, with immunizations administered at 3, 5 and 12 months of age. ”という日本でもこれに準じる標準的投与法により特定の多剤耐性血清型19Aが増える現象が報告された。
侵襲型肺炎球菌(IPD)・呼吸器肺炎球菌感染症の原因として多剤耐性serotype 19Aが急激に増加し、いくつかの国におけるCV-7の広まりによるものではないかという疑念が持たれている。自然な時の推移による揺れおよび、抗生剤使用圧力により、serotype 19Aが増加したためと考えられ、対象研究がPCV-7の意味づけにおいても評価必要となってきた。
Pneumococcal Conjugate Vaccination and Nasopharyngeal Acquisition of Pneumococcal Serotype 19A Strains
Elske J. M. van Gils; Reinier H. Veenhoven; Eelko Hak; Gerwin D. Rodenburg; Wendy C. M. Keijzers; Debby Bogaert; Krzysztof Trzcinski; Jacob P. Bruin; Loek van Alphen; Arie van der Ende; Elisabeth A. M. Sanders
JAMA. 2010;304(10):1099-1106.
オランダの月齢24週までのフォローアップ、1003名の健康新生児を咽頭・鼻腔粘膜の肺炎球菌キャリア保有の部分的ランダム化対照トライアルのPost hoc per-protocol completer's analysis
PCV-7の新生児導入が広まる前に行われた検討で、2005年7月7日から2008年2月14日までの検討
週齢6、月齢 6、12、18、24ヶ月で鼻腔ぬぐい液採取
948名の子供で研究完遂
6週から24ヶ月の間に
2投与群では、318名のうち54の鼻腔serotype 19Aキャリア保有
2+1投与群では、327名のうち66
非ワクチン群では、303名柱33
6-24ヶ月間の、規serotype 19A獲得としての検査陽性累積比率は有意に2+1-dose PCV-7スケジュール群が多かった( 2 + 1-dose PCV-7 schedule (16.2%; 95% 信頼区間[CI], 12.6%-20.6%) vs those who were unvaccinated (9.2%; 95% CI, 6.5%-13.0%; relative risk [RR], 1.75; 95% CI, 1.14-2.70) )、しかし、2-dose スケジュール群後は有意に増加せず(13.2%; 95% CI, 9.9%-17.4%; RR, 1.43; 95% CI, 0.91-2.25)
28種のsequence type同定し、6つの新しいtype同定
6ヶ月内に抗生剤使用の新規19A獲得比率は18.7%で群間差なし
ペニシリン中間感受性5つ、エリスロマイシン・アジスロマイシン非感受性3つすべてのワクチン群で同定
被ワクチン接種者たちの全体のアウトカムがどう動くかが問題だが、ワクチン接種にて流布する菌種・血清型に影響が及ぶことは確かである。
PCV-13へ移行するものと思うが・・・
http://products.pfizer.co.jp/index.php?src=710&func=300&srchL=124&srchD=1033&tab=700
日本の感染症・・・欧米の周回遅れ・・・ってことは間違いない・・・医師処罰だけは最先端?だが・・・
行政は責任とらず、責任とらされるのは一般医家。
偏った反ワクチン運動・市民運動に踊らされ続け、低脳政治家・馬鹿役人栄えて医療滅ぶていく現状。
このPCV-7の問題は、ワクチン後進・日本では、その普及とともにコンカレントな問題である。
by internalmedicine | 2010-09-08 10:11 | 感染症